豊作の柚子
- 2020/12/31
- 21:00

昔からユズ(柚子)には表年と裏年が交互にくるといいます。でも、ここ3年は毎年豊作です。全国的にそうなのでしょうか?カキと同様に、たくさん実っているのに収穫しないユズをよく見かけます。ジュースにしたら美味しいんですけどねぇ。当地では、正月のお飾りにダイダイではなくてユズを使います。「融通がきく」ということなんだそうです。ちゃんと収穫して融通きかせましょ。皆さま、良い新年をお迎えください。1日1回、↓ポ...
雪中の寒木瓜
- 2020/12/30
- 21:00

ボケとは気の毒な命名ですが、けっしてボケるのボケではありません。木瓜(もっけ)→モケ→ボケと変化したようです。ボケの中で、この時期に花を咲かせているのをカンボケ(寒木瓜)と呼んでいます。この寒さの中、健気に咲かせている花に雪が積もります。果実がウリ(瓜)のようだから「木瓜」と書くのだそうです。でも、ボケの果実は、よく見るウリのような長いものではなくて、ウメの実のような丸い形です。それも、たくさん実る...
鼠の糞みたいな果実
- 2020/12/29
- 21:00

全体としてはモチノキみたいで、果実がネズミの糞みたいだというのでネズミモチ(鼠糯)。ちょっと気の毒な命名です。紫がかった黒い果実を実らせています。いま、ネズミの糞と言っても、わかる人は少ないのではないでしょうか。昔は、ネズミはもっと身近な存在でした。けっして愛される存在ではありませんでしたが…^^大きさや形はネズミの糞とよく似ていますが、ネズミの糞の表面はこんなに綺麗ではありません。ネズミは雑食性で...
小白鳥と大白鳥
- 2020/12/28
- 21:00

コハクチョウを探して豊岡市の六方田んぼに出かけましたが、きょうも見当たりません。そこで、豊岡市の市街地の北側の一日市(ひといち)に行ってみました。こちらも冬季湛水を行っている田んぼが広がっています。いました。6羽です。民家の裏側ですが、道路からはずいぶん距離があります。僕も遠く離れたところに車を止め、車窓から撮影しています。6羽のうち2羽は羽が灰白色なので、明らかに幼鳥です。5羽は一生懸命に餌をつ...
穴熊かと
- 2020/12/27
- 22:00

道路沿いの林の縁で、何やらカサカサとゆっくり落ち葉を踏む音が聞こえてきます。何だろうと目を向けると、そこにいたのは…タヌキ(狸)かな。でも、毛色がちょっと違うみたい。ゆっくりと林のほうに進んでいきます。あわてて逃げるというわけでもなく、悠々と歩いています。でも、耳をこちらに向けて立てていて、緊張感だけは伝わってきます。アナグマ(穴熊)だと思いましたが、写真を見ていただいた方から、疥癬(かいせん)症...
フリルをまとった皐月
- 2020/12/26
- 21:00

今朝の気温は-1℃です。冷えきった植物の葉っぱの表面に、空気中の水蒸気が氷の結晶となってくっつきます。早い話が霜なのですが、水蒸気が水を飛ばして氷になったものです。気体が固体になること、あるいは固体が気体になることを「昇華」といいます。”昇る華”とは、物理学・化学用語にしては粋な言葉です。庭のサツキ(皐月)が銀白色のフリルをまとっています。サツキは常緑樹の仲間ですが、紅葉するものもあります。「常緑樹...
田んぼの貴婦人
- 2020/12/25
- 21:00

豊岡市の六方田んぼにコハクチョウ(小白鳥)に会いに行きましたが、残念ながら出会えませんでした。が、かわりにタゲリ(田鳧)が出迎えてくれました。タゲリは、お隣の大阪府、鳥取県では準絶滅危惧種に指定されています。しかし、コウノトリ育む農法のおかげで、六方田んぼには毎年冬に来てくれます。光沢のある背面の暗緑色が美しく、頭の後方に長くのびた飾り羽が特徴です。チドリの仲間で、特有の歩き方をします。チョコチョ...
枳殻の果実
- 2020/12/24
- 21:00

