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記事一覧

韮に来た昆虫たち

小佐川の土手でニラ(韮)が花盛りです。周辺にニラの畑はありませんが、毎年同じところにニラが育ちます。ヒトの手をかけなくても、結構育つものです。栽培されているニラと野生のニラは区別できないそうです。つまり、これも食べられます。誰も食べませんが…^^独特の匂いに誘われて、いろんな昆虫たちがやって来ます。↑イチモンジセセリ(文字挵)。↑コハナバチ(小花蜂)の仲間。コハナバチやヒメハナバチにはいろいろ種類があ...

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楓野老の花

腰が曲がったエビを「海老」と書き、白く長いひげ根のトコロというつる植物を「野老」と書きます。ともに長寿の象徴です。そのトコロ(オニドコロ)の仲間で、葉っぱがカエデに似ているのでカエデドコロ(楓野老)。カエデドコロが道端の樹木に覆い被さるように繁り、いま黄色い花を咲かせています。確かにカエデのような葉っぱもありますが、アサガオのような葉っぱが多いようです。雌雄異株で、↑これは雄株の雄花です。近づくと...

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盗人萩の送粉者

小佐川の土手にヌスビトハギ(盗人萩)の花が目立つようになりました。ピンク色のとっても小さな花です。眼鏡のような形をした果実は「ひっつき虫」の1つです。果実は15mmくらいになりますが、花は小さくて3mmくらいです。小さくてもマメ科らしい形の花を咲かせています。小さな花には小さな昆虫がやって来ます。コハナバチの仲間だと思います。雄しべや雌しべは花びらに包まれていますので、これを開けないと蜜や花粉を得られま...

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珊瑚のような果実

サンゴジュ(珊瑚樹)が赤い果実をつけています。本来は暖かい海岸近くに自生する樹木ですが、公園や庭によく植えられています。6月には白い花を咲かせていました(その様子はこちら)。この赤い果実をサンゴの加工品に見立てての命名です。江戸時代は髪飾りなどにサンゴの加工品が利用されていたそうです。当時はすべて輸入物で、地中海産の貴重品だったようです。↑これがすべてサンゴだと思うと、ずいぶん高価な塊に見えてきま...

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狐の孫に来た昆虫たち

道端にキツネノマゴ(狐の孫)が花を咲かせています。名前の由来はさっぱり想像がつきません。花穂にはたくさんのつぼみが用意されています。でも、同時に咲くのは1つか2つか、せいぜい3つ。花期を長く保ちます。花をアップしてみると、ピンク色の下唇に白い斑紋があります。これが蜜標(ハニーガイド)です。「この奥に蜜がありますよ!」と昆虫たちを誘います。上唇にくっつくように雄しべの葯が2つ並んでいます。葯の下側に...

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片喰紋

高校生に「クローバの葉っぱを描いてみよう」というと、♡形の葉っぱを3枚描く生徒がかなりいます。↑こんなイメージなのでしょう。でも、実際のクローバ(シロツメクサ)は↑右です。左はカタバミ(片喰)です。混同しているというわけではなくて、単に観察力の問題だと思います。グリーン車のロゴは四つ葉のクローバのようですが、ももクロのロゴは4つ葉のカタバミですね。道端や畑にもよく生える小さな黄色い花を咲かせる雑草で...

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澤瀉に来た昆虫たち

水田雑草のオモダカ(澤瀉、面高)です。田んぼの周辺部によく見られます。雄花と雌花があって、↑これが雄花。茎の上のほうについています。いろんな昆虫たちがやって来るので、ハナグモ(花蜘蛛)が待ち伏せています。↑こちらが雌花。雄花より下の方についています。雌花にはたくさんの雌しべがあります。ミナミヒメヒラタアブ(南姫扁虻)がやって来ました。↑こちらの雌花では、たくさんの小さなハナバエ(花蝿)の仲間が食餌中...

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和蘭薄荷に来た昆虫たち・その3

オランダハッカ(和蘭薄荷、ミドリハッカ、スペアミント)に来た昆虫たち。第3弾では、ちょっと変わったハチたちを紹介します。↑全身真っ黒なクロアナバチ。土に穴を掘り、キリギリスの仲間を捕まえて運び入れ、これに卵を産みつけます。↑腹部に黄色い波のような紋があるコモンツチバチ。コガネムシの幼虫に卵を産みつける寄生バチです。全身花粉だらけです。オランダハッカの受粉にかなり貢献しています^^↑黒色で頭部と腹部に黄...

