野薊の作戦
- 2023/04/23
- 21:00
ノアザミ(野薊)の花はたくさんの花の集まりです。
濃い紫色が雄しべです。5本の雄しべが筒状になっています。
雄しべの筒の内側に1本の雌しべがあります。
そして、雄しべの筒と雌しべとの間に花粉が詰まっています。


ノアザミの花にトラマルハナバチ(虎丸花蜂)がやって来ました。
花の上をハチがウロチョロすると、それが刺激になって雄しべの筒が下がります。
このときの雄しべの先端をアップしてみると・・・
雌しべが心太(ところてん)の突き棒のような役割をして、内部の花粉を押し出します。
きのう、トラマルハナバチが来ていたノアザミのきょうの様子です。
雄しべが落ちて、ほとんどが雌しべになっています。
このように、ノアザミは雄性期から雌性期に変わります。雄性先熟です。
このときの雌しべの様子をアップしてみると・・・
雌しべの花柱のまわりに花粉が付いています。しかし、これは自分の花粉でしょう。
この時点で、まだ雌しべは受粉はしていません。やがて・・・
雌しべの先端が2つに割れてきます。これで受粉が可能になります。
そこへ、ハチなどが他から花粉を運んでくると受粉完了というわけです。
自家受粉を避けるための巧いしくみです。
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