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花粉の数珠繋ぎ作戦

毎年、この時期にこの花を撮っているような気がします。
道端のヒルザキツキミソウ(昼咲月見草)です。
北米原産です。庭から逃げ出して野生化しています。

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つぼみのときはピンク色。開くと淡いピンク色がかった白い部分の多い花です。
マツヨイグサの仲間ですが、宵まで待たずに昼間から、いえ朝から開いています。

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雄しべが8本。花粉が粘着糸で数珠繋ぎになっています。
真ん中に雌しべが1本。雌しべの先端は4つに分かれ、十字形になっています。
花の中心近くが黄色くなっていて蜜があるように見えますが、蜜は中心の穴の奥にあります。
チョウのような長い口吻を持った昆虫しか蜜にありつけないようです。
でも、ヒルザキツキミソウにはハチやアブの仲間もよくやって来ます。
彼らの目的は蜜よりも花粉のようです。

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ヒメハナバチの仲間が花粉を食べにやって来ました。
粘着糸でつながった花粉がハチのからだにまとわりつきます。
少々花粉を食べられても、着実に昆虫のからだに花粉を付着させて運ばせようという作戦です。
雌しべの先端には、たくさんの花粉が付着していました。
十字形をしているのも、数珠繋ぎの花粉を受け止めるに役立っているのでしょう。
ヒルザキツキミソウの巧みな作戦ですが、なぜか日本ではあまり結実しないそうです。

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Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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