晩秋の蛾
- 2023/11/30
- 21:00

朝、玄関の郵便受けの上に珍客がありました。枯れ葉とともにおいでくださったのは、ウスタビガ(薄手火蛾、薄足袋蛾)の雌。たいていのガはもうとっくに姿を消しているのに、10~11月に活動するガです。ヤママユガの仲間の中では小さいほうだそうですが、それでも10cmくらいあります。ガは嫌われ者かもしれませんが、このガは綺麗で、もふもふです。無毒ですし、無害です。手のひらに乗せてやるとモゾモゾと動いていました。こんな...
霜
- 2023/11/29
- 21:00

今朝はよく冷え込みました。表に出てみると、地面が真っ白になるほど、霜が降りていました。朝陽があたると見ているうちに解けていきます。ほんの一瞬だけ見られる、朝陽を浴びている霜のついた植物たちです。地表の物体が氷点下になると、空気中の水蒸気が凍ってしまいます。液体を飛び越して、気体から固体になるんですね。昇華です。その固体が、朝陽の熱で液体に変わり、キラキラと輝きます。モノトーンの世界かと思ったら、案...
干し柿
- 2023/11/28
- 21:00

よそのお宅ですが、軒先に干し柿が吊るされていました。お正月前あたりから美味しくなります。なぜか太めの荷造り紐で、高さをそろえて丁寧にぶら下げられています。きっと几帳面な方なのでしょう…^^渋柿は、生で食べる甘柿よりも甘味成分が多いのだそうです。天日にさらして渋味を抜くことで、強い甘味が感じられるようになります。表面につく白い粉は結晶化した糖分です。↓1日1回、ポチッとお願いします。大変励みになっていま...
天空の竹田城址
- 2023/11/27
- 20:40

天空の城を見ようと、きのうは落語仲間11人とともに朝来市和田山町の藤和峠へ。竹田城址のビュースポットとして知られる立雲峡の反対側に位置します。車で行ける穴場のビュースポットです。午前9時44分着。いま、まさに雲海の中に竹田城址が浮かび上がった瞬間でした。絶景に「おぉー!」と歓声があがり、案内人としてホッとしたのもつかの間…○「で、竹田城はどこ?」私「どこ?って、正面に見えてるでしょ」○「えー、見えへん。ど...
続・野路菊に来た昆虫たち
- 2023/11/26
- 21:00

ノジギク(野路菊)にはいろんな昆虫たちがやって来ます。↑キタテハ(黄立羽)。成虫で越冬します。暖かい日は蜜を吸って栄養補給。↑キゴシハナアブ(黄腰花虻)の雌。複眼の斑模様が特徴です。落ち葉の下などで、やはり成虫で越冬します。↑ツマグロキンバエ(褄黒金蠅)。こちらも複眼が特徴的で、緑色の縞模様があります。そして、こちらも冬でも暖かい日は活発に飛び回ります。↓1日1回、ポチッとお願いします。大変励みになっ...
野路菊に来た昆虫たち
- 2023/11/25
- 21:00

兵庫県はノジギク(野路菊)の分布の最東端、最北端です。発見し命名したのは、牧野富太郎先生。兵庫県の花は、ノジギク(野路菊)です。でも、自生するのは、瀬戸内だけ。当地のものはすべて栽培されているものです。花の少ないこの時期、昆虫たちにとっては蜜や花粉を提供してくれる貴重な植物です。↑ニホンミツバチ(日本蜜蜂)がやって来ました。↑ミツバチに似ていますが、シマハナアブ(縞花虻)の雌。針も毒も持っていません...
紅葉黄葉巡り2023・その13
- 2023/11/24
- 21:00

「植村直己冒険館」の紅葉です。黄葉していたユリノキ(百合の木)はもうすっかり葉を落としています。ドウダンツツジ(灯台躑躅)とイロハモミジ(いろは紅葉)が見頃です。カシ(樫)の木の下では、子どもたちがドングリを拾っていました。空には秋のうろこ雲。所在地:兵庫県豊岡市日高町伊府785 植村直己冒険館アクセス:北近畿豊岡自動車道の日高神鍋高原ICから西へ3km。車で5分。 ↓1日1回、ポチッとお願いします。大変...
紅葉黄葉巡り2023・その12
- 2023/11/23
- 21:00

