野薊に来た昆虫たち
- 2021/06/04
- 21:00
ノアザミ(野薊)の花はたくさんの花の集まりです。
濃い紫色が雄しべです。雄しべが5本くっついて筒状になっています。
その内側に雌しべが1本。雄しべと雌しべの間には花粉が詰まっています。
ノアザミの花にヒメハナバチ(姫花蜂)の仲間がやって来てゴソゴソと這い回ります。
これが刺激になって、雄しべの筒が下がるしくみになっています。
すると、雌しべがところてんの棒のような役割をして、花粉を押し出します。
昆虫が這い回るたびに、白い花粉が次々と飛び出してきます。
ハチはこれを食べて回りますが、花粉はベタベタしているのでハチのからだにくっつきます。
こうして花粉は別のノアザミの花に運ばれます。
ノアザミの花の上にユツムシ(露虫)の幼虫がいました。花粉を食べています。
ツユムシはキリギリスの仲間ですが、キリギリスやヤブキリのようにあごが強くありません。
だから、一生を通じて完全な草食です。
弱々しいので露のようにはかないイメージからツユムシ。
ハチのように次々と花を移動しないので、花粉の運搬にはあまり貢献しないと思います。
ポリネーター(送粉者)としてはハチの仲間が良いのですが、↑こんなハチもいます。
からだにいっぱい黄色い花粉をつけています。これはノアザミの花粉ではありません。
植物にとっては、ミツバチのように同じ種類の花だけを訪問するポリネーターが最もありがたい存在です。
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