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蕎麦の二型

きょうもお天気がすっきりしません。
雨上がりのソバ(蕎麦)の花のアップです。

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白い花びらのように見えるのはガクです。5枚あります。
そして、雄しべが8本。赤いのは葯です。
中央に先が3つに分かれた雌しべが1本あります。
その基部には黄色い蜜腺があって、アリたちはこの蜜を舐めています。
雄しべと雌しべの長さに注目してください。
↑上の写真の花では、雌しべは短く、雄しべが長くなっています。
一方、↓下の写真の花では、雌しべが長く、雄しべが短くなっています。
上の花を短花柱花(たんかちゅうか)、下の花を長花柱花(ちょうかちゅうか)と言います。

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短花柱花になるか長花柱花になるかは遺伝的に決まっていて、株ごとに異なります。
そして、短花柱花どうし、長花柱花どうしでは受精が起こりません。
短花柱花と長花柱花の組み合わせの場合のみ、ソバが実ります。
同じ株どうしの自家受精を避けるためのしくみです。

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ハラナガツチバチ(腹長土蜂)の仲間が花粉をいっぱいつけています。
2つの型の花を次々に訪れて、ソバの受粉に貢献しています。
我々が美味しく蕎麦をいただけるのは、こうして花粉を運んでくれる昆虫たちのおかげです。
昆虫たちに感謝!

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丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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