fc2ブログ

記事一覧

蟻に育てられる黒小灰蝶

場所は明かさないほうがいいのかもしれませんので、但馬内としておきます。
環境省のレッドリスト絶滅危惧ⅠBにランクされているクロシジミ(黒小灰蝶)です。
この蝶はとってもユニークな生活をしています。

IMG_0015.jpg

卵から孵化したクロシジミの若い幼虫は、アブラムシの分泌物を摂取して大きくなります。
アブラムシの分泌物はアリも頂戴していますので、その周りにはアリもいます。
クロシジミの幼虫が3齢前後になると、蜜腺から蜜を出し、クロオオアリに与えるようになります。
すると、クロオオアリは自分たちの巣にクロシジミの幼虫を引っ張り込み、餌を与えて育てます。
チョウがアリに育てられるという不思議な関係が成立するのです。
ふつうはチョウの幼虫はアリにとっては餌であるはず。
そうならないようにしているのは、クロシジミがクロオオアリをだましているのです。
どうやってだましているのか? とっても興味深いところです。

IMG_0012_20190725161651758.jpg

アブラムシがいてクロオオアリがいるという場所でないと生きられないクロシジミ。
生息場所が局所的になるのはしかたがないことかもしれませんが、絶滅させたくはありません。
クロシジミを絶滅から救うには、生息環境をまるごと維持していく必要があります。

↓1日1回ポチッとよろしくお願いします。大変励みになっています。

このブログの写真の無断使用をお断りします。

関連記事
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

いらっしゃい!

ご訪問、ありがとうございます。