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儚い著莪の花

以前、養父市八鹿町の今滝地区にシャガ(射干、著莪)の大群落がありました。
3年前の様子がこちらです。
ところが、昨年から今滝地区のシャガはほぼ壊滅状態です。原因はシカの食害のようです。

IMG_9255.jpg

↑こちらは、八鹿町石原の日光院裏側のシャガ群落。
食害は受けていません。スギ(杉)林の林床を埋め尽くしています。

IMG_9263_202204301948132e7.jpg

シャガの学名は、「iris japonica」。
つまり、日本のアヤメということですが、実は中国原産です。
どこかでだれかが間違ったようです。

IMG_9272_20220430194815c09.jpg

3羽の鳥が翼を広げたような構造が花の中央に見えます。実は、これが雌しべ。
しかも、雌しべは1本です。花柱が3つに分かれ、さらに先が2裂しているのです。
その雌しべの外側に隠れるように、雄しべの葯が見えます。
雌しべも雄しべもそろい、こんなに美しいのに、日本のシャガは三倍体(3n)のため、結実しません。
しかも、儚い一日花。毎朝、新しい花を咲かせますが、夕方にはしぼんでしまいます。

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コメント

Re: No title

> らいとNGC7000さん、こんばんは。
いつもコメントありがとうございます。
種子をつくることもないのに、毎日花を咲かせているシャガ。
気の毒なような、健気なような・・・。

No title

こんばんは。
シャガについての解説と考察、興味深く読みました。
漢字では、著莪と書くのですね。我は草の著者ですか。
なるほど。
雌しべ、じっくりと観察します。^^

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丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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