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野薊の作戦

ノアザミ(野薊)の花はたくさんの花の集まりです。
濃い紫色が雄しべです。5本の雄しべが筒状になっています。
雄しべの筒の内側に1本の雌しべがあります。
そして、雄しべの筒と雌しべとの間に花粉が詰まっています。

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ノアザミの花にトラマルハナバチ(虎丸花蜂)がやって来ました。
花の上をハチがウロチョロすると、それが刺激になって雄しべの筒が下がります。
このときの雄しべの先端をアップしてみると・・・

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雌しべが心太(ところてん)の突き棒のような役割をして、内部の花粉を押し出します。

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きのう、トラマルハナバチが来ていたノアザミのきょうの様子です。
雄しべが落ちて、ほとんどが雌しべになっています。
このように、ノアザミは雄性期から雌性期に変わります。雄性先熟です。
このときの雌しべの様子をアップしてみると・・・

Snap_010_20230422160538382.jpg

雌しべの花柱のまわりに花粉が付いています。しかし、これは自分の花粉でしょう。
この時点で、まだ雌しべは受粉はしていません。やがて・・・

Snap_014_20230422160538a0e.jpg

雌しべの先端が2つに割れてきます。これで受粉が可能になります。
そこへ、ハチなどが他から花粉を運んでくると受粉完了というわけです。
自家受粉を避けるための巧いしくみです。

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丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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