味取の俵石
- 2019/11/12
- 21:00
天草ジオパークが日本ジオパークネットワークから退会するという報道がありました。
日本には、天草を含めて44か所のジオパークが認定されています。
そのうち9か所はユネスコ世界ジオパークにも認定されています。
山陰海岸ジオパークは、そのユネスコ世界ジオパークの1つです。
ジオパークには、素晴らしい景観や地層などが存在する見どころとしてジオサイトがあります。
↑こちらは、山陰海岸ジオパークのジオサイトの1つ、「味取(みどり)の俵石」です。
香美町村岡区味取の矢田川沿いに案内板があり、坂を少し登るだけでこの景観に出会えます。
玄武洞と同じような柱状節理が幅約70m、高さ約20mで垂直にそびえ立っています。
約22万年前に噴火した火山の溶岩が急速に冷えてできたカンラン玄武岩の露頭です。
玄武洞よりも岩壁に接近できるので、なかなか迫力があります。
玄武洞を見慣れた但馬の人には驚くほどの景色ではないのですが、世界的には珍しいものなのです。
この時期、岩肌がツタの赤色に染まって綺麗です。
俵を積み重ねたように規則正しく並んでいるということで「俵石」。
その断面は六角形のものが多いのですが、↓このように四角形や五角形のものもあります。
スズメバチの大きな巣がありました。ここなら軒下のように雨を避けられそうです。
ジオパークは、地質学的に価値があるというだけでは認定されません。
その価値を生かした活動が行われ、地域振興に役立っているかどうかが評価され、場合によっては認定が取り消されます。
認定取り消しにならないように活動し、そのために多額の予算を使っているというのでは本末転倒。
しかし、ジオサイトを生かした活動というのはなかなか難しいのが現状です。
まずは、地元の人が地元のジオサイトの価値を知ることが重要なのでないかと思います。
「見慣れた景色だけれど、実はこれはスゴイものなんだヨ!」と。
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