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突然変異

「高校生のための生き物学習」の第2弾です。
きょう撮った写真をもとに構成していきますので、きのうの話とは何の関係もありません。
脈絡なく、行き当たりばったりです。ご容赦ください。

我が家の近くをウォーキングしていて、↓こんなシロツメクサを見つけました。
ちょっと変わっているでしょ。花が2段重ねになっています。

IMG_8135.jpg

シロツメクサ(別名クローバー)はヨーロッパ原産の外来種です。(あ、きのうの話とつながった^^)
1846年、オランダから献上されたガラス製品の梱包にクッションとして詰められていたので、白詰草。
明治時代以降、牧草として導入されたものが野生化して広まっています。
小さな花が30~70個くらい集まって、球状のかたまりを1つつくるのがふつうです。
なのに、なぜ2段重ねになってしまったのでしょう。

IMG_8140.jpg

小さな花にはそれぞれ短い柄がついています。いわば、枝分かれをしているようなものです。
枝分かれをすると、その先に花をつけます。
ガク、花びら、雄しべ、雌しべはいずれも葉っぱが変化したもので、変化させているのは遺伝子です。
花が形成されると、ふつうはそれで成長が止まります。止めているのも遺伝子です。
この遺伝子に何かの異常が起こって、また茎を伸ばしてしまった結果が2段重ねです。
オフにしたはずの遺伝子のスイッチがオンになってしまったわけです。
このように一度止まったはずの成長点が再度活性化する現象を「貫生(かんせい)」といいます。

IMG_7907.jpg

貫生は突然変異によって起こります。
貫生は大学入試には出ません。貫生を扱った問題を見たことがありません^^
ここで大事なのは突然変異のほうです。
突然変異とは、生物の形質に親とは異なる形質が現れて遺伝する現象です。
突然変異は遺伝子に起こった変化なので遺伝をします。
突然変異の2段重ねのシロツメクサを探してみてください。
四つ葉のクローバーより少ないですが、見つけやすいと思います。

IMG_8141.jpg

その「四つ葉のクローバー」ですが、厳密にいうと、葉っぱは「三つ葉」が1枚の葉っぱなんです。
それぞれの葉っぱを「小葉」といいます。だから、正しくは「4小葉のクローバー」です^^
それはともかく、葉っぱの原基が3つに分かれるのがふつうですが、4つに分かれることがたまに起こります。まれに5つや6つになることもあります。
原因は2つ考えられます。
1つは、踏みつけなどで葉っぱの原基が傷ついた場合。これが結構多いみたいです。
もう1つは、突然変異。後者は遺伝しますが、前者は遺伝しません。

さて、きょうも、ここで問題です。
 四つ葉のクローバーを自家受精させると、次代はすべて四つ葉のクローバーになるでしょうか?

きのうの問題の答え・・・北海道にとってカブトムシは外来種です。国外・国内は問わず、他の地域から人為的に移動してきた生物は外来種として扱います。

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コメント

Re: No title

>さゆうさん
こんばんは。コメント、ありがとうございます。
2段重ねのシロツメクサは滅多にないのですが、1つ見つけると近くに複数見つかることが多いです。

No title

こんにちは。お久しぶりです。
矢張り四つ葉になるのではと思うのですが。
このシロツメクサ初めて見ました。このようなシロツメクサが突然変異として現れるのですね。
面白い絵の紹介をありがとうございます。

Re: No title

>ayaさん
おはようございます。ありがとうございます。
私にできるコロナ対策の1つと思ってしばらく続けてみます。
突然変異を起こした四つ葉は1つの個体の葉っぱがみんな四つ葉になっています。
あまり多くはないと思いますが。

Re: No title

>みみさん
おはようございます。正解!
四つ葉を見つけるのは僕も上手ではありませんが、ボーッと全体を見ていると、何となく違和感があります^^

No title

おはようございます。

楽しいブログですね。
このような花は見たことがありません。

四葉のクローバーを一枚見つけるとその周辺を探せば他にもありますね。

突然変異を起こした四葉が遺伝するからですね。

そう思えば自家受精させても四葉ができそうな気がしますが、単純に考えればそうなると思うのですが、自家受精で原種に戻るのなら、これまた不思議です(笑)

No title

こんばんは~
カブトムシ 正解しちゃった~(´艸`*)うれしい~

今日の問題は~難しい(≧▽≦)
突然変異の個体にも親の遺伝子が残ってたら 四葉の次世代には また三つ葉に戻るのかしら?

ところで友達の◎美ちゃんですが 四葉を見つける天才なんです~
なんか コツってあるのかしら~?(笑)

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プロフィール

丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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