朝来市の和田山中央文化公園のメタセコイア並木です。例年ならもう少し赤味が強くなってから落葉するのですが、さて今年はどうなることやら。あすから急に冷え込むという予報です。メタセコイアやケヤキの場合は、褐色になるので「褐葉」と呼ばれます。寒くなってクロロフィルが分解され、相対的にカロチノイドが目立ってくるのが「黄葉」。クロロフィルが分解されるとともに、アントシアニンが合成されるのが「紅葉」。そして、ク...
紅葉黄葉巡り2023・その11
- 2023/11/22
- 21:00

丹波篠山市の古刹・弘誓(ぐぜい)寺の大イチョウ(公孫樹、銀杏)が見頃です。地元では「宇土の観音さん」と呼ばれているお寺です。境内の真ん中にドーンと天に向かって伸びているような立ち姿。とっても樹形が美しいのです。青空にイチョウの黄葉が映えます。樹高約20m、幹周り約5m、樹齢800年とか。今年は紅葉はイマイチですが、黄葉は例年通りです。紅葉には一日の寒暖差が大きいほうがいいのですが、黄葉には無関係のよう...
紅葉黄葉巡り2023・その10
- 2023/11/21
- 21:00

ちょっと時期が遅いかなぁと思いながら、丹波市青垣町の高源寺に行ってみました。が、やはり、紅葉の見頃は過ぎておりました。木の幹に生えたコケが朝陽に照らされて、黄緑色の輪郭を描いていました。紅葉に囲まれた三重塔がいいのですが、朝早くて陽が射していません。地形の関係で午後になると日陰になるし、日中は観光客が多くて・・・。紅葉も例年ほど鮮やかではありません。残念。寒いけど、温かいような・・・。オシャレな帽子・・・^...
紅葉黄葉巡り2023・その9
- 2023/11/20
- 21:00

丹波市氷上町の古刹・円通寺へ。今年の紅葉はやはりイマイチです。 2020年 2023年↑これは3年前(左)と今年(右)、同じ日に撮影したものです。今年は夏から一気に冬になったためでしょうか。何とか絵になるところを探しますが、なかなか・・・。所在地:兵庫県丹波市氷上町御油983 円通寺アクセス:北近畿豊岡自動車道の氷上ICから北方向へ、丹波の森街道から県道...
紅葉黄葉巡り2023・その8
- 2023/11/19
- 21:00

地元の紅葉の名所・養父神社にお邪魔してきました。今年2回目です。前回(10月下旬)お邪魔したときより紅葉が進んでいたのは当然ですが、まだ黄緑色の葉っぱもあり、今年は見頃の判断が難しいです。紅くなっている木を中心に撮ってみます。朱塗りの橋とのコラボ。七五三のお参りをされているご家族も見かけました。所在地:兵庫県養父市養父市場840 養父神社アクセス:北近畿豊岡道の養父ICから北東方向へ6.4km。車で13分。↓1日...
紅葉黄葉巡り2023・その7
- 2023/11/18
- 21:00

きょうは朝夕は雨でしたが、昼頃には晴れ間も出ていました。そこで、妙見山の名草神社へ。この三重塔は、元々は16世紀に出雲大社の境内に建立されたもの。出雲大社の本殿を建てるときに当地の妙見杉を部材として使ったのだそうです。そのお礼に出雲大社からこの三重塔を譲られ、ここに移築されたという歴史があります。三重塔まで行くと、↑この通り、雪がチラチラ。あすの朝は積もるかもしれません。名草神社の三重塔の風鐸。次に...
紅葉黄葉巡り2023・その6
- 2023/11/17
- 21:00

あいにくの天候でしたが、黄葉の日光院へ。2本の大イチョウ(銀杏、公孫樹)のうち、1本はほとんど落葉。もう1本はまだ黄緑色。どうも今年の紅葉黄葉は撮りどきが難しいです。境内は黄色の絨毯。瓦の落葉はこれからさらに増えると思います。落語「ブラリシャラリ」に登場する風鐸(ふうたく)・・・^^25日の「落語inおおや!」でやらせてもらいます。↓1日1回、ポチッとお願いします。大変励みになっています。植物・花ランキング&nb...
千両の果実
- 2023/11/16
- 21:00

