蕗の薹の効用
- 2022/01/26
- 21:00

畑の脇にフキノトウ(蕗の薹)が顔を出していました。まだまだ遠いと思っていた春を、ちょっと近くに感じた気分です。昨年9月、岐阜大大学院の創薬研究グループがフキノトウに関する素晴らしい発見を発表しました。それは、フキノトウに含まれる苦味成分「ペタシン」ががん細胞の増殖と転移を抑制するという発見です。正常な細胞への副作用をほとんど示さず、抗がん効果を発揮するようです。しかも、胃がん、乳がんなど、ほぼすべ...
近江の鷺
- 2022/01/25
- 21:00

亀田鵬斎(かめだぼうさい)先生というのは、落語「一目上り」に登場する儒学者、書家です。赤穂浪士の忠義に感動して、私財を投じて高輪の泉岳寺に記念碑を建てたという実在の人物。「一目上り」では、この先生の賛(さん)ではなくて、詩(し)が紹介されます。それは・・・「近江(きんこう)の鷺は見がたく、遠樹の鴉は見やすし」善行はなかなか認められないものだが、悪事はとても目立つものだ。だから、悪いことをしてはいけま...
雪上の足跡・その1
- 2022/01/24
- 21:00

雪上に残された動物たちの足跡を見つけて、いろんな想像をするのも冬の楽しみの1つです。我が家の近所で最もよく見かけるのが、↑この足跡。ニホンジカ(日本鹿)です。体重があるので、足跡がはっきりくっきり残ります。蹄が2つあり、大きいほうが外側で、前肢では蹄が開き気味です。したがって、↑この足跡は左の後脚です。↑2頭のシカの足跡です。1頭は右側の河原に下りていますが、すぐにまた上がって来たみたい。親子かなぁ。シ...
雪原の鸛
- 2022/01/23
- 21:00

豊岡市の六方田んぼのコウノトリ(鸛)です。雪に覆われた田んぼでは餌も見つけにくいようです。↑2020年3月生まれのJ0274。今春2歳になる雄です。くちばしを胸の羽毛の中に入れて、じっと寒さに耐えます。退屈で退屈で・・・ふぁ~~あぁ~~・・・たまらんわい。(落語「あくびの稽古」より)↑こちらは足環が見えず、個体識別ができません。餌を探して少し歩いたものの見つからず、諦めて立ち止まってしまいました。↑こちらも片足立ち...
雪面の樹影
- 2022/01/22
- 21:00

小佐川の川沿いの散歩コースには積雪がいっぱい。まだ足跡がついていない道を歩くのは、体力が要るけれど楽しい。河原を見ると、雪面に土手のソメイヨシノ(染井吉野)の影。これがまた楽しい。雪の後の晴れた日だけに見られる景色です。左から右へ点々と続く足跡は、たぶんカモ(鴨)のもの。左側の川辺から岸に上がって、右側の川辺から川の中に消えていました。年末から、平日に雪が降り土曜・日曜に晴れるというのが続いていま...
小さい鴨
- 2022/01/21
- 21:00

篠山城の南濠のコガモ(小鴨)の集団です。カモの仲間ではいちばん小さくて可愛いのでコガモ。雄の求愛行動を撮ろうとしばらく見ていましたが、そんな素振りはありませんでした。まだ時期が早いのかなぁ。↑こちらが雄。栗茶色と暗緑色の頭が特徴的です。背中と脇の白黒の波状斑がきれいです。あいにくの曇り空。陽が射せばもっときれいです。↑こちらが雌。全体に地味なのですが、翼鏡といわれる部分が緑色で、これがチャームポイン...
福来雀
- 2022/01/20
- 21:00

きょうは朝から一日雪。↑駐車場のスズメ(雀)たちです。たくさん車が並んでいるのに、なぜかこのホンダ・オデッセイにだけ集まっています。私が近づくと飛び去って行きましたが、しばらくするとまたこの車に群がっていました。理由はわかりませんが、この車がお気に入りのようです。冬のスズメはふっくらしていて「ふくらスズメ(福来雀、福良雀)」というくらいです。この車の主に何かいいことがあるかも^^↑こちらはきのうの夕方...
続・但馬で越冬中の鳧
- 2022/01/19
- 21:00

2週間ほど前(1月6日)にも紹介したケリ(鳧)です。珍しい鳥というわけではないのですが、但馬で越冬するのは珍しいので記録しておきます。前と同じ冬季湛水の田んぼで2羽が給餌中です。前よりも近いところにいてくれました。車を止めて、車窓から撮影です。なかなか気性が激しくて、仲間同士で争ったり、ヒトやイヌにも威嚇行動をするようです。でも、それは繁殖期のことで、いまはそんな素振りはありません。争って「蹴り」を...
黄色い南天
- 2022/01/18
- 21:00

