求む、他家の花粉
- 2019/04/04
- 21:00
レンギョウが鮮やかな黄色の花を咲かせています。
よく公園などに植えてあるのはシナレンギョウ、あるいはチョウセンレンギョウ。
これは枝垂れていないので、シナレンギョウです。
この花には、ちょっと面白い秘密があります。
4枚に分かれた花びらの内側に雌しべと雄しべがあります。
少し緑色を帯びたのが雌しべで、黄色いのが雄しべです。
↑上の花では雌しべのほうが長くなっていますが、↓下の花では雄しべのほうが長くなっています。
上のような雌しべの長い花を「長花柱花」、下のような雌しべが短い花を「短花柱花」といいます。
蜜を求めてやって来る昆虫が花の奥に頭を突っ込みます。このとき・・・
長花柱花では雄しべが短いので昆虫の頭に花粉がくっつき、短花柱花では雄しべが長いので昆虫の腹部に花粉がくっつきます。
この昆虫が別の花を訪問したとき、長花柱花の花粉は短花柱花の雌しべにつきやすく、短花柱花の花粉は長花柱花の雌しべにつきやすくなります。
このしくみでレンギョウは自家受粉を避け、他家受粉の確率を上げているのです。
頭にいっぱい花粉をつけた昆虫が短花柱花にやって来ました。
この頭を花の奥に突っ込んでいけば、短い雌しべにこの花粉がくっつくことになります。
実に巧妙。
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