今年も営巣、日本鼻高蜂
- 2021/07/15
- 20:00
昨年の今頃、高校の砂場で営巣するニッポンハナダカバチ(日本鼻高蜂)を見つけました。

本来、海岸の砂浜で営巣する絶滅危惧Ⅱ類のハチが海から30km以上も離れた内陸部にいた!ということで、新聞にも載せていただきました。
初めての方は、↓昨年のブログから読んでいただければ嬉しいです。
「校庭で鼻高蜂を発見!」(2020年7月15日)
「獲物を運ぶ日本鼻高蜂」(2020年7月16日)
「巣を覚えている日本鼻高蜂」(2020年7月17日)
「雨中の日本鼻高蜂」(2020年7月23日)
その砂場に、今年もニッポンハナダカバチが穴を掘り始めました。

砂場に穴を掘るのは雌です。前脚の剛毛を使って穴を掘ります。
そのすぐ上をブンブンと羽音を立てて雄たちが飛び回り、雌にちょっかいを出します。
そんな光景が今年も繰り広げられています。
ただ、昨年と違うのは砂場のようすです。↑この通り、草ぼうぼうになっています。
グランドの反対側にもう1つ砂場があって、体育の授業や陸上部の走り幅跳びの練習などにはそちらを使っています。
グランド内は安全のため、除草剤などは使用しません。
生徒が走り回ることで、グランド内の草の生育は抑えられています。
ところが、昨年、コロナ禍で部活動が制限されたため、生徒が砂場の中に入る機会が少なかったのでしょう。
砂場に草がいっぱい生えてきました。
野球部や陸上部やサッカー部の生徒が入り込んで適当にかき混ぜていたことで、この砂場が砂場として維持されていたのです。
生徒たちは、知らないうちに絶滅危惧種の営巣に一役買っていたというわけです。
コロナ禍は、ニッポンハナダカバチにまで間接的に影響を及ぼしていたのでした。
そんなわけで、砂が露出している部分が少なくなりましたが、ニッポンハナダカバチは営巣を続けています。
穴を掘っているときには、頭から穴に潜り、お尻から出てきます。
でも、穴を掘り終えた後は、↑こうして頭から出てきます。
穴の内部に産卵してきた直後ではないかと想像しています。
穴から出てきた雌は、↑こうして砂をかけて穴の入り口をふさいでしまいます。
入り口が見えなくても巣の位置を覚えていて、巣の中の幼虫のために餌を運んで来ます。
砂場を維持するために、砂場の草取りをしてやりたいとも思います。
しかし、草が巣の位置を示す目印になっている可能性もあります。
草取りをしていいものかどうか、ちょっと躊躇しています。
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