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梅鉢の紋のような梅鉢草

ウメバチソウを見にハチ高原に行ってきました。

小代越から高丸山に向かう登山道の脇にたくさん咲いています。


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落語の「狸賽(たぬさい)」に梅鉢紋というのが出てきます。

サイコロの5を「梅鉢の紋みたいなやっちゃ、天神さんの紋や」と説明します。

梅鉢紋はウメバチソウの花を家紋にしたのではありません。

ウメの花をデザインしたのが梅鉢紋で、この梅鉢紋のような花だからウメバチソウです。

早い話が、ウメバチソウはウメに似た花なのですが、僕はウメよりも美しいと思います。


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黄色の大きな葯がついているのが雄しべですが、花粉をつくらない仮雄しべが5本あります。

この仮雄しべが細かく枝分かれして、それぞれの先端に玉のような腺体をつけています。

腺体の色は中心部に近いものは黄色、外側は白色。その並びが芸術的です。


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ウメバチソウの花にはよくアリが来ています。

そのアリの行動を観察していると、仮雄しべの基部を盛んに舐めているのがわかります。

雌しべではなく、どうやら仮雄しべが蜜を分泌しているようです。


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花粉はつくらなくても、みごとに昆虫を誘引する役割を果たしている仮雄しべ。

その美しさに、アリでなくても惹かれます。


本来の雄しべにも子孫を残すための巧みなしくみがあるのですが、それはまた別の機会に。


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Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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