耕作放棄地や空き地に北米原産のセイタカアワダチソウ(背高泡立草)が群生しています。
ススキと同じような場所を好むので、各地でススキと勢力争いを繰り広げています。
秋の風情を感じさせてくれるススキのほうを、ついつい応援したくなります。
しかも、セイタカアワダチソウは根から周りの植物の成長を抑える化学物質を出します。
アレロパシーと呼ばれる作用です。そんなことを知ると、ますます悪役のイメージが強くなります。
日本の侵略的外来種ワースト100に選ばれ、外来生物法で要注意外来種に指定されています。
セイタカアワダチソウに来たニホンミツバチ
しかし、北米では、蜜源植物として重要なのだそうです。
確かにセイタカアワダチソウにはミツバチがよく来ています。
この蜂蜜はとっても美味しく、アメリカでは人気があるんだそうです。
ただし、匂いがイマイチらしいです。靴下のような匂いがするので、日本では売れないとか^^
セイタカアワダチソウに来たつツマグロヒョウモン
耕作放棄地は栄養豊富なので、セイタカアワダチソウが名前の通り背高になります。
ところが、無機イオンをたくさん必要とするため、土地が痩せてくるとやがて勢力が衰えてきます。
3年くらいするとススキがだんだん勢力を回復し、セイタカアワダチソウを駆逐していきます。
いったん負けたススキが最後には勝つのです。
セイタカアワダチソウに来たオオハナアブ
同じことが北米で起こっているそうです。
日本からやって来たススキが勢力を広げ、セイタカアワダチソウの群落を駆逐しているのです。
つまり、北米ではススキが侵略的外来種です。
セイタカアワダチソウに来たキタテハ
セイタカアワダチソウが花粉症の原因になると勘違いされている方があります。
花粉症の原因になるのは、小さな花粉をたくさん飛ばす風媒花です。
セイタカアワダチソウはこの通り虫媒花なので、花粉症とは無関係です。
セイタカアワダチソウに来たキイロスズメバチ
外来種であろうとなかろうと、蜜が美味しければたくさんの昆虫たちがやって来ます。
すると、それを狙う昆虫たちもやって来ます。
スズメバチが獲物を狙ってセイタカアワダチソウ群落を巡回していました。
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