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土佐水木の作戦

早春にちょっと変わった形の花を咲かせるトサミズキ(土佐水木)の花が咲きました。

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京都府緑化センターの職員の方に聞くと、例年より2週間ほど早いそうです。
四国原産ですが、早春の庭を明るくしてくれるし、秋の紅葉もいいので、全国各地に植栽されています。

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ヒュウガミズキ(日向水木)に似ていますが、まとまって垂れる花の数が違います。
ヒュウガミズキは2、3個で、トサミズキは7、8個です。

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花びらは5枚、雄しべが5本、雌しべは2本です。
雄しべの葯に注目すると、開花したばかりのときは紅色で、花粉を出し始めると黄色くなります。
そして、花粉を出し終わると、枯れたように褐色に変わります。
一方、雌しべは、開花したときには紅色の葯よりも長く外に突き出しています。

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葯から花粉が出始める頃になると、雌しべは目立たなくなってしまいます。
したがって、トサミズキは雌性先熟のようです。
ひとまとまりの花の中でも、雌性期の花と雄性期の花が同居しています。
全体として受粉期間を長くして、子孫を残す確率を上げようという作戦なのでしょう。
昆虫の少ない早春に花を咲かせる植物の工夫です。

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Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
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