きょうも雪。このところ、平日に雪が降り、土日は晴れるというのが続いています。スキー場にはいいかもしれません。ナンテン(南天)の果実が赤くない品種で、シロミナンテン(白実南天)と呼ばれます。赤い南天と一緒に植えると、紅白でめでたいそうです。シロミと言っても、真っ白ではなくて淡い黄色です。キミノナンテン(黄実の南天)とも呼ばれます。ナンテンの葉っぱは赤飯の上に乗せたりします。「難を転じる」という縁起だ...
震災から27年
- 2022/01/17
- 21:00

27年前のきょう、通勤の車のラジオで神戸がとんでもないことになっていることを知りました。数日後、同僚と救援物資を車に積んで神戸に向かったのを思い出します。あのときも、但馬はたくさんの積雪に覆われていました。セイタカアワダチソウが茂っていた耕作放棄地を雪が覆ってます。立ち枯れたセイタカアワダチソウの茎が雪の重みでボキボキと折られ、雪解けでこんな景色が現れます。折れ曲がったセイタカアワダチソウの茎が怒っ...
葉痕探し・栴檀
- 2022/01/16
- 21:00

センダンの木に果実がたくさんぶら下がっています。もうすぐこの果実にムクドリやヒヨドリが集まるようになります。きょうは、その葉痕に注目です。これはサル顔ですね^^サル顔のトーテムポール^^これまで紹介した葉痕の中でいちばん大きいです。↓1日1回、ポチッとお願いします。 大変励みになっています。植物・花ランキング このブログの写真の無断使用をお断りします。...
雪が似合う木・その4
- 2022/01/15
- 21:00

高校の中庭に植えられているドイツトウヒ(独逸唐檜)です。ヨーロッパトウヒ(欧州唐檜)とも言われます。3階の窓から撮りました。クリスマスツリーの木です。雪がとってもよく似合います。垂れ下がっている松ぼっくりがとっても長いのが特徴です。20cmくらいのものもあります。鳩時計の鎖の先にぶら下がっている錘(おもり)は、この松ぼっくりの形です。きのうの問題の解答です。問1 オ (圧倒的に間期が多い。)問2 ア ...
細胞分裂
- 2022/01/14
- 21:00

明日・明後日は大学入学共通テストです。そこで、久しぶりに「高校生のための生き物学習」。きょうは顕微鏡写真です。タマネギの根端分裂組織(成長点)です。顕微鏡にカメラを取り付けて、画像を簡単にパソコンに取り込めるようになりました。これを教室のテレビ画面に映すこともできますし、電子ボードに投影することもできます。来年度からは、生徒がそれぞれ手元のタブレットでみることもできるようになります。↑このような細...
雪が似合う木・その3
- 2022/01/13
- 21:00

きょうは朝から、雪が降ったり曇ったり晴れたり。雪雲と太陽がせめぎ合いをしているようです。そして、今夜からまた大雪になるという予報です。きょう、晴れていたときのサザンカの根元。こんなに晴れていた時間もありました。サザンカは晩秋から冬にかけて花が咲くので、何となく寒さに強いイメージがあります。けれど、元々は南方の植物です。寒いと花びらが褐色になって無残な姿になってしまいます。でも、雪にサザンカ・・・似合...
葉痕探し・染井吉野
- 2022/01/12
- 21:00

きょうは朝から雪。一日中降っています。今年の雪の降り方はちょっと変です。但馬の海岸沿いの地域にはほとんど降らず、内陸部でたくさん積もります。この分だと、あすの朝はまたかなりの積雪になりそうです。そんなわけで、きょうはカメラを持って出ず、ソメイヨシノ(染井吉野)の枝を家に持ち込みました。いまは硬い冬芽ですが、3か月後にはこれがあたりを春色に染め上げてくれます。冬芽を包む芽鱗(がりん)が毛深いのがソメ...
雌性先熟の素心蝋梅
- 2022/01/11
- 21:00

雪を背景にソシンロウバイ(素心蝋梅)の花です。文字通り蝋細工のような花。開花したばかりの花では、雄しべが寝るように広がっていて、花粉は出していません。この段階では、雌しべだけが成熟していて、他所からの花粉を受け入れます。この季節ですので、昆虫はほとんどやって来ません。たまに暖かい日があると、ハエの仲間が飛んできます。花びらが開いてくると、雄しべがだんだん立ち上がってきます。やがて、雄しべが雌しべに...
葉痕探し・唐楓
- 2022/01/10
- 21:00

街路樹や公園樹としてよく見かけるトウカエデ(唐楓)の葉痕です。頂芽はこんな感じ。鱗状のものは、芽鱗(がりん)とよばれ、春に葉っぱになる部分です。これがまわりをしっかりガードして、寒さから芽を保護しています。その下に葉痕があります。葉痕には維管束痕が3つあるので、やっぱり顔のように見えます。団子鼻ですね^^側芽はこんな感じ。顔の真ん中に角があるサイの顔みたいです。カエデの仲間の葉痕は、こんなふうにV字...
強かな生き残り戦略
- 2022/01/09
- 21:00