古典落語や時代劇でよく出てくる一両小判。諸説ありますが、現代のお金に換算するとだいたい10万円くらいだそうです。ということは、千両というのは1億円ということになります。それくらい価値のあるもの、縁起のいい植物なんでしょう。木漏れ日が差し込む林床のセンリョウ(千両)が赤い果実をつけはじめました。自生するのは太平洋側の暖かい地方ですので、当地のものは植えたものです。日陰でもよく育ちます。典型的な陰生植物...
公孫樹
- 2023/11/15
- 21:00

イチョウ(公孫樹、銀杏)って、特徴的な木です。同じような樹木が他にありませんから、間違えることもありません。イチョウ綱イチョウ目イチョウ科イチョウ属に属するのは、イチョウだけ。化石では他の種も見つかっていますが、現存するのはこの1種のみ。国際自然保護連盟のレッドリストで、絶滅危惧種に指定されているくらい珍しい木なんです。広い葉っぱですが、広葉樹ではありません。広葉樹は被子植物の木本をいいます。イチ...
紅葉黄葉巡り2023・その5
- 2023/11/14
- 21:00

紅葉の名所として知られる丹波篠山市の洞光寺にお邪魔してきました。毎年お邪魔をしているのですが、今年は例年とちょっと違います。まだ青々としているモミジ、もう盛りを過ぎているモミジが混じっています。たくさんのモミジの古木が真っ赤に色づき…とはいかないようです。黄色くなったイチョウを背景に。所在地:兵庫県丹波篠山市東本荘302 洞光寺アクセス:舞鶴若狭自動車道の丹南篠山口ICから国道372、県道702号で東へ12.7...
秋のダリアたち
- 2023/11/13
- 21:00

今朝は大雨警報が発令されていましたが、6時半に解除になりました。その後はしとしと雨が降り、一日中ぐずついた天気。そんなわけで、先日、兵庫県立フラワーセンターで撮ったダリアの花たちです。ダリアには、バラ、チューリップと並んで、さまざまな品種が作り出されています。↑これは「オレンジデイズ」という品種。色も形も美しい。↑こちらには「子守歌」という札がつけられていました。ダリアはメキシコ原産だそうです。メキ...
晩秋の桜
- 2023/11/12
- 21:00

夏日の連続から一転して、急に寒くなってきました。そんな中、コブクザクラ(小福桜)の花が咲いていました。小さいながらも八重咲のサクラです。いわゆる二季咲きで、春といま頃の季節に花を咲かせます。1つの花に雌しべが複数あって、1~3個のサクランボが実ります。子宝に恵まれるということで、子福桜。白色の花で、淡いピンク色も混じります。咲いてから時間が経つと、花の中心部が赤くなってきます。豪華さはありませんが...
紅葉のような楓?
- 2023/11/11
- 21:00

「紅葉葉楓」がすんなりと読めたら素晴らしいですね。↓この植物の名前です。モミジのような葉っぱのカエデ???モミジバフウと読みます。北米原産の高木です。毎年みごとな紅葉を見せてくれるのですが、今年は早く散ってしまいそうです。イガグリかウニのような果実がたくさんぶら下がっていて、クリスマスの飾りになります。葉っぱが散っても果実はこのままぶら下がり、中の種子を風に乗せて散らします。↓1日1回、ポチッとお願...
老いて丸く
- 2023/11/10
- 21:00

先日、兵庫県立フラワーセンターで出会ったヤバネヒイラギモチ(矢羽柊黐)の古木です。別名、チャイニーズホーリー、シナヒイラギ。その名の通り、中国や朝鮮半島の原産。常緑で赤い果実をつけるので縁起物です。最近はクリスマスを演出する植物として人気だそうです。ヒイラギの仲間ではなくて、モチノキの仲間です。葉っぱにヒイラギのような棘があるのが特徴です。若木の葉っぱには棘がたくさんありますが、古木になると↑この...
向日葵と秋桜の共演
- 2023/11/09
- 21:00

きょうの当地の最高気温は24℃を超えました。11月だというのに、夏のような日が続きます。連日の暑さに驚いて、ヒマワリ(向日葵)が咲いた!…というわけではありません。種子をまく時期を調節してやると、この時期にヒマワリの花を咲かせることができます。豊岡市日高町上郷(かみのごう)では、毎年この時期にヒマワリを咲かせておられます。ヒマワリだけのところと、ヒマワリとコスモス(秋桜)が一緒に咲いているところがありま...
木斛の果実
- 2023/11/08
- 21:00

