著莪の花びら
- 2021/05/02
- 21:00
養父市八鹿町の日光院の裏側は、いまシャガ(著莪、射干)で埋め尽くされています。

お寺の下側にもシャガの群落があって、周囲をシャガに囲まれているようです。
シャガは中国原産で古い時代に日本に入って来た帰化植物です。
中国には2nや4nの個体があるそうですが、日本に入って来たのは3n(三倍体)です。
そのため種子ができません。
大昔の誰かが種子ではなく、シャガの植物本体を持ち込んだのです。

そして、日本中に株分けして広めたのです。
誰が? 何のために? 謎だらけですけど、ロマンあふれる話です。
シャガの花には花びらが大中小で計9枚あるように見えます。
でも、花びらは3枚です。どれがほんとうの花びらでしょう?
紫色とオレンジ色の模様が入っている大きな3枚は、実はガクです。
その間にある白色の3枚が花びら。花びらよりガクのほうが綺麗なんです。
中央にある鳥が翼を広げたような小さな3枚は、雌しべです。
雌しべが3つに分かれて花びらのようになっています。雄しべはその陰に隠れています。
この花は一日花です。毎日、次々と綺麗な花を咲かせています。
そして、ガクも雌しべも総動員して着飾って昆虫を招いているのに、結実しないって気の毒です。
種子はできなくても、ランナーとよばれる地面を這う茎を伸ばして殖えることができます。
だから、一面を覆う大群落になります。
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