鷺草の秘密
- 2022/08/27
- 21:00
自然の造形の妙は、ほんとに面白いです。
このサギソウ(鷺草)はその典型で、何でこんな形になっているのだろうと不思議に思います。
でも、何か理由があるはず。
サギが翼を広げたように見える花びらばかりに注目が集まりますが、花の後ろ側にある↑長い距(きょ)を見てください。
この距の奥に蜜が溜まります。この蜜を吸えるのは口吻の長いスズメガの仲間。
花の中央に穴が開いています。この穴が距の入り口です。スズメガはここから口吻を中に差し込みます。
すると、穴の両側にある小さな白い球体(粘着体)がスズメガが頭部にくっつきます。
粘着体は、黄色い葯室の内部の花粉の塊とつながっています。
つまり、スズメがの頭部に花粉の塊が貼りつけられることになります。
雌しべの柱頭は、粘着体の下。距の入り口付近の両側にあり、他所からの花粉がここにつくことで受粉が行われます。
実に巧妙。
神戸大学の先生がサギソウの翼のように見える花びらの秘密を明らかにしてくださいました。
翼のように見える花びらのギザギザは、スズメガの足場として利用されているのだそうです。
スズメガはホバリングして吸蜜すると思っていましたが、サギソウにはちゃんと止まるところが用意されているのでした…^^
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