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記事一覧

神鍋渓谷と河蜻蛉

明日から6月。きょうは比較的過ごしやすかったのですが、また暑くなりそうです。暑いときには、渓谷に出かけるのもいいですね。豊岡市日高町万劫(まんごう)の神鍋渓谷にある「二ツ滝」です。落差20mくらいでしょうか。滝壺はほとんどありません。左手にもう1つ滝があるので「二ツ滝」というのでしょう。この下流に別に「一ツ滝」というのもあります。↑「二ツ滝」の近くにいたニホンカワトンボ(日本河蜻蛉)の雄。翅の色にいろ...

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白い蛍袋

天気予報の通り、午前中は晴れていましたが、午後から雨になりました。朝、通勤中の道路脇にホタルブクロ(蛍袋)の花を発見。車を止めて写真を撮ります。まだ咲き始めで、きれいです。関東では赤紫色のものが多いのだそうですが、こちらでは白色です。それにしても、これは特に白いです。花びらの内側の部分には赤紫色の斑点が入っているのですが、それも不明瞭なくらいです。ホタルブクロの花にヒメハナバチの仲間がやって来まし...

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九輪草、色々

クリンソウ(九輪草)の花の季節になりました。基本的には濃い紅紫色の花がよく見られます。白い花もあります。ということは・・・中間的なピンク色もあります。白色に少しピンク色が混じったものもあります。内側から赤色、ピンク色、白色と変化していくものもあります。クリンソウにはいろいろな変種があります。こちらは珍しい黄色いクリンソウ。でも、これは中国原産のキバナクリンソウ(黄花九輪草)で別種だそうです。↓1日1回...

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大金鶏菊の駆除

いま、円山川沿いの道路脇は真っ黄色です。北米原産のオオキンケイギク(大金鶏菊)です。もちろん植えたものではありません。大変な勢いで分布を広げています。これだけ繁茂すると、在来種は完全に追いやられてしまいます。非常に繁殖力が強いため、外来生物法で特定外来生物に指定され、栽培、販売、運搬などが禁止されています。きれいなので、草刈りをしてもオオキンケイギクだけは刈らずに残されていたりします。それではオオ...

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泡立ち寄せる波のよう

海岸の岩にあたってはじけ飛ぶ波…そんなイメージでしょうか。タツナミソウ(立浪草)という植物の仲間がたくさんあります。その中の1種、オカタツナミソウ(丘立浪草)です。いくつかの花が同じ方向を向いて立ち上がっています。面白い形の淡い青紫色の花です。葉っぱは対生です。ずっと下の方に小さな葉っぱがついています。上部の葉っぱほど大きいというちょっと変わった特徴をもっています。葉っぱの周りには丸みを帯びたあら...

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朴の葉

高校・大学の同級生に朴(ほおのき)くんという運動能力抜群の人がいました。かなり珍しい苗字ではないかと思います。特に親しかったわけではありませんが、この木を見るたびに思い出します。スギ林の中で、スポットライトを浴びたようにホオノキ(朴木、朴)の葉っぱが輝いていました。日本の広葉樹の中では最大の葉っぱなのだそうです。大きくて殺菌・抗菌効果があるので、昔から食べ物を包むのに使われてきました。だから、包(...

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上品な栴檀の花

センダン(栴檀)の花が咲き始めました。大西洋側の暖かい地域に自生しているようですが、当地のセンダンは植えられたもの。あるいは、植えられたものが元で野生化している場合もあるようです。これは近くのお寺に植えられているセンダンです。花の薄紫色と葉っぱの新緑が青空に映えます。センダンの花は面白い形をしています。花びらは5枚が基本ですが、4枚のものや6枚のものもあります。案外アバウト^^10本の雄しべが合着して...

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野茉莉に来た昆虫たち

我が家の庭のエゴノキ(野茉莉)に今年はたくさん花が咲きました。昨年は少ししか咲かず、当然果実も少なくて、ヤマガラ(山雀)には気の毒でした。エゴノキの花にはたくさんの昆虫たちがやって来ます。朝早くからやって来るのは、↑コマルハナバチ(小丸花蜂)。可愛いハナバチで、空飛ぶぬいぐるみと呼ばれています。せわしなく花から花へ移動します。珍しくチョウも来ました。↑カラスアゲハ(烏揚羽)です。ちょっと翅が傷んでい...