知りませんでしたが、「庭木の王様」というのだそうです。そのモッコク(木斛)の果実です。雄花だけの株と両性花の株があり、それらが交互に植えてありました。雄花だけの株にはもちろん果実は実りません。両性花の株についた果実を、黄葉したイチョウの葉っぱを背景に撮ってみました。果実の皮が不規則にパクリと割れると、中にきれいなオレンジ色の種子が見えます。1つの果実を割ってみると、7つの種子が入っていました。常緑...
紅葉黄葉巡り2023・その4
- 2023/11/07
- 21:00

丹波篠山市の追手(おって)神社の夫婦(めおと)イチョウ(公孫樹)の黄葉が見頃です。樹高30m、幹周り3.8m、樹齢約300年だそうです。2本とも立派な巨木です。左側が雌株、右側が雌株。仲良く並んで立っています。境内には「千年モミ」と呼ばれる巨木がありますが、いまは夫婦イチョウのほうが目立ちます。まだ少し地面が見えます。やがて境内は黄色い絨毯で埋め尽くされます。所在地:兵庫県丹波篠山市大山宮302アクセス:舞...
東洋のマチュピチュ
- 2023/11/06
- 21:00

落語で愛媛県新居浜市に行ってきました。せっかくの機会なので、「東洋のマチュピチュ」といわれる東平(とうなる)を観光。「日本のマチュピチュ」といわれるところは、いくつかあります。但馬の天空の城・竹田城もその一つ。日本のマチュピチュの地から東洋のマチュピチュへ旅をして来たわけです。ちょうど紅葉の季節。晴れていたらもっとよかったのですが、残念ながら曇っていました。東平は、標高750mの鉱山の町の跡です。社...
杜鵑草
- 2023/11/05
- 21:00

近くのお寺の庭に咲いていたホトトギス(杜鵑草)の仲間です。もちろん植えられたものですし、茎の先に花がたくさん咲いているので、園芸品種です。ホトトギスとタイワンホトトギスの交雑種のようです。鳥のホトトギス(杜鵑)の胸の模様に似ているということからの命名です。でも、あまり似ていません…^^花の構造はトケイソウ(時計草)に似ています。雄しべの葯が下を向いているのは、自家受粉を裂けるためでしょうか。雌しべの...
秋珊瑚
- 2023/11/04
- 21:00

公園の隅にサンシュユ(山茱萸)の果実を見つけました。真っ赤なグミ(茱萸)のような果実です。サンシュユという名は、中国原産で「山のグミ」という意味の漢名の音読みです。牧野富太郎先生は、春の花のようすからハルコガネバナ(春黄金花)という名を提唱しました。秋の果実のようすからアキサンゴ(秋珊瑚)という別名もあります。春の花も秋の果実も楽しめる植物です。美味しそうな果実ですが、生食はできないそうです。でも...
紅葉黄葉巡り2023・その3
- 2023/11/03
- 21:00

ささやまの森公園の紅葉・黄葉です。朝陽を浴びたイロハモミジ(いろは紅葉)。落ち葉が散る瞬間!・・・って、ウソです。クモの巣に引っかかっていました・・・^^ハゼノキ(櫨の木)。もっと真っ赤になるのですが・・・。ケヤキ(欅)。↓1日1回、ポチッとお願いします。大変励みになっています。植物・花ランキング このブログの写真の無断使用をお断りします。...
薄じゃないよ
- 2023/11/02
- 21:00

日中は25℃を超える夏日。でも、朝は10℃を下回っています。こんなときは、円山川流域は霧に包まれます。きょうの午前8時半頃の円山川大橋付近のようす。霧のため、対岸も川面も見えません。同じ場所からの景色が昼頃になると・・・↑こうなります。河川敷は一面のオギ(荻)の草原。ススキ(薄、芒)だと思っている人が多いのですが、ススキではなくオギです。ヨシは抽水植物で、根が水に浸かっています。土手の乾いたところに生えてい...
キウイ収穫
- 2023/11/01
- 21:00

11月だというのに、きょうの最高気温は25℃を超え、夏日です。あしたはさらに気温が高くなるという予報です。我が家のキウイを収穫しました。今年は梅雨入りが早かったので、5月末にミツバチにかわって私が受粉をしました。それが功を奏したようです。雌株1本から買い物かごにいっぱいの果実が収穫できました。収穫したキウイはすぐには食べられません。追熟が必要です。植物ホルモンの1種であるエチレンが果実を成熟させます。エチ...