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昼顔は他家受粉

道端のヒルガオ(昼顔)です。昼に咲き始めるのではなくて朝から開いています。アサガオと違って昼にしぼんでしまうわけではなくて、夕方まで開いています。昼間でも開いているからヒルガオ。なぜ昼間でも開いているかというと、アサガオと違って自家受粉をしないからです。アサガオは他家受粉もしますが、自家受粉をしてさっさと花をすぼめます(→8月17日のブログ参照)。これに対して、ヒルガオは他家受粉でしか種子をつくること...

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夏休みが終わる

今朝は、ずいぶんツクツクボウシ(つくつく法師)の鳴き声が際立ちました。この声を聞くと、もう夏休みも終わりに近いと感じます。そういえば、近隣の小学校も今月25日から2学期だそうです。↑ソウメイヨシノの枝で鳴くツクツクボウシ。完璧な保護色です。子どもの頃、アブラゼミやニイニイゼミは簡単に捕まえられました。しかし、ツクツクボウシはなかなか捕まえられませんでした。警戒心が強くて、近づくとピタッと鳴き止むし、...

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和蘭薄荷に来た昆虫たち・その2

笑福亭仁鶴師匠がお亡くなりになったとのこと。思えば、私を落語の世界に引き込んでくださったのは、仁鶴師匠でした。「道具屋」「向う付け」「崇徳院」「無いもん買い」・・・etc.みんな楽しかった。仁鶴師匠が入り口で、松鶴師匠、春団治師匠、米朝師匠、枝雀師匠・・・どんどんのめり込んでいきました。仁鶴師匠のご冥福をお祈りします。さて、一昨日のオランダハッカ(和蘭薄荷)に来た昆虫たちの続きです。↑こちらはベニシジミ(紅...

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鵯の幼鳥

きょうも雨が降ったり止んだり。一瞬、晴れ間がのぞきました。我が家のヤマボウシ(山法師)の果実が赤みを帯びてきました。先日から、この果実を食べにイソヒヨドリ(磯鵯)がやって来ます。ピーツツピー、ピュルピュルピーツツ・・・と複雑な鳴き声を聞かせてくれます。鳴いているのは電線に止まっている雄。我が家の2階のベランダから撮っています。ふと、ヤマボウシの枝を見ると、↓幼鳥がいました。ずいぶん大きくなっていますが...

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和蘭薄荷に来た昆虫たち・その1

雨の合間にウォーキング。道端のオランダハッカ(和蘭薄荷)が強い香りを漂わせています。ミドリハッカとも、スペアミントとも呼ばれます。ガムや歯磨き粉の、あの爽やかな香りです。香りは爽やかですが、繁殖力が旺盛で、庭に植えると大変なことになるようです。雨の日が続くと昆虫たちも大変です。雨上がりは空腹を解消するチャンスです。強い香りに誘われて、いろいろな昆虫たちがやって来ます。↑イチモンジセセリ(一文字挵)...

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よぉ降ります

「よぉ降りますなぁ」というのが、近頃の挨拶です。きょうも曇りときどき小雨、ほんのつかの間、お日さまを見ることができました。天気予報は、あしたもあさっても傘マーク。25日くらいまでお日さまマークがありません。連日の雨を梅雨と勘違いしたのか、アジサイが一枝だけ立派に花を咲かせておりました。そういえば、先日、フジが一枝だけ咲いているのも見ました。↑これは、10日くらい前に撮ったキボシアシナガバチ(黄星脚長蜂...

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朝顔の作戦

「朝顔親父」という小噺があります。朝寝坊の親父さん、朝顔の花が咲いているところを見たことがありません。○「あんたもいっぺんくらい早ぉ起きて朝顔の花が咲いてるとこを見たらどないや」□「そぉか、そない綺麗なもんか。ほな、明日の朝、起こしてくれ」と、奥さんに頼みまして、明くる朝、早ぉに起こしてもらいます。庭に出てみますと、なるほどみごとな朝顔の花。ところが、見ているうちに朝顔がすーっとしぼんでしまいます。...