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砂地で生きる浜昼顔

きょうも暑い一日でした。海岸の砂地にはハマヒルガオ(浜昼顔)の花が潮風に揺れています。花と葉っぱだけを砂の上に出して、茎の大部分は砂の中に埋もれてしまっています。葉っぱは小さいけれど肉厚。クチクラ層が発達していて、水分をできるだけ逃がさないようにしています。それでも、この環境は過酷です。照りつける陽射しで砂の温度はかなり上がっています。塩分を含んだ風が吹きつけ、砂はサラサラに乾いています。他の植物...

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満開、針槐

土手のハリエンジュ(針槐)の白い花がいい香りを放っています。房状に垂れ下がった花の塊はなかなか見応えがあります。北米原産の外来種で、川岸や土手に野生化しています。マメ科植物で根粒菌と共生関係にありますので、痩せた土地でも生きていけます。葉っぱの柄の基部にできる小さな葉っぱのようなものを托葉といいます。晩秋に黄葉して葉っぱが落ちても、この托葉が針状に変化して残ります。このため、枝に鋭いトゲがあります...

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馬の脚形に来た昆虫たち

キンポウゲ科キンポウゲ属の代表的な存在なのでキンポウゲ(金鳳花)・・・かと思ったら、標準和名はウマノアシガタ(馬の脚形)といいます。キンポウゲでいいと思うんですけれど・・・^^ウマノアシガタ群落でよく見かけるのはベニシジミ(紅小灰蝶)です。キラキラした黄色い花の中に赤色と黒色の蝶がいると目立ちます。↑コハナバチの仲間。花びらの基部に蜜腺がありますので、潜り込んで蜜を吸っています。からだは花粉まみれです。↑こ...

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南姫扁虻の雌雄

ミナミヒメヒラタアブ(南姫扁虻)です。花にやって来る小さなアブで、よく見かける種類です。体長は9mmくらい。とっても可愛いアブです。花の蜜や花粉を食べます。ホバリングが得意です。止まる前にじっくりと花を見つめて品定めしているみたい。↑こちらは雌。腹部が幅広で先端が細くなっています。左右の複眼が離れているところがチェックポイント。一方、↓こちらが雄。腹部が円筒形で、左右の複眼がくっついています。ミナミヒ...

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蒲公英で遊ぼう

きょうは、いつもとちょっと趣を変えて・・・子どもたちはタンポポ(蒲公英)の綿毛を吹き飛ばすのが大好き。でも、吹き飛ばさずに、こんなのはいかがですか?ペットボトルの中にフワフワの綿毛。ペットボトルの口よりはるかに大きいのです。どうやって入れたでしょう?実は、1週間前にこうして入れて置いたのです・・・^^真ん丸になるまでの変化をゆっくり観察することができます。↓1日1回、ポチッとお願いします。 大変励みになっ...

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黄蓮華躑躅に来た昆虫たち

レンゲツツジ(蓮華躑躅)には、オレンジ色だけでなく、赤色もありますし、黄色もあります。黄色のものはキレンゲツツジ(黄蓮華躑躅)と呼ばれますが、同じ種のようです。園芸種ではありませんが、品種の違いのようなものでしょう。レンゲツツジによく来るのはアゲハの仲間です。↑これはナミアゲハ(並揚羽)。レンゲツツジの花粉は糸状のものでつながっているため、チョウのからだにまとわりつきます。↑こちらはコハナバチ(小花...

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足環なし鸛

きょう、車で帰宅途中、右前方からコウノトリが飛んで来るのに出会いました。あわてて減速して、コウノトリの行方に注目していると、グルッと旋回して私の左の溝に着地。まるで、私に会いに来てくれたような嬉しくなって、車の窓から撮影です。ファインダー越しにコウノトリを見てビックリです。足環がついていません!日本で生まれたコウノトリには基本的にすべて個体識別ができるように足環がつけられています。足環がついていな...

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兎和野高原の蓮華躑躅

レンゲツツジ(蓮華躑躅)の自生地、香美町村岡区の兎和野高原に行ってきました。兎和野高原にはたくさんのレンゲツツジが目に鮮やかなオレンジ色の花を咲かせています。いまが見頃。満開です。レンゲツツジは有毒で、ウシやウマは食べないと言いますから、たぶんシカも食べないのでしょう。つぼみが輪状にたくさんつきます。これをハスの花に見立てて「蓮華」ツツジだそうです。ほんとかなぁ? ハスの花に見えますか? 何だか腑...

