豚菜に来た昆虫たち
- 2023/05/31
- 21:00

「黄色い花は、みんなタンポポ」って言った人がいました。その方なら、「これは絶対タンポポ!」って言い張るでしょうね。別名をタンポポモドキ(蒲公英擬)といいます。でも、花茎の高さが50cmくらいになります。花茎が枝分かれしますから、タンポポとは姿がずいぶん違います。いま道端にたくさん見られるブタナ(豚菜)です。ヨーロッパ原産の帰化植物。「豚のサラダ」という現地の名前をそのまま使った命名だそうです。実際、若...
キウイの雌花
- 2023/05/30
- 21:00

我が家のキウイの雌花が咲きました。先週ご紹介したキウイの雄株の雄花と違って、雌株の雌花はすべてがほぼ同時に開花しました。隣に植えてある雄株には、いろいろな段階の雄花があります。花の中央にたくさんの雌しべがあります。まわりにさらにたくさんの雄しべの葯がありますが、花粉はつくらないそうです。そばに雄花がないと実らないわけです。ミツバチなどのハナバチによって受粉が行われるのですが、問題は雨です。早い梅雨...
姫女菀の花色
- 2023/05/29
- 21:00

朝から雨。近畿地方は早くも梅雨入りしたそうです。そんなわけで、きのう撮ったヒメジョオン(姫女菀)の花です。北米原産で、観賞用として日本に移入されたそうです。だから、元々は庭に植えてたのでしょう。それがすぐに野生化して全国に広がりました。たくさんの種子をつくってばらまきますから、とっても繁殖力が強いのです。ヒメジョオンの花の色は微妙に違います。1枚目のベニシジミ(紅小灰蝶)が止まっているのはほとんど...
南姫扁虻の雌雄
- 2023/05/28
- 21:00

ハルジオン(春紫苑)の花が終わって、いまの道端はヒメジョオン(姫女菀)の花盛りです。ヒメジョオンにはいろんな昆虫たちがやって来ます。きょうは、このところよく登場するミナミヒメヒラタアブ(南姫扁虻)に注目。↑この写真の左側にいるのがミナミヒメヒラタアブ、右側にいるのがキオビツヤハナバチ(黄帯艶花蜂)。ミナミヒメヒラタアブのほうがかなり小さく見えますが、図鑑には両方とも体長約8mmと書いてあります。腹部...
今年は豊作、山法師
- 2023/05/27
- 21:00

我が家のヤマボウシ(山法師)の花が満開です。昨年は花が少なく果実も少なかったのですが、今年は遠くから見ると真っ白に見えるくらいです。秋には多量の果実が実りそうで、ヤマボウシジャムを作ろうと思います。30個くらいの花が球状に集まっているのを坊主頭に、白い総苞弁を頭巾に見立てて、山法師。小さい花には、花びら4枚と雄しべ4本、めしべ1本があります。もうほとんど花びらと雄しべは落ちてしまっていますが・・・ヤマ...
大川萵苣も
- 2023/05/26
- 21:00

特定外来生物のオオキンケイギク(大金鶏菊)を引き抜きながらウォーキング。道端の溝で、こんな花を見つけました。この辺りでは初めてです。オオカワヂシャ(大川萵苣)、ヨーロッパ~北アジア原産です。これも特定外来生物に指定されています。外来生物法で、栽培・販売・移動などが禁止されています。花だけ見ると、オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)に似ていますが、草丈は1m近くあります。小さな種子をたくさんつくり、ばらま...
続・仏蘭西菊に来た昆虫たち
- 2023/05/25
- 21:00

小佐川沿いの土手に咲いているフランスギク(仏蘭西菊)に来た昆虫たち。5月13日の当ブログの続編です。我々が和食に限らず、洋食でも中華でも何でも食べるように、昆虫たちも原産地を問いません。フランスギクは人気のレストランのようで、いろんな昆虫たちがやって来ます。前回は、ハナムグリ、チョウ、テントウムシの仲間を紹介しましたので、今回はそれ以外の昆虫を。きのうも登場しました可愛い昆虫、ミナミヒメヒラタアブ(...
常盤山査子に来た昆虫たち
- 2023/05/24
- 21:00

トキワサンザシ(常盤山査子)がたくさんの小さな白い花を咲かせています。仲間の植物も含めて、ピラカンサと呼ばれている植物です。秋から冬にかけては赤い果実のために木全体が赤く見えますが、いまは木全体が白く見えます。花の直径は7mmくらい。花びらは5枚です。雌しべの先端は5つに分かれています。雄しべはたくさん。数えてみたら、どの花も20本でした。小さな花にやって来るのは小さな昆虫です。↑こちらはミナミヒメヒ...
キウイの雄花
- 2023/05/23
- 21:00

