fc2ブログ

記事一覧

雪に烏

「闇夜に烏、雪に鷺」は、まわりにまぎれて区別しにくいことです。雪の日のカラスはその逆です。よく目立ちます^^先日、養父市八鹿町宿南(しゅくなみ)の円山川沿いを走行中、カラスの群れと出会いました。モノクロ写真のようですが、一応カラーです。河川敷の木の枝に集まっています。ざっと数えて約70羽のカラスの集団です。ハシボソガラス(嘴細烏、嘴細鴉)か、ミヤマガラス(深山烏、深山鴉)か…クチバシの形と色で見分けよ...

続きを読む

吹雪の中の雀たち

雪道を車で走っていて、こんな光景に初めて出会いました。農道ではありますが、車の通る道です。車の前方にスズメ(雀)の群れ。スズメたちは吹雪の中、風上(↑この写真の右側)に向かって静止しています。車を駐めて、フロントガラス越しに撮影しました。車の右側にはこの光景。かなり密です!^^からだを寄せ合って寒さに耐えているようです。ガードレールを風よけにしているスズメたちもたくさんいます。車の左側にはこの光景。...

続きを読む

吹雪の中の田鳧たち

きょうの昼頃の養父市内は雪がチラチラ舞う程度で、ときどき晴れ間が出ていました。ところが、北に向かって豊岡市内に入ると猛吹雪です。そんな中で出会ったのが、↑タゲリの群れ。10m先のタゲリの群れは見えますが、その後方の景色は吹雪でまったく見えません。雪は西から東へ(↑この写真の右から左へ)吹きつけています。60羽ほどのタゲリの群れがみんな吹雪に向かって、じっとしています。太陽の光が当たらないと、美しい金属光...

続きを読む

鶫の名の由来

ツグミ(鶫)の命名の由来を調べると、多くは「口をつぐむ」の意味だという解説です。ツグミは10月頃に日本にやって来て、3月頃北に帰って行く渡り鳥です。だから、日本では繁殖期のさえずりを聞かないので、冬は口をつぐんでいるからツグミ。あるいは、夏の間、鳴き声を聞かないので、夏は口をつぐんでいるようだというのでツグミ。この説、僕はどうも納得できません。だって、ツグミはキュッキュッなどと鳴きますから。ヒヨドリ...

続きを読む

美しい葦鴨

篠山城の南堀にヨシガモ(葦鴨)がいました。特に珍しいというわけではありませんが、雄が美しいので見かけると嬉しくなります。雄の額から頭頂部は褐色がかった赤紫色。目から後方は緑色です。この色はいわゆる構造色で、光の反射によって見え方が変わります。きょうは綺麗に光っていました。雌は、他のカモと同様に地味なのですが、くちばしが黒いのが特徴です。目元がちょっと黒っぽくて、目元パッチリに見える気がします。雄の...

続きを読む

蕗の薹、顔を出す

きのう、きょうと少し温かくなってきました。立春はまだですが、春の気配が感じられます。フキノトウ(蕗の薹)が顔を出しました。フキは葉っぱが地表に出る前に花茎が伸びてきます。これがフキノトウ。雄株、雌株の区別がありますが、まだ蕾なのでよくわかりません。花が咲いた後から葉っぱが出てきます。この葉っぱが大きくて立派。三遊亭小遊三師匠が落語芸術協会の副会長だったとき、「便所でお尻をふく(副)会長」って言って...

続きを読む

堀端の鷭

やっと晴天になりました。篠山城の南馬出しの堀端をバン(鷭)が歩いているところに車で通りかかりました。車はバンではなくて、ステーションワゴンです^^駐車して、窓から撮影。窓から撮っていればまず逃げません。距離は5mくらいです。ここに棲みついているようで、年中見かけます。12月に見たときは額が赤くてバンらしい姿だったのですが、いまは赤色が消えています。草むらの昆虫を食べているのでしょうか。盛んに地面をつつ...

続きを読む

紫陽花たちの顔

このところ3日間、雨が降り続いています。雨の日のアジサイ(紫陽花)です。…といっても、この季節ですから花ではありません。先日のクズに続いて、きょうはアジサイの冬芽と葉痕です。側芽はまだ固いようですが、頂芽はもう春の準備ができています。側芽を手に見立てると、バンザイしている王様のように見えてきます。こちらは何かのアニメで見たキャラクターのよう。他にもいっぱい顔が見られます。クズほどではありませんが、...

