fc2ブログ

記事一覧

ピンから桐まで

最近は誤用が多いけれど、「ピンからキリまで」は、本来は「最初から最後まで」という意味です。
落語会で最後に演じるネタ(大ネタ)を切りネタといいます。
大喜利(おおぎり)も寄席の最後にやる余興のことです。
花札の最後、つまり12月はキリ(桐)です。
キリの花が12月に咲くわけではないので、12月をキリにしたのは単なるシャレでしょう。

キリ
              (奥野かるた店のHPより借用)

ただ、花札のキリの図柄には花や葉っぱも描かれてはいますが、主役はつぼみです。
つぼみを主役にしたのは、12月のキリの様子を意識したのかな?と思ったりもします。

IMG_5571.jpg

先日撮ったキリのつぼみです。12月もこの状態でした。
キリの花は5月に咲きますが、つぼみは半年以上前から用意されています。
そのことは別に珍しいことではありません。
サクラのように春に花を咲かせる植物はたいてい前年の初夏から花芽を形成しています。
ただ、キリのつぼみは前年の秋からずいぶん大きいのです。

IMG_5578.jpg

つぼみを包んでいるのは、花が咲いたときにガクなる部分です。
褐色の毛で覆われていて、毛布をかぶっているみたいです^^

IMG_6049.jpg

つぼみの下には昨年の果実がまだついています。
初冬にパカッと2つに割れて、中から多量の種子がこぼれ出します。
ただし、いっぺんに放出しないで、強い風が吹いた日に少しずつ飛ばします。
先日の春一番でかなり飛びましたが、まだ残っている種子もあります。
果実の1つを持ち帰って割ってみました。

IMG_6416.jpg

果実の内部は2つの部屋からできていて、この中に小さくて軽い種子が詰まっています。
種子を拡大してみます。

Snap_006.jpg

種子のまわりには薄い膜のような翼がついています。
いかにも風に乗って、広範囲に散らばりそうな形状です。

キリのつぼみと種子のお話。これくらいにしておきます。
話せば、キリがないですから^^

1日1回、↓ポチッとお願いします。大変励みになっています。


植物・花ランキング
このブログの写真の無断使用をお断りします。

関連記事
スポンサーサイト



コメント

Re: No title

コメント、ありがとうございます。
そうですね、チョウチョのようですね。遠くまで飛んで行きそうです。

No title

暖かかったり 寒さが戻ったり 気温に一喜一憂していますうちに 植物たちは どんどん春に向かって 動いていますね 春を告げる植物たちや 鳥たちの写真を拝見していますと 心が 温かくなり 癒されます 
桐の種は 遠くまで 飛んでいくように 押し花のような チョウチョのような かわいい種ですね

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

いらっしゃい!

ご訪問、ありがとうございます。