コスモポリタン箆大葉子
- 2019/05/15
- 21:00
細い柄の先に火薬がついた線香花火のようなヘラオオバコ(箆大葉子)の花です。
オオバコよりも背が高く、細長い花茎を伸ばして立っています。
草刈りに強く、刈られてもまた花茎を伸ばしてきます。
というより、草刈りが行われないところにはあまり生えていません。
線香花火なら先端から柄の方に燃えていきますが、ヘラオオバコの花は逆です。
柄の方から、つまり下側から順に開花していきます。
先に雌しべが成長し、その後で雄しべが成長します。
雌性期から雄性期へと変化していくわけです。雌性先熟といいます。
自家受粉を避けるための智恵です。
花穂のまわりにある淡い黄白色のつぶつぶが雄しべの葯です。
その上の方にツンツンと伸びている白い糸のようなものが雌しべ。
さらにその上の方はつぼみです。
花穂の下の方は、もう咲き終わった花です。
1つの花穂で、花の変化の時間的な経過を同時に観察できるのが面白いです。
ヨーロッパ原産で日本には江戸時代の末期に入って来たそうです。
日本だけでなく世界中に広がって帰化しています。
地域が限定される固有種に対して、こういう種を汎存種(はんぞんしゅ)といいます。
植物のコスモポリタンです。
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