正福寺桜、満開
- 2020/04/05
- 21:00
学名に「但馬」が入っているサクラがあります。
その学名は「Prunus ×tajimensis Makino」。
「Prunus」はサクラ属、×印は種間雑種であることを意味します。
「tajimensis」は但馬に産するということ。牧野富太郎先生による命名です。
和名はショウフクジザクラ(正福寺桜)。
正福寺は、湯村温泉の源泉「荒湯」のそばの夢千代像の近くのお寺です。
牧野富太郎先生がここで見つけて学会に報告されたので、この名前がついています。
とても珍しいサクラですが、ここにしかないというわけではありません。
宍粟市の御形神社や姫路市の善照寺にもあって、それぞれ市指定の天然記念物になっています。
東京の国立博物館の庭でも咲いているようです。
花びらが透き通るような淡いピンク色の八重です。
キンキマメザクラとヤマザクラの自然交配種だそうです。
花と同時に出る葉っぱの色はヤマザクラと同じです。
とにかく花びらの数が多く、フリルがついたような花びらが幾重にも重なっています。
ガクだけで10枚あります。
そばに立てられている案内板には「花びらが50枚~100枚」と書かれていました。
本当にそれほどあるのか取って調べてみようかと思いました。が、天然記念物です。
グッと堪えて他の資料を調べると、「40~50枚」とか「50枚前後」とか・・・いろいろです。
さらに面白いのは、雌しべが複数あること。
新温泉町のホームページには「めしべが1つの花から1~6本」と紹介されています。
正福寺の案内板には「メシベが1~4個、時には数個つく」とありました。
ん?数個っていくつ?・・・って思いながらたくさん写真を撮って数えてみましたが、多くは2本です。
その次に3本のものが多く、1本のものもありました。
探せばあるのでしょうが、残念ながら僕には4本以上のものは見つけられませんでした。
所在地:兵庫県美方郡新温泉町湯174 正福寺境内
アクセス:北近畿豊岡道の八鹿氷ノ山ICから国道9号を鳥取方面へ約40.3km。車で約50分。
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