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そして誰も・・・

8月5日に、巣を見つけたキボシアシナガバチ(黄星脚長蜂)のその後です。
川沿いのアジサイの葉っぱの裏側に巣をつくっていました。
キボシアシナガバチは集団生活をしています。
昼間は忙しく巣に出入りしていますが、夜には巣のメンバーがみんな巣に帰ってきて休みます。
そこで、彼女らの出勤前の早朝5時半頃に個体数を数えることにしました。

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↑8月17日の巣の様子です。
個体数は22匹、そのうち5匹が雄です。雄は顔が白いので簡単に区別できます。
育房では幼虫が育っています。黄色い蓋がある育房には蛹が入っています。

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↑8月20日の巣の様子です。個体数は26匹になっていました。
雄の数は変わりませんので、はたらきバチが増えたということです。
新しく育つ幼虫はいなくなりました。蛹の個体が羽化すれば、今年の繁殖は終わりのようです。

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↑8月23日の巣の様子です。個体数は43匹で、この日がピークでした。

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↑8月27日の巣の様子です。個体数は22匹。
毎回、同じ方向から撮っているのですが、この日は別角度からです。
というのは、いつもの方向から見ても、雄が見つからなかったのです。
反対側から見て、やっと2匹の雄を見つけました。
これまで、はたらきバチの世話になってばかりだった雄バチがやっと仕事に出かけたようです。
彼らの仕事は、新女王との交尾。上手くいってもいかなくても、それで彼らの一生は終わりです。
その後、彼らが巣に戻ってくることはありませんでした。

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↑8月31日の巣の様子。個体数は15匹で、すべてはたらきバチです。
雄バチはついに1匹もいなくなりました。

IMG_5614.jpg

↑9月4日の巣の様子です。個体数は12匹に減っています。
まだ蓋がついたままの育房がたくさんありますが、成虫が羽化してくる様子がありません。
羽化してくる個体がいませんから、巣の個体数は減っていくばかりです。

IMG_5887.jpg

↑9月10日、ついに1匹もいなくなりました。
新女王はどこへ行ったのでしょう。
樹皮の間か、竹筒の中か、どこかで1匹寂しく生き続け、来年の春を待ちます。

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丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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