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地縛と蜜蜂

いつでも撮れると思うと、ついつい後回しになってしまいます。よく見かけるのに、このブログでは初登場のジシバリ(地縛)です。タンポポ(蒲公英)の花に似ていますが、舌状花の数が少なくて15~20個くらい。5本の雄しべの葯が合体して筒状になり、その真ん中から雌しべが伸びてきます。そのとき、雌しべは花粉を持ち上げてきます。雌しべの花柱が伸びきると、先端の柱頭が2裂してクルッと曲がります。蜜を求めて、ニホンミツバ...

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別宮の棚田

午後から晴れたので、養父市別宮(べっくう)の棚田に行ってきました。標高約700mに広がる曲線美です。棚田に水が入り、半分以上の田んぼで田植えが終わっていました。正面に見える氷ノ山(1510m)には、まだ残雪も見られます。無風であれば、この時期限定の「逆さ氷ノ山」が見えるのですが、きょうは風がありました。かなり待ちましたが、↑これが精一杯でした。・・・残念。↓1日1回、ポチッとお願いします。 大変励みになってい...

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紅花栃の木の作戦

きょうは一日中小雨模様でしたので、先日撮った写真です。豊岡市民会館のそばのベニバナトチノキ(紅花栃の木)が空に向かって花を咲かせていました。鮮やかな紅い花で目を引きます。欧州原産のセイヨウトチノキ(いわゆるマロニエ)と北米原産のアカバナトチノキの交配種だそうです。たくさんの花がかたまって咲いています。雄しべだけの雄花と、雌しべ・雄しべが揃っている両性花があり、雄花のほうが多く見られます。また、よく...

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春紫苑に来た昆虫たち

ハルジオン(春紫苑)の花が目立つようになりました。厄介な雑草で、要注意外来生物に指定されている植物です。もともとは北米原産で、大正時代に「観賞用」として日本に持ち込まれたようです。それだけに、花びらが細くてとっても繊細で可愛らしい花です。↑コアオハナムグリ(小青花潜)。よく見かけるハナムグリです。花粉を食べています。↑アシブトハナアブ(脚太花虻)。これもよく見かけるハナアブです。↑ツヤハナバチの仲間...

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小手毬の花の構造

庭のコデマリ(小手毬)の花が咲いています。花びら5枚は、バラ科の特徴です。花の中心に雌しべの柱頭が5本、そのまわりに雄しべが約20本。雄しべに注目すると面白いです。若い雄しべは、クルッと巻いて葯を隠しています。現れたばかりの葯は白っぽく、花粉を放出すると褐色に変わっていきます。雌しべと雄しべの間に黄色い腺体があります。ここから蜜を出しているのでしょう。小さな昆虫が蜜を舐めに来ています。たくさん来てい...

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仏蘭西菊に来た昆虫たち

小佐川沿いにフランスギク(仏蘭西菊)の花が咲いています。マーガレットと勘違いされている方が多いようです。こんなふうに土手や道端で咲いているのは、たいていマーガレットではなくてフランスギクです。マーガレットは葉っぱが細く切れ込んでいます。フランスギクは、その名の通りヨーロッパ原産の帰化植物で、庭から出て野生化しています。土手のフランスギクにやって来た昆虫たちを紹介します。↑きょうは、たくさんのアオス...

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姫裏波蛇目の目玉模様

一日中、ほとんど曇り。暑くも寒くもなく、空気が爽やかな一日でした。きょうのウォーキング中にたくさん出会ったのは、ヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目)。道端や草原、林の縁などで普通に見られるジャノメチョウです。翅の表にも裏にもジャノメ、つまり目玉模様があります。↑この個体は、後翅の表面に左右各2個の目玉模様がありますが、3個、4個の個体もあります。普通に見られるということは、種として繁栄しているという...