我が家のキウイに花が咲きました。鳥のキーウィのイメージから、何となくキウイはニュージーランド原産かと思い込んでいました。違うんですね、中国原産だそうです。雌雄異株で、我が家には雄株と雌株が1本ずつあります。これは雄株に咲いた雄花です。長い雄しべがいっぱいあって、ちょっと豪華な感じ。もちろん雄株に果実はできません。↑雄株には、開花した雄花もまだ硬いつぼみもいろんな段階のものが見られます。ところが雌株...
知ってる?紫蘭
- 2023/05/22
- 21:00

先生「この花、知ってる?」生徒「知りません」先生「惜しい!」生徒「???」というような、先生がひとり悦に入っているような会話ができる植物です。シラン(紫蘭)です。日本や中国原産のランの仲間。「知ってる?」と聞かれて「知らん」と答える生徒はまずいません。「わかりません」とか「知りません」と丁寧に答えるのがふつうです。生徒にとっては面白くも何ともないやりとりですから、私はそんな発問はしません・・・^^それ...
雌性先熟の谷空木
- 2023/05/21
- 21:00

兎和野高原ではタニウツギ(谷空木)の花がたくさん咲いています。道路沿いはタニウツギだらけ。別名、タウエバナ。田植えの季節に咲き始めます。日本海側に多いのだそうです。つぼみは赤いのですが、咲くと可愛らしいピンク色。新緑に映えます。雌しべ1本、雄しべ5本。雌しべの柱頭は丸く大きな団子状です。受精すると、↑右側のように、雌しべが落ちて雄しべだけが残ります。雌しべがあるときは雄しべは未熟で、雌しべが落ちる...
霧中の蓮華躑躅
- 2023/05/20
- 21:00

午後から晴れてきたので、兎和野高原にレンゲツツジ(蓮華躑躅)を撮りに行ってました。麓は晴れているのですが、高原は霧に包まれています。昨年も同じ頃に訪れ、そのときは満開だったのですが、今年はもう花期が終わりかけています。今年はいろんな花が早く咲き、早く散ります。兎和野高原では、明日(5月21日)から「うわのツツジまつり」が予定されているのですが・・・。兎和野高原の「木の殿堂」の周辺には、まだ花が残っていま...
大金鶏菊の駆除
- 2023/05/19
- 21:00

このブログで、毎年話題にしてご協力をお願いしています。今年もその季節がやって来ました。オオキンケイギク(大金鶏菊)の駆除です。いま、道端や土手に咲いている黄色いコスモスのような花。北米原産のオオキンケイギクです。繁殖力が強すぎて、在来種に悪影響を及ぼすとして、外来生物法で特定外来生物に指定されています。栽培、譲渡、販売などが禁止されています。見つけたら引き抜いてください。私もきょうのウォーキング中...
扉の雌雄
- 2023/05/18
- 21:00

節分の魔除けには、ヒイラギ(柊)の枝にイワシ(鰯)の頭を刺したものを玄関にぶら下げます。「おぉクサ!あぁイタタ!」と鬼が逃げていくのだと、子どもの頃、祖母から聞きました。地方によっては、トベラ(扉)の枝にイワシの頭を刺すのだそうです。どこの話か知りませんが・・・。きっと海岸に近い地域でしょう。トベラは海岸の樹木です。扉にぶら下げるからトベラ。トベラも枝を折ると、臭い匂いがします。トベラにイワシだと、...
幸福探し
- 2023/05/17
- 21:00

きょうはいつもと趣向を変えて・・・。四つ葉のクローバーを探してください。↓この写真の中に1つだけあります。さぁ、見つかるかな? 制限時間は1分間。見つからなかったら、2枚目に進んでね。見つかったら、3枚目に。四つ葉のクローバーが幸福をもたらす・・・なんて誰が言い始めたのでしょう?よくわからないんだそうです。見つけられなかった人のために、範囲を狭めますね。↓この中でなら見つけられるでしょうか。・・・答えは3枚目...
豌豆に思う
- 2023/05/16
- 21:00

今年は、エンドウ(豌豆)を育てています。古代エジプトや古代ギリシアでの栽培記録が残っているという世界最古の農作物です。エンドウと言えば、メンデルを連想します。エンドウはいろいろな品種があり、自家受粉をするので、遺伝の研究材料に都合がよかったのです。優性の法則、分離の法則、独立の法則…懐かしいです。高校時代、遺伝の学習は、パズルを解くような感覚で楽しかったものです。しかし、現代の高校の「生物基礎」や...
竹野海岸の浜昼顔
- 2023/05/15
- 21:00

