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翅長の稲子

きょうは久しぶりに良い天気の日曜日。あちこちで稲刈りが始まりました。
田んぼの畦を歩くと、イナゴが畦から飛び立ちイネのほうに逃げていきます。
よく見かけるイナゴは、コバネイナゴ(小翅稲子)とハネナガイナゴ(翅長稲子)の2種類です。

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名前の通り翅の長さに注目して、腹部の先端より翅が長いのがハネナガイナゴ。
腹部の先端より翅が短いのがコバネイナゴ。
よって、これはハネナガイナゴです、たぶん。
たぶんというのは、コバネイナゴに翅が長いタイプのものもいるからです--;

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イナゴはイネの葉っぱを食べる害虫として嫌われてきました。
でも、イネの葉っぱ専門というわけではなくて、イネ科の植物、単子葉植物全般を餌にしています。
畦の植物も食べているから、通りかかると畦から飛び立つのです。
しかし、イナゴが大量発生すると、米の収穫量が減少してしまいます。
そこで、害虫を減らす農薬が散布されてきたのですが、その影響を強く受けたのはハネナガのほうです。
コバネはしつこく生き残り、ハネナガは県によっては絶滅危惧種に指定されるまで減少しました。
それがいま、減農薬、無農薬で復活しつつあるようです。

IMG_6219.jpg

日高敏隆先生の著書に「虫が付いてこそ本物のリンゴ」という言葉が出てきます。
これを借りれば、「ハネナガイナゴがいてこそ本物の田んぼ」。
安心して食べられるお米の証明だと思います。

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コメント

Re: No title

> らいとNGC7000さん、こんばんは。
コメント、ありがとうございます。
ハネナガイナゴが見られる田んぼとまったく見られない田んぼがあります。
農薬(殺虫剤)の使用の状況が端的に現れているのだろうと想像します。
コウノトリが来る田んぼは、そこにイナゴやカエルがいるということです。
コウノトリが喜ぶ田んぼは、ヒトにとっても喜ぶべき田んぼということになります。
ぜひ、少々高くてもコウノトリ米をお買い求めください。
農家ではありませんが、宣伝させていただきます。
コウノトリ育む農法がどんどん広がっていくためにも、買っていただくことが重要なんです。

No title

こんばんは。
ハネナガイナゴが見られるというのは、減農薬の田んぼが広がっているんですね。
兵庫県の但馬地方では、コウノトリ米が安定した人気を誇っていると聞きます。
そういう動きが広がると、自然環境の保全につながると思うのですが、
消費者も環境のことを考えて作られている、少し価格の高い米に慣れる必要がありますね。^^

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丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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