きのうに続いて、きょうもマタタビ(木天蓼)の写真です。
マタタビは雌雄異株。雄株と雌株があります。↓これが雄株の雄花です。
マタタビは別名、夏梅と呼ばれるくらいで、ウメの花に似た花びら5枚の花を咲かせます。
しかし、↑花びら6枚の花もありました。雄花には雄しべだけがたくさんあります。
一方、雌株には両性花がつきます。花の中央に立派な雌しべ。そのまわりに多数の雄しべがあります。
雌しべの花柱はたくさんに分離しています。
雌花の雄しべの葯でも花粉がつくられるのですが、この花粉は偽花粉で発芽しないのだそうです。
つまり、昆虫を誘う餌にはなりますが、受精する能力はありません。
受精するためには、必ず雄花の花粉を雌花の柱頭に運んでもらわなければなりません。
だから、ハチのような同じ種類の花を訪ねて回るポリネーターが重要になります。
ところで、マタタビの「雌花」が紹介されている図鑑があります。
その場合の「雌花」が↑これです。花びらも雄しべもなく、雌しべとガクだけの花です。
しかし、これは違うように思います。雌株には↓こんな花がたくさん見られるからです。
雌しべのまわりに花びらと雄しべがいくつかついています。
つまり、両性花は受粉をすれば、花びらと雄しべを落としてしまうようです。
昆虫を誘導するためだけの花粉をつくる雄しべも花びらも、もう必要ないのですから。
雌株の下の地面には、雄しべがくっついた花びらがたくさん落ちています。
「雌花」と言われているのは、雄しべと花びらの落ちた後の両性花だと考えられます。
*マタタビの「雌花」について、私と同じことをもう10年以上も前に指摘されているサイトがありました。
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