北原白秋・作詞の「からたちの花」の2番は♪からたちのとげはいたいよ 青い青い針のとげだよ~カラタチ(枳殻)のとげは長いものでは5cmくらいあります。とっても鋭くて触れると痛そうです。果実は酸っぱ過ぎて食用にはならないらしく、鳥も食べないようです。だから、これほどまで厳重に保護しなくてもよさそうに思います^^保護しているのはたぶん葉っぱなのでしょうが、葉っぱはアゲハの幼虫の餌になります。「からたちの花」...
群雀
- 2020/12/23
- 21:00

この時期、スズメが群れをつくります。それがだんだん大きくなっていきます。夕方、葉っぱを落とした木の枝に果実が実ったようにたくさんのスズメが止まっていました。「鈴なり」ならぬ「雀なり」です^^なぜ、スズメは群れるのでしょう?「たくさんの目で餌を探したほうが餌が見つかりやすいから」「たくさんの目で天敵を察知したほうが逃げやすいから」…いろいろ説はあるようですが、どれも決め手に欠けます。大地が雪で覆われた...
雪中の二番穂
- 2020/12/22
- 21:00

約2年半でカウンターがもうすぐ10万に達します。10万番目の方、ご連絡ください^^きょうはとってもいい天気で、積もった雪もかなり解けました。田んぼのイネの二番穂が雪の間から顔を出します。その幾何学的な形が面白くて。穂の中身はたいていカラです。結実するためには、ある程度以上の温度が必要なのだそうです。暖かい地方では収穫できるくらいに二番穂が実ることもあるようですが…。しかし、わずかではありますが中身の詰まっ...
綿毛に霜
- 2020/12/21
- 21:00

ブタナ(豚菜)の綿毛に霜がついています。秋までタンポポのような黄色い花を咲かせていたブタナが、今度は白い花を咲かせたみたい。すでにほとんどの種子を飛ばしてしまったものもあります。こちらはまだほとんどの種子が残っています。陽が射して霜が溶けたら、冠毛を広げて風に乗ります。1日1回、↓ポチッとお願いします。大変励みになっています。植物・花ランキングこのブログの写真の無断使用をお断りします。...
雪景色に思う
- 2020/12/20
- 21:00

また、雪です。今年はよく降ります。朝来市から遠坂トンネルを越えて丹波市に入ると、途端に積雪量が減ります。さらに、鐘ヶ坂トンネルを越えて丹波篠山市に入ると、なんと晴れています。冬の日本海側と瀬戸内の気候の違いを明確に見ることができます。丹波市で撮ったサルスベリ(百日紅)です。これくらいの積雪量であれば、除雪の必要もなく、綺麗な雪景色を楽しめます。ススキ(薄)にふわりと積もる雪。やっぱりこれくらいの積...
クリスマス・ツリーの欧州唐檜
- 2020/12/19
- 21:00

バイオリンと蒲鉾板が同じ木材から作られているということを知って、驚きました。木肌が美しくて、匂いが少なく、収縮率も小さいから狂いが少ないのだそうです。その木は↓これ。オウシュウトウヒ(欧州唐檜)です。クリスマス・ツリーに使われる木と言ったほうがわかりやすいかもしれません。近くの高校の中庭に植えられています。ドイツトウヒとも呼ばれますが、自生地の中心は北欧だそうです。校舎の2階の窓から、松ぼっくりを...
雪の杉林
- 2020/12/18
- 21:00

久しぶりにお天道さまを見ました。雪が解ける前の、朝陽の当たる里山の景色は綺麗です。花粉症の原因、洪水の原因、生物多様性の喪失と悪名高いスギ林ですが、雪のスギ林はシュガーをふりかけたケーキのようです。ただ、いい天気もきょうだけで、今夜からまた3日間ほど雨か雪という予報です。1日1回、↓ポチッとお願いします。大変励みになっています。植物・花ランキングこのブログの写真の無断使用をお断りします。...
雪中の渋柿
- 2020/12/17
- 21:00

きょうも一日中、雪が降ったり止んだりです。モノトーンの世界で、赤いカキ(柿)の果実がひときわ目をひきます。市の広報では「ツキノワグマを里に誘うことになるので、収穫してください」と呼びかけています。「収穫しないカキの木は伐採してください」とも。しかし、果実がいっぱい実ったカキの木が市内のあちこちに見られます。つるし柿になる渋柿です。かなりいい色になってきました。渋柿の渋味のもとはタンニンです。タンニ...
いきなり積雪
- 2020/12/16
- 21:00

