山薄荷の蜜泥棒
- 2018/09/26
- 21:00
久しぶりに神鍋山に登ってきました。
いま、登山道の脇にはヤマハッカ(山薄荷)の花がたくさん咲いています。
ヤマハッカの花はほぼ同じ方向を向いて偏って咲いています。
きっと、そのほうが昆虫を招くのに都合がいいのでしょう。
花にやって来た昆虫がその花から離れたとき、次の花がこちらを向いているのですから。
ヤマハッカの花にホソヒラタアブがやって来ました。
腹部の太い線と細い線が特徴的です。左右の複眼が大きく、くっついているので雄です。
彼が蜜を吸うためには、下側の花びらを押し下げなければなりません。
脚で押し下げると、下側の花びらに包まれていた雄しべ、雌しべが現れます。
こうして花粉がアブのからだにくっつき、運ばれるという仕掛けになっています。
ホソヒラタアブによって押し広げられたヤマハッカの花です。
ホソヒラタアブは蜜をもらい、花粉を運びます。
もちろん本人は花粉を運ばされていることに気づいていません。
「お返し」なんて気はさらさらありませんが、結果的に持ちつ持たれつの関係が成立しています。
ところが、ヤマハッカには迷惑な訪問者もやって来ます。
やって来たのは、スズメガの一種のホシホウジャクです。
花の前でホバリングしながら、長ぁい口を伸ばして蜜を吸います。
この細長い口に花粉はほとんどつかないと思われます。
ヤマハッカにしてみれば、ホシホウジャクは花粉の運搬に役立たない、蜜泥棒なのです。
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