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西南限の水芭蕉

日本のミズバショウ(水芭蕉)自生地の西南限、養父市大屋町加保坂に行ってきました。
「夏の思い出」に♪夏が来れば思い出す・・・と歌われているミズバショウですが、当地でミズバショウが咲くのは4月下旬から5月上旬。いまが盛りです。夏が来れば花は終わってます^^

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ミズバショウは種子で殖えますが、地下茎の栄養生殖でも殖えます。
数個体ずつまとまって株立ちするのはそのためです。

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中部地方以北の山に見られるミズバショウですが、兵庫県のここにだけポツンと離れて存在します。
こういうのを隔離分布といいます。
氷河期の生き残りがなぜここにポツンと離れて存在するのか、とっても興味深いことです。
ここのミズバショウの葉には斑が入っていて、斑入りミズバショウと呼ばれます。
この点は白山のミズバショウと共通するそうで、これまた興味深いことです。

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白い仏炎苞は葉っぱの変形です。これに包まれた円柱形の部分が数百個の花の集まりです。
仏炎苞が開いたとき、この写真↑のように、それぞれの花の雌しべだけが顔を出しています。
他家からの花粉を受粉することは可能ですが、この花の雄しべはまだ見えません。

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しばらくすると、雌しべのまわりに雄しべが顔を出してきます。
花ごとに少々時間的なずれがありますが、雌しべの下、上、左右の順に雄しべが出てきます。
この写真↑では中央のやや下側の花では、雄しべが4本とも出そろっています。

昨年は、なぜか早く4月中旬に咲きましたが、今年は例年通りです。
明日(4月29日)、養父市大屋町加保坂で「ミズバショウ祭り」が開催されるようです。
いまが見頃です。よかったらお出かけください。

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丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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