初雪なのにずいぶん積もりました。今朝は、除雪車の音で目が覚めました。朝食後にスノーダンプで除雪です。やらないと車が出せません。裏山の雑木林です。降る雪で視界不良です。ケヤキの枝が積雪で大きくしなっています。よく折れないで耐えているものだと思いましたが、下にはたくさん折れた小枝が落ちていました。モノクロ写真ではないのですが、モノトーンの世界です。1日1回、↓ポチッとお願いします。大変励みになっています...
初雪で初積雪
- 2020/12/15
- 21:00

平地で初雪です。例年なら、初雪は積もることがないのですが、いきなり積雪です。田畑はもちろん、道路も真っ白になりました。冬タイヤがさっそく活躍です。明日も明後日も雪という予報です。警報レベルの雪だそうです。朝来市から丹波市に移動すると雪はほとんどなく、丹波篠山市に入ると晴れておりました。但馬と丹波の気候の違いを再確認した次第。1日1回、↓ポチッとお願いします。大変励みになっています。植物・花ランキング...
柳川・お堀巡り
- 2020/12/14
- 21:00

福岡県内の4か所で落語会に出演させていただきました。その合間に、ありがたいことにちょいと観光もさせていただきました。筑後市での公演の前に、水郷・柳川のお堀巡り。朝いちばんの客だったようで、静かなお堀の水面を滑るように「どんこ舟」が進みます。晴れればもっといい景色だったのでしょうが、雨が降らなかっただけでヨシ!とします。静寂に包まれて、身も心もゆったり穏やかになりました。12月からは「こたつ舟」になっ...
福岡にて・朱欒
- 2020/12/13
- 21:00

九州・福岡に来ています。密を避け、マスク・消毒・手洗いに常に気を使いながら、今年最後の高座をつとめています。こちらで、ちょくちょく見かけるのがこれ、ザボン(朱欒)の木です。標準和名はザボンですが、黄色いのはブンタンと呼ばれます。東南アジアや台湾原産で、江戸時代に鹿児島県に入って来たそうです。だから、九州の方は見慣れておられますが、関西では見かけません。たわわに実っているザボンの果実の大きさに驚きま...
小さくても紅葉
- 2020/12/12
- 21:00

12月も中旬です。街路樹のトウカエデ(唐楓)が葉っぱをほとんど落としてしまいました。でも、その下で、小さなトウカエデの幼木が育っています。中国原産なのでトウカエデ。サンカクカエデという別名もあります。成木の葉っぱは3つの先が尖っていますが、まわりのギザギザはありません。でも、幼木の葉っぱには粗いギザギザがあります。幼くても立派に紅葉しています。成木は葉っぱを落としても、幼木はまだまだ元気に葉っぱをつ...
葉書の木
- 2020/12/11
- 21:00

タラヨウ(多羅葉)に赤い果実が実っています。タラヨウは雌雄異株なので、果実ができるのは雌株で、雄株にはできません。果実の直径は8mmくらい。種子が4つずつ入っています。このタラヨウ、実は郵便局のシンボルツリーになっています。なぜかというと、この葉っぱが「葉書」の語源だという説があるからです。タラヨウの葉っぱの裏に小枝や釘で字を書くと、すぐに黒く変色してきます。そして、そのまま長く残ります。私もちょい...
続々々・師走の道端にて
- 2020/12/10
- 21:00

陽当たりのいい道端にクルマバナ(車花)が咲いています。花が数段、輪生しているので車輪のようだというのでクルマバナ。このあたりでは7月から咲いているのを見ます。私のイメージでは夏の花です。図鑑には、花期は8~9月と紹介されています。それが12月になっても、この通り。ただ、夏に見るよりも花が小さいように思います。なんで、いまごろ咲いているんでしょう。よくわかりません。1日1回、↓ポチッとお願いします。大変...
続々・師走の道端にて
- 2020/12/09
- 21:00

きのう、年中咲いているセイヨウタンポポを紹介しました。タンポポつながりで、きょうは日本の在来種のシロバナタンポポ(白花蒲公英)です。このシロバナタンポポも、いま道端に咲いています。図鑑では、花期は2~5月などと紹介されています。春、他のタンポポよりも早く咲き始めます。でも、師走のいまも少しずつ咲いています。細胞の核の中に、ふつう染色体は2セットあります。父由来の1セットと母由来の1セットの合計2セ...
続・師走の道端にて
- 2020/12/08
- 21:00

