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白花蒲公英の花の開閉

コロナ禍で休校が続いています。
このままでは学校が再開されても、夏休みが短くなったり、なくなってしまうかもしれませんね。
そこで提案ですが、いまこの時期に夏休みにやるはずの自由研究をやってみたらどうでしょう。
西日本の郊外に住む小中学生にオススメの自由研究です。

我が家の近くのシロバナタンポポの1つに注目して、1時間ごとに撮影してみました。
天気は晴れときどき曇り。11時から始めて翌日の12時までの撮影です。夜は撮っていません。

1日目11~14時

11時には花は一応開いていましたが、中心部はまだ開ききっていません。
12時、13時、14時にかけて徐々に中心部まで開いていきました。

1日目15~18時

14時~15時が最もよく中心部まで開いていましたが、15時を過ぎるともう閉じ始めました。
まだ明るいのに閉じ始め、17時には閉じてしまいました。

2日目06~09時

翌日、朝6時から撮影をしましたが、8時までは閉じたままです。
近くのセイヨウタンポポは黄色い花を大きく広げています。
しかし、シロバナタンポポは9時になっても少し開いた程度。かなりの朝寝坊です。

2日目10~12時

10時になってもまだまだ寝ぼけ眼です。11時前にやっと開きました。
しかし、このときは前日の15時の状態と同じような開き方です。
開いている時間は11時前から15時過ぎまで、たった5時間足らずでした。

花の開閉は、花びらの内側と外側の成長速度の違いによって起こります。
内側の成長速度が速いと花は開き、外側の成長速度が速いと花は閉じます。
速度の差はほんのわずかなのでしょうが、大きな動きをもたらします。
さて、その速度に影響を及ぼす環境条件は何でしょうか? これが研究テーマです。
高校の教科書には、チューリップは温度条件で、タンポポは光条件で開閉すると書いてあります。
しかし、この場合のタンポポはセイヨウタンポポのように思われます。
ネット検索をしても、シロバナタンポポの花の開閉のしくみの報告はなさそうです。

シロバナタンポポは光を当てなくても開閉するのでしょうか?
温度条件で開閉するなら、何℃以上で開き、何℃以下で閉じるのでしょうか?
雨の日は開きません。ということは、湿度も関係するのでしょうか?
花をとってきて水を入れたコップに差しておけば、自宅で観察できます。
実験方法を工夫していろいろ試してみると面白いと思います。
シロバナタンポポが咲いているのは5月まで。夏休みにはできない自由研究です^^

IMG_6502.jpg

シロバナタンポポにこうして昆虫がやってくるのは、晴れた日の昼前後だけ。
昆虫が来ない天候のときや時間帯には、花を閉じておくのです。
そのほうが何かいいことがあるんでしょうね、きっと。

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コメント

Re: タイトルなし

>みみさん
おはようございます。ほんと、授業のようですみません。
夜も開いていると、夜露に濡れてカビが生えやすいとか、病気になりやすいとか、そういうことがあるのかもしれません。
閉じたり開いたりする花ばかりでなく、植物の種類によっては開きっぱなしの花もありますから、わかりませんけど。

Re: No title

>ayaさん
おはようございます。
あらあら、もう終わってしまいましたか。もっと早く気づけば良かった。

こんばんは(*^^*)
今日の授業も面白かったです(*^^*)
開花の条件はわかりませんが、咲いてる時間を短くすることは、種の保存のためではないでしょうかぁ~と、思いを巡らせて楽しませていただきました(*^^*)

No title

こんばんは。

よく撮影されましたね。
おもしろい研究だと思います。
このような研究をされた人はいないと思います。

我が家の近くにも白花タンポポがたくさん咲いているところがあります。

前回の白花タンポポと黄色いタンポポの記事を見せていただいてから写真を撮ろうかと思ったのですが、こちらではもうすでに花は終わっていました。

昆虫との関係も合理的になっているのですね。

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丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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