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雄性先熟の背高泡立草

セイタカアワダチソウ(背高泡立草)の花をデジタル顕微鏡で詳しく調べてみます。
セイタカアワダチソウの花には舌状花と筒状花があります。

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周辺部にあるのが舌状花。タンポポの花と同じです。
舌状花の数は決まっていなくて、5個のものも18個のものもありました。
↑この花には11個の舌状花があります。間隔もバラバラです。
中央に4つ見えるのが筒状花。まだ、つぼみです。
筒状花の数も決まっていなくて、2個のものや5個のものもありました。

seitaka5.jpg

↑こちらは舌状花が6個、筒状花が2個です。
筒状花が咲く前に、舌状花が先に開花します。
舌状花には、雄しべはありません。雌しべが1本だけ。その先が2つに分かれています。

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↑遅れて筒状花が開花したところです。花びらが5つに分かれています。
その中央に、雄しべと雌しべ。雌しべのまわりに5本の雄しべが筒状に取り囲んでいます。
この雄しべと雌しべの現れ方が面白いんです。

seitaka3_2021102215572691b.jpg

雄性先熟で、はじめに雄しべが成熟して葯から花粉を放出します。
雌しべは未成熟で、雄しべに包まれています。
糸のような雄しべの花糸に注目です。花粉を出し終わると、この花糸が縮みます。

seitaka4_20211022155726c21.jpg

すると、雌しべが顔を出します。
このとき、雄しべの葯にはもう花粉はありません。
その後、雌しべが成熟して、柱頭が2つに分かれ、他所からの花粉を受け取ります。
こんな小さな花にも、自家受粉を避ける巧妙なしくみがあります。

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Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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