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夏の似たもの同士・その3

同じハス池にシオカラトンボ(塩辛蜻蛉)とオオシオカラトンボ(大塩辛蜻蛉)がいました。オオと付きますが、明らかに大きいということはありません。ある図鑑によると、シオカラトンボは体長50~55mm、オオシオカラトンボは体長50~57mm。大きさでは区別できません。↑こちらがシオカラトンボの雄。↓こちらがオオシオカラトンボの雄。青っぽい灰白色の粉で覆われているので、これを塩に見立てて「塩辛」です。腹部の塩の部分の面積...

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雨上がりの向日葵

やっと雨がやみました。昨夜は強い風が吹き、激しい雨が降りました。丹波篠山市黒田にてヒマワリたちは強い南西の風を受けて、北東方向に倒れてしまいました。雨上がりのヒマワリたちは、ちょっと気の毒な感じ。でも、さっそくモンシロチョウやキチョウの訪問を受けていました。1日1回、↓ポチッとお願いします。大変励みになっています。植物・花ランキングこのブログの写真の無断使用をお断りします。...

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雨雨やめやめ

連日の雨降りで、カメラを持って出かけるのも億劫になっています。大雨が各地に被害をもたらしています。♪あめあめ、ふれふれ…ではなくて、♪あめあめ、やめやめ…です。そんなわけで、きょうは我が家の近所の田んぼです。イネの穂が垂れてきました。このあたりでは、あと半月すれば稲刈りが始まります。イネの病気のことはよく知りませんが、この水滴がいもち病の原因になるんだそうです。イネいもち病菌というカビが水滴があると発...

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ロータス効果

前線の影響で連日の雨です。この前線、秋雨前線というより梅雨前線ですね。しばらく停滞した後、北に押し上げられそうです。とすると、この後はまた暑くなります。なかなか秋にはなってくれそうにありません。こんな雨の中でも、ハス(蓮)の葉っぱは水に濡れません。そもそも泥の中から成長してくるのに、ハスの葉っぱには泥もついていません。これはハスの表面にとっても小さな突起がたくさんあるからなんです。そのため、水は水...

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照れる向日葵

以前、高校の写真部の生徒が↓これと同じようなヒマワリの写真を撮りました。その子が付けた写真のタイトルは「照れる」。うまいなぁと感心したのを覚えています。きょうは、照れるヒマワリたちを集めてみます。オリンピックのメダリストに渡されたビクトリーブーケにもヒマワリが入っていました。宮城県産の直径7cmほどの小さなヒマワリです。福島県産のトルコギキョウと岩手県産のリンドウとともに。メダリストたちに渡されたの...

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蓮池の昆虫たち

ハス池で目立つのはミツバチなどのハナバチですが、よく見ればいろんな昆虫たちと出会えます。↑ツマグロキンバエ。蜜を食べます。深緑色の複眼に縞模様があるんです。大きな口器をもった食いしん坊のハエです。ハナバチやハナバエを狙って、肉食性の昆虫たちもたくさん潜んでいます。↑カマキリの仲間の中齢幼虫。夏には緑色タイプが多いのですが、きれいな褐色タイプです。↑ウマオイの仲間。この仲間も完全肉食性です。1日1回、↓ポ...

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向日葵畑の蝶たち

きょうの最高気温は29℃で、久しぶりに過ごしやすい一日でした。雨が止んだので、「たんとうひまわりまつり」の会場に行ってきました。春には「たんとうチューップまつり」が行われているところです。50万本のヒマワリ(向日葵)が咲くということですが、一斉に咲くわけではないようです^^3、4本なら切り花にして持って帰ってもいいそうで、多くの人が持ち帰っています。少し小ぶりのロシアヒマワリという品種で、持ち帰りに手頃...

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赤蜻蛉より赤い蜻蛉

オリンピックの野球の対アメリカ戦、勝てて良かったです。森下くんが先発で、締めくくりは栗林くん。誠也くんが打ち、菊池くんが難なく守る・・・カープファンとしてはたまらない試合でした。日本を代表する選手がそろっているのに、なぜセ・リーグで5位なんでしょ?後半戦の巻き返しを期待して、きょうは赤いトンボです。複眼も、頭部・胸部・腹部、全部真っ赤。翅の付け根も赤く、脚まで赤い。ショウジョウトンボ(猩々蜻蛉)の雄...