竹野の海岸にハマヒルガオ(浜昼顔)が群生しています。砂浜は高温になりますし、水はすぐにしみ込んでしまうし、潮風にさらされます。そんな過酷な環境で頑張っているにもかかわらず、可愛らしいピンク色の花を咲かせています。他の植物が生えにくい環境に適応しているだけに、砂浜はハマヒルガオの天下です。背が高くなくても邪魔されずに光をいっぱい受けて光合成ができます。そして、匍匐(ほふく)茎を伸ばして広がっていきま...
いずれ文目か杜若
- 2023/05/14
- 21:00

花札の5月は「菖蒲」です。↑左が「菖蒲に八つ橋」。ただし、「菖蒲」はショウブではなく、アヤメと読みます。「勝負」にかけて「菖蒲」にしたのでしょう。アヤメを漢字変換すると、「文目」「綾目」の他に「菖蒲」も出てきます。ややこしいです。これがアヤメ。花びらの付け根のところが黄色と白色で、花びらに網目模様があるのが特徴です。花札の絵柄を見ると、花びらに黄色い部分はありませんし、網目模様もありません。実は、...
仏蘭西菊に来た昆虫たち
- 2023/05/13
- 21:00

小佐川の土手にフランスギク(仏蘭西菊)が咲いています。その名の通り、ヨーロッパ原産の帰化植物で、庭から出て野生化しています。毎年この時期、草刈りをされるのですが、きれいに咲いている花は刈り取られないで残されています。結果的に人がフランスギクの繁殖を助けています。昆虫たちには人気があるようで、フランスギクにはいろんな昆虫たちがやって来ます。きょう、もっとも多く見かけたのは↑これ。コアオハナムグリ(小...
地海老根
- 2023/05/12
- 21:00

「ジエビネ」…一瞬、鹿肉などの「ジビエ」と勘違いしてしまいそうな名前です。漢字で書くと、地海老根です。大きくふくらんだ地下茎をエビに見立ててエビネ(海老根)。その仲間の原種がジエビネです。昔は、山に入ればふつうに見られたそうですが、いまや準絶滅危惧種。いまから40年ほど前、野生ランを栽培するブームがあり、乱獲されました。花をよく見ると、点々とシミのようなものがついています。おそらく花を訪れた昆虫の爪...
紫雲英と蜜蜂
- 2023/05/11
- 21:00

ゲンゲ(紫雲英)の田んぼにしゃがみ込んで眺めていると、ミツバチがたくさんやって来ます。別名レンゲソウ(蓮華草)。蜜源としても緑肥としても重宝な植物です。↑やって来たのはセイヨウミツバチ(西洋蜜蜂)です。マメ科植物の花の雌しべ、雄しべは、ふだんは花びらの中に隠れて見えません。ミツバチが花に止まり、口吻を花の奥に入れて蜜を吸います。このとき、中脚と後脚で横の翼弁と下側の舟弁を押し下げます。すると、隠れ...
帝釈寺の椨の木
- 2023/05/10
- 21:00

「但馬の巨木百選」に紹介されている帝釈寺のタブノキ(椨の木)を訪ねてきました。香美町香住区の下浜地区。海岸に近い集落で、狭い道路の両側に家が密集しています。その中に建つ古刹、帝釈寺(たいしゃくじ)。本堂は16世紀中頃に建てられたそうで、県の重要有形文化財に指定されています。その前に堂々と立つのがタブノキです。樹高16m、幹周り4.3m、樹齢約200年。昔、この地区で火災がよく起こったそうな。そこで、寛政の頃...
日本蒲公英
- 2023/05/09
- 21:00

タンポポ(蒲公英)は、以前はたくさんの種類に区別されていました。カンサイタンポポ、カントウタンポポ、トウカイタンポポ、シナノタンポポなどなど。個体ごとに変異が大きく、区別するのが大変難しかったのです。でも、最近はこれらは1種類として扱われることが多いようです。平地に咲く黄色いタンポポは、ニホンタンポポでいいじゃないかということです。というわけで、これはニホンタンポポです。↑左側のニホンタンポポは、...
一つ葉田子
- 2023/05/08
- 21:00