年末年始の積雪もずいぶん融けました。小佐川の土手に積もった雪の中から濃い緑色の葉っぱを茂らせている植物が顔を出しています。この植物、何だかおわかりでしょうか?ヒント:秋に真っ赤な花を咲かせていた植物です。花と葉っぱを別々に出すので、ハミズハナミズ(葉見ず花見ず)という別名があります。そうなんです。これ、ヒガンバナ(彼岸花)です。9月に花茎を伸ばし、花を咲かせた後、10月に葉っぱを伸ばしはじめます。他...
風流、軒忍
- 2022/01/08
- 21:00

湿ったところでないと生きられないのに、日当たりがいいところが好き。これって、案外難しい条件です。そこで、ノキシノブ(軒忍)が選んだのは、苔むした古木の幹の上。ここなら日当たりはいいし、湿り気も十分あります^^昔は、茅葺きの家の軒下によくぶら下がっていたものです。だから、軒シノブ。全然格好が違いますが、シノブもシダ植物の仲間です。ノキシノブを「風流」と感じ、苔玉とともに盆栽にする方もたくさんおられます...
小白鳥と鸛
- 2022/01/07
- 21:00

豊岡市の六方田んぼにコハクチョウ(小白鳥)を見に行ってきました。いました! でも、群れの姿はなく、幼鳥が1羽だけ。他のコハクチョウたちはどこか別のところへ、餌採りに出かけたようです。そこへ、コウノトリ(鸛)が近づいて来ました。足輪からJ0025とわかります。百合地(ゆるじ)ペアの雄。11歳です。以下、コウノトリのおじさんとコハクチョウの子どもの会話^^■「お前さん、ひとりかいな?」●「はい、私ひとり置いて、...
但馬で越冬中の鳧
- 2022/01/06
- 21:00

2羽のケリ(鳧)に会いました。コウノトリ育む農法で、冬にも水を湛えた田んぼで。ケリは元々太平洋側に多い鳥で、但馬で見かけられるようになったのは30年ほど前からだそうです。しかも、3月くらいに南の方からやって来て田植え前の畦で繁殖をするというものでした。現在は、少数ですが、但馬で越冬するものもいます。↑これは、豊岡市日高町知見(ちみ)のカップルです。昨年は、豊岡市一日市(ひといち)で越冬しているカップ...
葉痕探し・山椒
- 2022/01/05
- 21:00

きょうは一日中、雨が降ったり雪が降ったり。出かけるのも億劫なので、家の裏のサンショウ(山椒)です。サンショウの葉痕も維管束が3つなので、ヒトかサルの顔のように見えます。それぞれ微妙に違っていて個性があります。おでこに当たる部分の膨らみが冬芽です。葉痕の両側にトゲが対生に付いていて、「太陽の塔」のようにも見えます。岡本太郎さんは、これにヒントを得たのかも^^デジタル顕微鏡で背景を黒くしているためか、怖...
葉痕探し・柿の木
- 2022/01/04
- 21:00

葉痕探しの第4弾は、カキノキです。カキノキの維管束痕は小さなものがたくさん一列に並んでいます。それが緩やかなカーブを描いているので、笑った口に見えます。(・_・)の口の部分が大きくて弧を描いているように見えませんか?渋柿でも優しい笑顔です^^1日1回、↓ポチッとお願いします。大変励みになっています。植物・花ランキングこのブログの写真の無断使用をお断りします。...
樹霜
- 2022/01/03
- 21:00

今朝の当地の最低気温はー4℃。よく冷え込んだので、植物の茎や葉の表面にできる霜が大きく針状になっていました。こういうのを「樹霜」というそうです。空気中の水蒸気が昇華して、植物の枝や葉に付着した針状の結晶です。原理は霜と同じなんですが、霜がより大きく発達した感じ。マユミ(真弓)の枝と葉についた樹霜。今朝はほとんど無風だったので、方向性がなく付着しています。マツ(松)の葉の1つひとつにも。ナンテン(南...
雪中の初詣
- 2022/01/02
- 21:00

元旦、雪の中を近所の神社へ初詣。本殿の前に「コロナ感染症防止のため、鈴を鳴らさないでください」という張り紙。鈴を鳴らさないと何だかお参りした気になれません。脇に消毒液でも置いておけばいいのに…と、思います。ましてや、「コロナ感染防止のため、お餅を供えないでください」はナンセンス。加熱調理すれば、問題なく食べられます。すぐ近くの曽地山左近稲荷にも参拝。このお稲荷さんには面白い民話が残っています。篠山...
謹賀新年
- 2022/01/01
- 21:00

あけましておめでとうございます!2022年の幕開けには、やはりこの鳥に登場してもらいます。昨年6月に撮影したコウノトリ(鸛)です。足環なしのコウノトリで、どこからやって来て、その後どこへ行ったのかわかりません。突然目の前から飛び立ち、あわてて撮影したコウノトリ。昨年、カメラを構えて最もドキドキした瞬間でした。今年もまたいろんなドキドキやワクワクに出会えますように!今年もよろしくお願いします!1日1回、↓...