蟻に育てられる黒小灰蝶
- 2019/07/28
- 21:00
場所は明かさないほうがいいのかもしれませんので、但馬内としておきます。
環境省のレッドリスト絶滅危惧ⅠBにランクされているクロシジミ(黒小灰蝶)です。
この蝶はとってもユニークな生活をしています。
卵から孵化したクロシジミの若い幼虫は、アブラムシの分泌物を摂取して大きくなります。
アブラムシの分泌物はアリも頂戴していますので、その周りにはアリもいます。
クロシジミの幼虫が3齢前後になると、蜜腺から蜜を出し、クロオオアリに与えるようになります。
すると、クロオオアリは自分たちの巣にクロシジミの幼虫を引っ張り込み、餌を与えて育てます。
チョウがアリに育てられるという不思議な関係が成立するのです。
ふつうはチョウの幼虫はアリにとっては餌であるはず。
そうならないようにしているのは、クロシジミがクロオオアリをだましているのです。
どうやってだましているのか? とっても興味深いところです。
アブラムシがいてクロオオアリがいるという場所でないと生きられないクロシジミ。
生息場所が局所的になるのはしかたがないことかもしれませんが、絶滅させたくはありません。
クロシジミを絶滅から救うには、生息環境をまるごと維持していく必要があります。
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