続きを読む

紅葉の小毛氈苔

朝から雨で、カメラを持って出るのが億劫になってます。そこで、ちょっと前に加西のフラワーセンターの温室で撮影させてもらった植物の写真です。食虫植物のコモウセンゴケ(小毛氈苔)です。こんなに赤いんだ!って驚きました。夏には緑色をしていますが、冬には紅葉して綺麗な赤色になるんですね。文字通り緋毛氈(ひもうせん)のようです。葉っぱはしゃもじのような形をしていて、腺毛がたくさん生えていて粘液を出しています。...

続きを読む

梅、綻ぶ

早咲きのウメ(梅)の花がほころび始めました。でも、きょうは一日中、雨。気温も予報のようには上がりませんでした。せっかくほころんだウメの花に申し訳ないような。ところで、ウメの花がほころぶの「ほころぶ」って「綻ぶ」って書くんですね。着物の縫い目が解けるという意味の「ほころび」も「綻び」。物事がうまく進まなくなる「ほころび」も「綻び」。破綻の「綻」です。「綻」は隠れていたものが顔を出すことを表すのだそう...

続きを読む

葛たちの顔

珍しく良い天気が続きましたが、明日からはまた雨のようです。朝、道端のクズ(葛)の冬芽と葉痕を観察してきました。顔のように見えるのが葉痕(ようこん)です。葉っぱの柄がついていたところで、維管束のあと(維管束痕)が目や口のように見えます。凜々しい眉もあって、あごひげを生やしているおじさんが笑っているように見えます。葉痕の上にあるのは冬芽です。いまは眠っていますが、春になるとここから芽が伸びてきます。↑...

続きを読む

栴檀の謎

公園のセンダンの木にその果実を食べにムクドリがやって来ました。果実は10月くらいからできていますが、葉っぱのあるときは目立ちません。葉っぱを落としたあとはこうして果実だけがぶら下がっていて、よく目立ちます。以前から果実がたくさんぶら下がっているのに、これまではほとんど食べに来ませんでした。ところが、1月中旬くらいになると、ムクドリ、ヒヨドリ、ツグミがやって来て食べ始めます。12月頃はもっとたくさんの果...

続きを読む

完熟?キウイ

先日、カキ(柿)もユズ(柚子)も果実を収穫しないまま、放置されているという現状を紹介しました。同じことがキウイにも当てはまります。果実を採るために植えられたはずなのですが…収穫されないままの果実があって気になっています。ふつうキウイは10~11月に未熟な果実を収穫します。そして、リンゴやバナナと一緒にポリ袋に入れて追熟させます。熟したリンゴやバナナからエチレンガスが放出されるからです。エチレンは植物ホ...

続きを読む

ようこそ、河秋沙

円山川の支流の支流の小佐川にカワアイサ(河秋沙)のカップルが来てくれました。僕の知る限りでは2年ぶり。2年前は雄1羽だけだったので、カップルが来たのは3年ぶりです。左が雌、右が雄です。雄のほうが一回り大きく、カモの中では胴長に見えます。お隣の京都府では越冬個体があまり見られないというので、準絶滅危惧種に追加されています。警戒心が強いので、ヒトの姿を見るとすぐに飛び立ってしまうのがふつうです。そんな...

続きを読む

きょうもフワフワ柄長

きのう予想した通り、共通テストの「生物基礎」でバイオームが出題されました。しかも、硬葉樹林が…。予想した本人がびっくりしました^^ときどき晴れるので、カメラを持ってウォーキングに出たらどんよりと曇ってしまいます。ときどき小雨が降ったりもします。典型的な冬の但馬の天気です。おとといアップしたばかりですが、きょうもエナガ(柄長)の群れに出会いました。小佐川沿いのイロハモミジの枝に10羽以上。チョコチョコ動...

続きを読む

冬の鉢植え女王

きょうは一日中、冷たい雨。我が家のミニシクラメンです。花の少ないこの時期に庭を華やかにしてくれるシクラメンは、「冬の鉢植えの女王」と呼ばれます。花を下向きに咲かせ、花びらが反り返っています。それは、シクラメンの原種の自生地の気候に関係するようです。シクラメンの自生地は地中海沿岸です。そこは地中海性気候。夏は乾燥していて、冬の降水量が多い温帯です。樹木でいうと、オリーブ、ゲッケイジュ、コルクガシなど...

