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釣船草と虎丸花蜂

近くの山裾のツリフネソウ(釣船草)の群落がいま花盛りです。

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ツリフネソウは、ちょっと湿り気のある日陰がお気に入りのようです。
不思議な形の花がいっぱいぶら下がっています。

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朝、開花したばかりの花は傷ついていなくて綺麗です。
下側の花びらが大きく膨らんで、ガクが変化した距(きょ)がクルクルと渦巻きになっています。
この距に蜜がたまります。

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花を正面から見ると、花の中に上からぶら下がっているのが雌しべと雄しべ。
訪花昆虫の頭や背中に花粉が付く仕掛けになっています。

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蜜を求めてやって来たのはホシホウジャク。長い口吻を距の奥まで伸ばして蜜を吸います。
口吻が長いので、雄しべ・雌しべに触れるところまで頭を突っ込んでくれません。
花粉の送粉には役立ちそうにありません。

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ツリフネソウの思惑通り、花の奥まで入り込んでくれるのは、トラマルハナバチです。
トラマルハナバチも長い口吻をもちますが、ここまで潜り込まないと蜜にありつけません。
下側の花びらを足場にして潜り込んで行くので、昼頃になると花びらがかなり傷つきます。
この後の様子を連続写真でお届けします。

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トラマルハナバチがモゾモゾと後ろ向きに花から出てきます。
ツリフネソウにとっては、トラマルハナバチのサイズが最もいいようです。
確実に、頭や背中に花粉が付くサイズです。

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ところが、花から出てきたトラマルハナバチは、中脚でからだをぬぐっています。
頭や背中に付いた花粉を集めているんです。

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そして、後脚の平らな部分に花粉を集めて花粉団子をつくります。
次の花に飛び移る前に綺麗にからだをぬぐったので、頭や背中にほとんど花粉が付いていません。
なかなかツリフネソウの作戦通りにはいかないようです。

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Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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