犬胡麻の作戦
- 2020/08/13
- 21:00
近隣の岡山県や奈良県では絶滅が心配されているというイヌゴマ(犬胡麻)です。
兵庫県ではレッドリストには入っていませんが、以前と比べて少なくなっているのかもしれません。
川岸の草むらの中で可愛らしいピンク色の花を咲かせていました。
ちょっと左側に倒れかかっている花をアップしてみます。
いかにもシソ科らしい構造の花です。花びらは上唇と下唇に分かれています。
下唇には紫色の斑点があります。これが蜜標(ガイドマーク)です。
「この奥に蜜がありますよ!」という案内標識です。
蜜を求めてやって来た昆虫が蜜標に沿って花の奥に頭を突っ込んでいきます。
すると、上唇の下に雄しべ4本と雌しべ1本が隠れていて、これに触れるというしくみです。
下唇に蜜標がある花はだいたいこういう構造になっていることが多いようです。
昆虫の背中側に花粉をつけて運ばせようという作戦です。
カメラを構えていると、ちょうどそこへコハナバチの仲間が来てくれました。
イヌゴマの花には、これくらいのサイズの昆虫がちょうどいいようです。
昆虫が大きすぎると、花の奥に潜り込めませんから。
下唇の花びらに止まって花の奥に入って行く…と思ったら、そうではありませんでした。
上唇の花びらをめくって、その内側の雄しべの花粉を食べています。
イヌゴマの作戦、失敗! 世の中、計画通りにはなかなかいかないもんです^^;
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