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山路の杜鵑草の作戦

林縁の草むらに今年初めてのヤマジノホトトギス(山路の杜鵑草)の花を見つけました。
ポツンとひと株だけです。周辺を探してみましたが、他には見つかりませんでした。

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ホトトギスの胸の模様を連想させるオシャレな斑点が名前の由来です。
似たものにヤマホトトギスという植物もあります。

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花びらから直立して、一番上で3つに分かれているのが雌しべです。紫色の斑点があります。
雌しべの先端はさらに2つに割れています。
その下に6本の雄しべがあります。3本は雌しべの真下にあり、あとの3本はその間にあります。
雄しべの先端には下を向いた葯があり、ここで花粉をつくっています。
ヤマジノホトトギスは雄性先熟で、この花はいま雄の時期です。

IMG_0051.jpg

花びらの基部に蜜腺があり、ハナバチが花びらに止まると、その背中に花粉がくっつきます。
雌の時期になると、ネバネバの粘液をつけた雌しべのほうが雄しべよりも下になります。
そこへ背中に花粉をつけたハナバチがやって来ると、花粉が雌しべにつくという仕掛けです。
自家受粉を避けるための上手い作戦です。

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Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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