きのうは一日中雨。そのため、きょうの円山川下流は↓この通りです。濁った水が幅広い流れをつくっていました。厚い雲の切れ目からときどき太陽が顔を出します。晴れ間を選んで、日高町荒川のヒトツバタゴ(一つ葉田子)の花を撮ってきました。隆国寺と三方小学校の間に数本のヒトツバタゴが植えられています。別名ナンジャモンジャの木。季節外れの雪が積もったように真っ白。飛んでいる昆虫はハナムグリ(花潜)です。ヒトツバタ...
雨中の足環なし鸛
- 2023/05/07
- 21:00

きょうは1日中雨が降っています。我が家から歩いて約10分のところに、足環なしコウノトリ(鸛)がいました。雨に打たれてちょっと気の毒なくらい濡れています。昨年の5月17日と6月4日に、同じ場所で足環なしコウノトリを見つけました。そのときの個体と同じようにも見えますが、違うようにも見えます。雨に濡れているのでよくわからないというのが正直なところです。同じ個体なら、この時期にこの場所で餌がよく採れたことを覚...
繁殖力旺盛な松葉海蘭
- 2023/05/06
- 21:00

陽当たりのいい空き地にマツバウンラン(松葉海蘭)が群生しています。北米原産の帰化植物。最近、但馬のあちこちでよく見かけるようになりました。もっこりふっくらした、ちょっと変わった形の可愛らしい花です。下から上へ順に花を咲かせて伸びていきます。いま花が咲いているところの上の方はまだつぼみ。下の方はもう花期が終わり、果実・種子をつくっています。種子がとても小さくて辺りに飛び散って殖えていきます。とっても...
海を泳ぐ鯉のぼり
- 2023/05/05
- 21:00

きょうは「こどもの日」。JR山陰線・鎧駅の海上を泳ぐ鯉のぼりです。国道9号から外れて狭い道を鎧駅へ。無人駅の改札を抜けると、地下道の入り口があります。そこに「絶景へのちかみち(地下道)」という粋な案内板。海側のホームに立つとこの絶景に出会えます。エメラルドグリーンの海は穏やかです。わずかな風ですが、鯉たちは沖に向かって泳いでいます。対岸にまわることも可能です。ただし、道路は大変狭いので車で訪れる方...
沖野神社の大欅
- 2023/05/04
- 21:00

きょうは「みどりの日」。新緑の美しいケヤキ(欅)の巨木を紹介します。香美町香住区訓谷(くんだに)の沖野神社の境内に立つ大ケヤキ。太い幹が途中で折れたようで、以前はもっと高かったのかもしれません。それでも美しい樹形を保ち、樹勢も衰えていないように思います。「ヨッ!大ケヤキ!」と大向こうから声を掛けたくなるようなカッコイイ姿で立っています。「但馬の巨木百選」によると、樹高21m、幹周り5.3m、樹齢約400年...
平戸躑躅に来た昆虫たち
- 2023/05/03
- 21:00

我が家の庭のヒラドツツジ(平戸躑躅)が見頃です。ヒラドツツジには、いろんな色がありますが、これはオオムラサキというありふれた品種かな。雌しべ、雄しべが空を向いて飛び出していて、昆虫の足場を用意しています。上側の花びらの模様が蜜標(ネクターガイド、ハニーガイド)です。この奥に蜜があることを知らせていますが、蜜は細くなった花の奥の方にあります。長い口吻を持った昆虫しか、蜜にありつけません。それは・・・チ...
草苺に来た昆虫たち
- 2023/05/02
- 21:00

花の写真を撮るときは、できるだけ美しいときに撮ろうと心がけています。でも、クサイチゴ(草苺)の花は美しい状態の花が案外少ないのです。食べられていたり、傷んでいたり。きっと、昆虫が訪れる機会が多いのでしょう。果実はもちろん美味しいのですが、花も美味しいのだと思います。↑きのうのブログでご紹介したニッポンヒゲナガハナバチ(日本髭長花蜂)の雄です。雌と異なり触角がとっても長いのが特徴です。↑こちらはクロア...
垣通しと髭長花蜂
- 2023/05/01
- 21:00

カキドオシ(垣通し)の花にヒゲナガハナバチの仲間がやって来ました。ニッポンヒゲナガハナバチ(日本髭長花蜂)だと思います。シロスジヒゲナガハナバチ(白筋髭長花蜂)かも知れません。触角が長いのでヒゲナガですが、長いのは雄だけ。これは雌です。カキドオシの花の下唇には、濃い紫色の斑点模様があります。これが蜜標(ネクターガイド、ハニーガイド)で、この奥に蜜がありますよ!という案内板。花の中には、細かい白い毛...