続きを読む

フワフワ柄長

久しぶりにいい天気になったので、小佐川沿いをウォーキング。サクラの枝にエナガ(柄長)が10羽くらい、ジュリリ、ジュリジュリと賑やかです。丸っこいからだに長い尾羽。つぶらな目、黒くて太い眉斑。フワフワの羽毛。とっても短いくちばし。どれをとっても無条件に可愛い!と思います。体重が6~8gで、日本で二番目に小さい鳥だそうです。軽い身のこなしで、アクロバット的な動きもします。留鳥ですが、山から里に降りてくる...

続きを読む

モノトーン、大鷭

円山川の養父市上小田の伊佐橋近くです。先日紹介したヒドリガモ(緋鳥鴨)にオオバン(大鷭)が混じって一緒にいます。カモの仲間ではなくてクイナな仲間です。お隣の大阪府や京都府ではオオバンは準絶滅危惧種だそうですが、但馬ではよく見かけます。むしろ増えているように思います。ヒドリガモは潜りませんが、オオバンは潜水上手。潜って水底の水草などを食べています。雑食性で水生昆虫や魚も食べるようです。からだは黒くて...

続きを読む

身近な小鳥、頬白

スズメと並んで身近な小鳥、ホオジロ(頬白)です。名前は知っていても、案外ほかの小鳥と区別しにくいかもしれません。↑左右がホオジロ、間にいるのはスズメです。大きさは同じくらいですが、ホオジロは尾が長めです。↑こちらは、ホオジロの雄。顔の黒い部分が明瞭で、白黒がはっきりしています。↓こちらは、ホオジロの雌。顔の色が雄ほど黒くなくて、やさしい感じ。落語「つる」で、「ツルという鳥は、いったんつがいができると...

続きを読む

雪中の枇杷

寒いのにビワ(枇杷)が花盛りです。ビワは中国原産です。おそらく中国でも南の方なのでしょう。雪国には不向きな大きな葉っぱ、雪が積もりやすい枝の張り方です。我が家のビワは、大雪のたびに太い枝がへし折られています。でも、花や果実に鳥が来てくれると思って切らずにいます。ビワはツバキと並んで鳥媒花の代表として扱われています。メジロがビワの花粉を運ぶそうですが、まだヒヨドリが来たところを見ただけです。我が家の...

続きを読む

万両の逞しさ

きょうは成人の日。しかし、コロナ禍で、但馬内では豊岡市も朝来市、養父市も成人式が延期になりました。3月になっても開催できる保証はなく、新成人には気の毒な状況です。新成人の門出をお祝いして、縁起物のマンリョウ(万両)です。緑色の葉っぱに赤色の果実も綺麗ですし、マンリョウという名前も縁起がいいです。でも、それだけではない逞しさを備えているのがマンリョウです。そもそも我が家のマンリョウも、植えた覚えがな...

続きを読む

のんびり緋鳥鴨

北陸は大変な大雪になっているようですが、こちらはそれほど降っていません。晴れ間も見られるくらいです。養父市上小田の伊佐橋の近くのカモたちです。ほとんどはヒドリガモ(緋鳥鴨)です。オオバン(大鷭)も混じっています。↑右側がヒドリガモの雄。お侍さんの月代(さかやき)を連想させる頭が特徴です。顔は赤みを帯びた茶褐色です。他のカモに比べて、赤みが強いので、ヒドリ(緋鳥)。昔からヒドリと呼んでいたのに、わざ...

続きを読む

渓流の忍者

今朝は昨日よりも一段とよく冷えました。小佐川の冷たい水の中に潜っている生き物がいます。全身がチョコレート色。↑こうして見ると、ドブネズミのようですが…水面から顔を出したのは鳥。カワガラス(河烏、川鴉)です。冷たい水もなんのその。水底の小石をひっくり返して、獲物を探しています。水生昆虫やカニ、小魚などを捕まえて食べます。「渓流の素潜り名人」とか、「渓流の忍者」などと呼ばれています。ピョンと岩の上に飛び...

