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樟のダニ室

クスノキ(樟、楠)の葉っぱの新緑が鮮やかです。
クスノキの葉っぱの寿命は約380日。つまり1年とちょっとなんです。

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だから一応、常緑広葉樹ということになりますが、いまの時期、クスノキの下は落ち葉だらけです。
紅葉した葉っぱがまだ枝に残っていたりします。
若々しい黄緑色の葉っぱの中に紅葉した葉っぱが混じっていることが面白いです。
高校生の集団の中に60歳代の教員が混じっているみたい^^

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クスノキの葉っぱには太い葉脈が3本あって、三行脈と呼ばれています。
葉っぱの付け根の三行脈が分かれるところに、ポチッと膨らみが2個あります。
これをダニ室といいます。ダニが棲む部屋なのですが、ダニが作ったものではありません。
若い葉っぱに最初からありますから、クスノキがダニのためにつくった部屋なのです。

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ダニ室は捕食性のダニの隠れ家になっていて、葉っぱを食べるダニの被害を抑制します。
それだけでなく、葉っぱを食べるダニの棲み家になっているダニ室もあります。
これによって、クスノキはある程度被害を受けますが、このダニが餌となって捕食性のダニが増殖するので、もっと大きな被害を及ぼすダニを抑制することになる・・・という説があります。

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クスノキの葉っぱの上で、小さなダニの食う食われるのドラマが展開されているのです。
それを見越してダニ室を用意しておくクスノキの戦略は、したたか過ぎて驚くばかりです。

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あ、高校生の中の教員は、私のことです(^-^;

身につまされる!赤い葉!

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丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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