養父市大久保の大平頭(おおなるがしら)付近のブナ(橅)の原生林です。
ブナは夏緑樹林の代表的な樹木です。
兵庫県では平地は照葉樹林帯に属しますが、標高1100mにもなると夏緑樹林帯です。
ブナは兵庫県養父市の「市の木」に指定されています。
スギ林とは違って、ブナ林の林床は雨水をたっぷりと蓄えることができる「緑のダム」です。
土砂災害を防ぐ効果も大きく、果実はツキノワグマをはじめ多くの哺乳類の餌になります。
生物多様性のためにも、ぜひとも守りたい風景です。
古木の幹や枝には、あちこちに大きなコブが見られます。
雪深い所ですので、雪の圧力で幹が折れることもあります。折れると新しい芽が伸びて幹となります。
折れた部分には樹皮が巻き込み、コブをつくります。
成長した幹がまた折れてコブをつくり、その脇から新しい芽が伸びます。
そんなことを繰り返してきたのでしょう。
ブナは曲がりやすい性質も持っています。
そのため、面白い形をしたブナがたくさんあります。
コブは、病原菌による植物ホルモンの異常が原因だとか、植物の癌だとも言われます。
でも、「雪の圧力で折れたり傷ついたりしながら、それに耐えて生き延びてきた証」と思いたいです。
厳しい環境下で生きる古木が作り上げた「自然のオブジェ」なのだと。
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