コメント
Re: フジ比べ
コメント、ありがとうございます。
ヤマフジの東限は兵庫県だそうです。京都府の丹後でも見つかったようですが・・・。
フジとよく似ていますが、こちらはヤマフジ(山藤)です。
花序がフジのように長くならず、花が基部から先端まであまり時間差をつけずに咲きます。
そのため遠目に見ると、薄紫色の花の集まりがフジは三角形に、ヤマフジは楕円形の塊に見えます。
慣れてくると、花が咲いていれば、車で走りながらフジかヤマフジかを判断できます。
わかりにくいときの決め手は、つるの巻き方です。
ヤマフジは「右肩上がり」。私は"右肩上がりで縁起がいいのがヤマフジ”と覚えています。
(フジは「左肩上がり」→ こちらをご覧ください)
但馬におけるフジとヤマフジの分布には境界線があると言われています。
例えば、蘇武トンネルの日高町側と村岡町側でフジとヤマフジが分かれて生育しています。
↑これは蘇武トンネルの村岡町側の道路脇に見られるヤマフジの群落です。
一方、日高町側の神鍋渓谷の周辺は数は多くありませんがフジばかりです。
では、神鍋山周辺にはヤマフジはないのかと、探し回りました。すると…
ありました! 神鍋山の東側、日高町太田から竹野町床瀬へ通じる県道沿いです。
太田の池の南側はすべてフジですが、ここを境に北側はすべてヤマフジでした。
ここにも境界線が引けそうです。
その県道沿いのヤマフジの写真を撮っていたら、ヤマフジの花に珍客到来です。
クマバチの羽音がブンブン響き渡る中で静かに吸蜜しているのはミヤマセセリ(深山挵)の雌です。
成虫は春にしか見られません。ほとんどの季節を幼虫で過ごすミヤマセセリ。
クヌギやコナラの落ち葉にまぎれると見つけにくいのですが、ここでは目立ちます。
ヤマフジの花を探していて、予期せぬミヤマセセリとの出会い。こういうのが楽しいですね。
このブログの写真の無断使用をお断りします。