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大糸蜻蛉の産卵

今年も豊岡市野上のビオトープのオオイトトンボ(大糸蜻蛉)を見てきました。兵庫県のレッドリストBランク(絶滅危惧Ⅱ類)です。オオと付きますが、まったく大きくはありません。とっても美しいトンボです。複眼の後方の●-●が特徴です。なかなかのいい面構えでしょ。他のイトトンボより頭部は大きいように思います。左の青色の個体が雄、右の緑色の個体が雌です。交尾を終えた雄が雌の首根っこを押さえています。このあと、産卵...

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香美町にも台湾竹熊蜂

先日紹介した「さとの風ファーム」のヒマワリ畑でも、あの真っ黒なハチを見つけました!7月28日付けの当ブログで紹介したタイワンタケクマバチ(台湾竹熊蜂)です。すでに香美町にもタイワンタケクマバチは侵入していたのでした。↑こちらが外来種のタイワンタケクマバチ。↓こちらが在来種のクマバチ。大きさはあまり変わりません。胸部の色ですぐに区別ができます。タイワンタケクマバチは枯れた竹に営巣するということです。周辺...

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褄黒豹紋の交尾

連日、体温超えの猛暑です。先日、キタテハの交尾について、うまくいくよりも交尾拒否のほうが多いというのを紹介しました。だから、キタテハの交尾シーンはなかなか見られません。それと反対なのが、ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋)です。↑我が家の近くの草むらで、交尾中のツマグロヒョウモンを見つけました。左側が雄、右側の派手な模様のほうが雌です。↑上のカップルと2mほど離れたところで見つけた2組目のカップル。左側が...

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変わりものの向日葵

兵庫県香美町香住区のヒマワリ(向日葵)畑に行ってきました。発酵食品会社トキワの「さとの風ファーム」です。無料で開放されています。満開のヒマワリが約6万本だそうです。種子が重くて頭を垂れているものが多く見られます。6万本もあると、変わりものも見られます。↑一本だけグーンと背高ノッポのヒマワリ。3m以上あります。1本の茎に大輪を1つ付けるのがふつうですが、↑5つも付いているものがありました。↑こちらは2...

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黄立羽の交尾拒否

曇り空の河川敷で、キタテハ(黄立羽)の雌雄が接近しています。左が雄、右が雌。雄が翅を広げてさらに接近していきます。雌は翅を閉じています。雄が頑張ってアピールしているようですが、雌は横を向いて交尾拒否の姿勢。この状態が5分間くらい続きました。チョウの雄は無理強いはしません^^やがて、雄は諦めて飛び立ちました。↑目的を遂げられなかった雄。翅を広げて止まり、ときどき翅を閉じます。何だか残念そう^^一方、こち...

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夏の似たもの同士・その2

夏の似たもの同士シリーズの第2弾は、ノウゼンカズラとアメリカノウゼンカズラです。ともに庭木としてよく植えられています。↑こちらがノウゼンカズラ(凌霄花)。中国原産で、日本には平安時代に渡来したそうです。つる性植物で他の植物に絡みついて高いところによじ登るので、霄(そら)を凌(しの)ぐ花。花の色はオレンジ色で、花が大きく開きます。それに対して、↑こちらがアメリカノウゼンカズラ(亜米利加凌霄花)。その名...

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不透明な翅の蝉

きょうも暑いです。米子市の37.3℃には負けましたが、それに近い暑さでした。ジリジリと照りつける陽射しの中、カメラ片手にサクラ並木の下をウォーキング。サクラの枝からジリジリジリジリ・・・とアブラゼミ(油蝉)の大合唱が響いてきます。皮膚にジリジリ、耳にジリジリジリジリ・・・焦げます^^ごく見慣れた褐色のセミです。子どもの頃、クマゼミのような透明な翅のセミを見つけると、珍しい!と思ったものでした。ところが、世界的...

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最強アブ

草むらにアオメアブが隠れていました。本人は隠れているつもりはないのかもしれませんが・・・。光沢のある緑色のきれいな複眼が特徴です。光の当たり具合では赤色に見えたりもします。体長は25mm前後。草むらのハエ・アブの仲間としては最大です。ハエ、ハチ、甲虫など、他の昆虫を捕まえて体液を吸います。自分より大きいトンボを捕まえることもあります。ヒトの体液は吸いません。だから、ヒトを刺すことはありません。↑この獲物は...

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プロフィール

丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

いらっしゃい!

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