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片喰に来た昆虫たち

きょうは湿度が低く爽やかな風が吹いていて、いい天気。畑の雑草、カタバミ(片喰)もこれだけ咲くときれいです。喜んでいる場合ではないのですが・・・^^;草刈りをする前に、カタバミにやって来る昆虫たちを撮りました。チョウの仲間で、カタバミに来るのはヤマトシジミ(大和小灰蝶)。カタバミはヤマトシジミの幼虫の食草ですが、成虫も吸蜜。親子でお世話になってます。カタバミの花は直径8mmくらいですから、訪れる昆虫たちも小...

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酸葉の雌花・雄花

道端のスイバ(酸葉)に花が咲いています。スイバは知っていても、この小さな花をじっくり見た人は少ないのではないかと思います。スイバは、ヨーロッパでは野菜として食べられているそうです。葉っぱを食べると酸っぱいからスイバですが、正直なところ、私は食べたことがありません。イヌのオシッコがかかっていそうなところに生えているものですから・・・^^スイバには雄株と雌株があります。↑こちらが雄株の雄花。雄花の直径は3mm...

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矢筈豌豆に来た昆虫たち

ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)には、ハナバチ、アリの他にも蜜を求めて小さな昆虫たちがやって来ます。また、その昆虫たちを狙って来る昆虫たちもいます。きのう紹介したジョウカイボン(浄海坊)もその例です。ナナホシテントウ(七星天道虫)もそうです。茎の汁を吸うアブラムシを大好物にしています。1日に100匹食べると言われます。アブラムシではありませんが、花に来ていた昆虫を捕まえて食べています。こちらはフタモンアシ...

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無名の浄海坊

きょうは暑かったですね。豊岡の最高気温30.4℃。草むらのヤハズエンドウ(矢筈豌豆)の葉っぱの上に黒色と褐色の昆虫がいました。ジョウカイボン(浄海坊)という昆虫です。名前はついていますが、あまり世間には知られていないという意味で、無名の昆虫です。広く分布していて、よく見かける昆虫なのですが、なぜ知られていないのでしょう?「浄海」というのは、平清盛の法名なのだそうです。この昆虫と平清盛との間にどんな関係...

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矢筈豌豆の花外蜜腺

標準和名はヤハズエンドウ(矢筈豌豆)です。小葉の形が弓矢の弦を受ける部分(=矢筈)に似ているところからの命名です。一般的には、カラスノエンドウという別名のほうがよく知られています。漢字で書くと「烏野豌豆」が正しく、「烏の豌豆」ではありません。さやと種子が熟すと真っ黒になるので、カラスです。小さいながらもマメ科植物特有の花を咲かせます。花びらは5枚で、いちばん目立つ、大きな1枚を旗弁(きべん)といいま...

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平戸躑躅に来た昆虫たち

庭のヒラドツツジ(平戸躑躅)にいろいろな昆虫がやって来ます。きょう、いちばん頻繁に来ていたのはジャコウアゲハ(麝香揚羽)です。こちらはコマルハナバチ(小丸花蜂)。ヒメハナバチ(姫花蜂)の仲間です。蜜よりも花粉を求めて来たみたいです。飛べないほど花粉だらけになっていました・・・^^↓1日1回、ポチッとお願いします。 大変励みになっています。植物・花ランキング このブログの写真の無断使用をお断りします。...

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海を泳ぐ鯉のぼり

久しぶりに香美町香住区の鎧地区の鯉のぼりを見に行ってきました。新聞によると35年も前から続いている地区のイベントだそうです。海風が心地よく吹き、約90匹の鯉のぼりが元気よく泳いでいました。海の上を泳ぐ鯉のぼり。沖に向かって泳いでいます。海抜40mの鎧駅からは海と鯉のぼりを見下ろすことができます。子どもたちの健やかな成長と、コロナ終息の願いを込めて。見られるのは、5月8日の朝までだそうです。所在地:鎧駅(J...

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儚い著莪の花

以前、養父市八鹿町の今滝地区にシャガ(射干、著莪)の大群落がありました。3年前の様子がこちらです。ところが、昨年から今滝地区のシャガはほぼ壊滅状態です。原因はシカの食害のようです。↑こちらは、八鹿町石原の日光院裏側のシャガ群落。食害は受けていません。スギ(杉)林の林床を埋め尽くしています。シャガの学名は、「iris japonica」。つまり、日本のアヤメということですが、実は中国原産です。どこかでだれかが間違...

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プロフィール

丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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