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雨中の日本鼻高蜂

高校のグランド脇で発見した絶滅危惧Ⅱ類のニッポンハナダカバチ(日本鼻高蜂)の続編です。
(初めての方は、7月15~17日の記事からお読みいただければ幸いです。)

雨の日のニッポンハナダカバチ(日本鼻高蜂)の行動を知りたくて砂場に行ってきました。
活動時間のピークは12~13時頃ですので、12時過ぎに行ってみました。
小雨の中、10個体以上が飛んでいました。しかし、晴れているときよりもはるかに少数です。
しばらく観察していて、そのほとんどが雌だと気づきました。

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というのは、いつもなら雌が巣穴を掘り始めると、たいてい雄が複数集まって来るのです。
それがまったく集まって来ません。数が少ないのは、雄がほとんどいないからでした。
雌も、その多くは幼虫のために狩りに出かけているはずです。
巣穴を掘る雌は、雄に邪魔されずに仕事に専念できます。

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雨の中でも雌は忙しく働いているのに、雄はどこかで休憩中でしょうか。
ハチの針は産卵管が変化したものなので、雄には針がありません。
だから、雄は狩りをすることができないのです。雄のためにちょっと弁護をしておきます^^

IMG_3269_20200723131549cab.jpg

巣穴から後ろ向きに、雌が何かを口にくわえて出てきました。
慌ててシャッターを押しましたので、ちょっとピンボケになってしまいました。
くわえてきたものを巣穴の外に置くと、また潜っていきました。

IMG_3278.jpg

巣穴の外に置かれたのは、ギンバエの死骸の一部でした。幼虫の食べ残しなのでしょう。
ニッポンハナダカバチは、こうして巣穴の衛生管理もやっているのでした。

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コメント

Re: No title

> 浜名湖畔礫島便りさん、こんばんは。
たくさんの貴重な情報、ありがとうございます。

No title

ハナダカバチの雌は朝6時ころから暗くなるまで活動します。雄は8時ころからかな。雄はひたすら飛びまわり地中から羽化して出てきた雌と交尾するか、吸蜜に行くだけのような気がします。雄は疲れたり、雨降りには巣穴に入っています。昔の学者は雨降りは活動しないと思い込んで観察していません。幼虫の成長に応じて給餌するのですから雌は雨降りでも狩りに出かけます。そうしないと子孫は残せません。食べ残した餌や坑道で落とした餌は外に捨てます。6月頃からハナダカバチがでてきます。観察したらまた見せてください。楽しみにしています。

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丹馬

Author:丹馬
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