夏の茱萸と春の蝶

初夏に赤い果実をつけるナツグミ（夏茱萸）が淡い黄色の花を咲かせています。

ガクが筒状になった萼筒（がくとう）があり、その表面に赤っぽい褐色の斑点が見られます。

この斑点をルーペで拡大すると、勲章のような形をしています。

鱗状毛といいます。これがあるのがグミの特徴です。

鱗状毛は葉っぱにもあります。葉っぱの表面の鱗状毛は銀色、裏面には褐色の鱗状毛も混じります。

ナツグミの果実は鳥の好物ですが、蜜も昆虫に人気があるようです。

やって来たのは黄色い帯のあるキオビツヤハナバチです、･･･たぶん。

そこへ、ツマキチョウ（褄黄蝶）が来てくれました。前翅の先端がオレンジ色の雄です。

特に珍しいというわけではありませんが、３～５月にしか見られない春の蝶です。

モンシロチョウより少し小さい上品な蝶で、出会えば嬉しくなる蝶です。

後翅の裏面には緑色の独特の模様があります。

唐草模様とか、草摺り模様とか、大理石模様とか、いろんな表現があります。

これが絶妙な保護色になっていて、ちょっと目を離すと見失ってしまうこともあります。

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