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荒地盗人萩の作戦

以前は見なかったのですが、我が家の近所でも最近チラホラと見かけるようになりました。
北米原産のアレチヌスビトハギ(荒地盗人萩)です。

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在来のヌスビトハギ(盗人萩)と同じような「ひっつきむし」と呼ばれる果実をつけます。
でも、きょうは果実ではなく、花に注目します。
ヌスビトハギよりは大きいのですが、それでも7mmくらいの小さな花です。
きのうご紹介したクズ(葛)と同じマメ科の植物です。
目立つ花びらが旗弁で、目玉のように見える模様があります。これが蜜標。
前に突き出ているのは翼弁と舟弁。この中に雌しべ・雄しべが収納されています。

IMG_6560.jpg

蜜標に招かれてコハナバチ(小花蜂)の仲間がやって来ました。
花に止まって、蜜を求めて頭を突っ込んだ次の瞬間…

IMG_6562.jpg

こうなります! パチンと音が聞こえるくらい一瞬の出来事です。
それまで隠れていた雌しべ・雄しべが突然、飛び出します。
…というより、翼弁と舟弁が下がるのです。
コハナバチはびっくりしてしがみつきます。
このとき、コハナバチの腹部に花粉が付着するというしくみです。
コハナバチがよその花粉をつけていれば、それが雌しべの柱頭について受粉が行われます。
実に巧妙!

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コメント

Re: No title

> dachaさん、こんばんは。
 続編でわかりやすい写真をアップしました…^^

No title

こんばんは。
アレチヌスビトハギは漫画に出てくる盗人のような花の姿ばかりに目が行っていました。
こんな仕組みがあったのですね。
しかし一瞬のことで、どこから蕊が飛び出したかわかりません。
今度であったら、花を触って試してみます。

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丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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