続きを読む

雪の風紋

もっと降るのかと思いましたが、積雪量は案外少なくて数cmです。今朝からよく晴れて、青空が広がります。ただ、よく冷え込んで今朝の気温は-5℃。ときおり強い風が吹き抜け、パウダースノーが舞い上がります。誰も通らない路面や田んぼには、雪の風紋が広がります。雪風紋とか風雪紋とかいうのでしょうか。風が弱くても強すぎてもできない、自然が創り出す唯一無二の模様です。煙か霧のように見えますが、風で舞い上がったパウダー...

続きを読む

胃丈夫な金黒羽白

近くの池にやって来たキンクロハジロ(金黒羽白)です。左が雄、右が雌。目の虹彩が金色(黄色)で、からだが黒くて羽が白いので、キンクロハジロ。そのまんまです。雄の後頭部の冠羽がチャームポイント^^カモには水面だけで餌を採るものと水中潜って餌をとるものがいます。キンクロハジロは潜水能力に優れています。↑こうやって次々と潜っていきます。水底まで潜っておもにシジミなどの貝を採って食べています。水中で貝を丸ごと...

続きを読む

紅葉葉楓の果実

公園樹や街路樹としてよく植えられているモミジバフウ(紅葉葉楓)。紅葉も美しいのですが、葉っぱをすっかり落として果実だけをぶら下げている姿もまた魅力的です。自然の造形ってホントに面白いなって思います。なぜ、こんな硬くて穴だらけの果実をぶら下げることを思いついたのでしょう。ウニのような形をしています。この中に、翼のついた種子が詰まっていました。強い風が吹くと、種子は穴からこぼれて、風に舞って飛散してい...

続きを読む

人里の小鴨

篠山城の南濠のコガモ(小鴨)です。コガモは日本で見られるカモ類の中では最小です。それだけに臆病で、近づくとすぐに逃げてしまうことが多いのですが、ここでは結構近づけます。コガモの立場からいえば、ヒトはよく見かける生きものだし、ヒトに対して恐い思いをしたことがないからでしょう。また、人通りがあるから猛禽類の攻撃を受けにくいという効果もあるのでしょう。我々が知らないうちに、コガモに安心感を与えているのだ...

続きを読む

八手と蝿

ヤツデ(八手)は陰生植物の代表みたいな低木で、日陰でもよく育ちます。以前は、駅とか公民館のトイレの脇には必ずと言っていいくらいヤツデが植えられていたものです。1つはトイレの目隠しのためですが、他にもう1つ、重要な理由がありました。それは、ヤツデの葉っぱを刻んで便槽に落とし、ハエの幼虫(ウジ)退治に使っていたからです。ヤツデには申し訳ないのですが、私の頭ではヤツデと汲み取り式便所がいつもセットになっ...

続きを読む

柿食う雀

朝、久しぶりにウォーキング。雪解け水が凍てついて日陰の路面はツルツルです。日向に来て、やっと上を向いて歩けるようになりました。スズメが熟柿をついばんでいます。スズメは雑食です。イネ科の種子が大好きですが、昆虫も食べます。米を食べるので害鳥のように思われていますが、イネの害虫を食べるので、総合的には益鳥です。里が雪に覆われると、種子も虫も得られません。そんなとき、熟柿は貴重な食糧です。ムクドリがやっ...

続きを読む

氷柱の蜘蛛

今朝の気温は氷点下5℃。雪解け水がツララになっています。そのツララに小さなゴミがついていると思ったら、ゴミではなくてクモでした。変温動物といっても、体温と外気温はイコールではありません。体内で代謝が行われているので、ある程度は外気温より高くなっているはずです。しかし、それでも氷の上で動き回っているのですから、かなりの耐寒性の持ち主です。それだけでなく、ツララから糸を垂らしたのには驚きました。クモの...

続きを読む

謹賀新年

あけましておめでとうございます!本年もよろしくお願いモ~しあげます。新年はやっぱり、この鳥に登場してもらいます。コウノトリです。いかがですか、ヒトとコウノトリのこの距離間。ヒトにとってもコウノトリにとっても、お互いにそこにいて当たり前の風景です。初めて5羽のコウノトリが野外に放たれてから15年が経ちます。あのとき夢見た風景が現実のものになっています。足環カタログから、J0055とわかりました。2012年5月...

続きを読む

プロフィール

丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

いらっしゃい!

ご訪問、ありがとうございます。