夏だろうが冬だろうが、年中咲いているのがセイヨウタンポポ(西洋蒲公英)です。でも、図鑑には、花期は3~9月なんて書いてあったりします。年中、花を咲かせ、年中、種子をつくって飛ばしています。なぜ、冬でも種子がつくれるかというと、単為生殖で種子をつくるからです。つまり、昆虫が花粉を運ばなくても、ひとりでに種子ができるのです。そして、できた種子は風に乗って広範囲にばらまかれます。このしくみが旺盛な繁殖力...
師走の道端にて
- 2020/12/07
- 21:00

おもに花や昆虫たちを被写体にして写真を楽しんでいます。紅葉を追いかけているうちに12月になって、被写体がめっきり少なくなりました。でも、道端に目をやると、師走だというのに案外いろんな花が咲いています。ホトケノザ(仏の座)です。図鑑には「花期は3~6月」と書いてありますが、陽当たりのいいところでは秋にも咲いています。12月になってもこの通り、一面に咲いています。シソ科の花らしい唇形の花です。下唇には濃い...
名残の紅葉
- 2020/12/06
- 21:00

紅葉の季節もいよいよ終わりです。きょうは、いつものウォーキングコ-スの紅葉です。名所と言われるところでなくても、紅葉は絵になります。ちょっと傷んだところがあるのもまたヨシ。来年もまた紅葉巡りをしましょう。来年はマスクなしで気楽に紅葉を鑑賞したいものです。1日1回、↓ポチッとお願いします。大変励みになっています。植物・花ランキングこのブログの写真の無断使用をお断りします。...
小真弓の果実
- 2020/12/05
- 21:00

葉っぱをほとんど落としたコマユミ(小真弓、小檀)に赤い果実が目立ちます。10月頃から果実をつけているのですが、ほとんどそのままです。同じ木で枝に翼があるものをニシキギ、翼がないものをコマユミと呼んでいます。乾燥すると果皮が裂けて、中の種子が現れます。こういうタイプの果実を蒴果(さくか)といいます。ホウセンカやスミレが代表例です。でも、コマユミの場合は、種子を弾き飛ばしたりしません。小鳥に食べてもらっ...
松葉ガニ
- 2020/12/04
- 21:00

カニの季節になりました。但馬の漁港で水揚げされるズワイガニは「松葉ガニ」と呼ばれます。同じズワイガニでも福井県の越前地方で水揚げされれば「越前ガニ」です。ズワイガニは日本海にもオホーツク海にも生息します。でも、オホーツク海で捕れたズワイガニを但馬で売っても「松葉ガニ」ではありません。丹後半島~島根県沖の日本海に生息するズワイガニだけを「松葉ガニ」と呼ぶのだそうです。もちろん、冷凍ではなく生きた状態...
シダーローズ
- 2020/12/03
- 21:00

近くの高校のグランド脇にヒマラヤスギが1本立っています。原産地は、ヒマラヤ山脈の2000mとか2500mというような高地です。その枝に大きな松ぼっくり(球果)が上向きについています。ヒマラヤスギの場合、樹齢30年以上でないと松ぼっくりはできないのだそうです。でも、スギに松ぼっくりってヘンですね。実は、ヒマラヤスギという名前ですが、スギではなくてマツの仲間です。だから、松ぼっくりでいいのです。ふつうの松ぼっく...
合歓木の豆果
- 2020/12/02
- 21:00

マメ科の植物というと、何となく草本のイメージが強いのですが、木本もあります。こんな大木になるマメ科の植物も。ネムノキ(合歓木)です。6~7月に咲かせる淡い紅色の花は、とてもマメ科のものとは思えません。でも、果実を見れば、確かにマメ科だと納得です。さやの幅は2cmくらい、長さは10~15cmくらいで、扁平です。この中に種子が10~18個くらい入っています。種子も扁平です。さやがはじけて種子が飛び出すのではなく、...
実が美しい葛
- 2020/12/01
- 21:00

実(さね)が美しい葛(かずら)だから、サネカズラ(実葛)だろうと思います。8月頃に花が咲いていたはずなのですが、まったく気がつきませんでした。我が家の庭に突然生えてきたサネカズラで、真っ赤な果実ができてはじめて気がつきました。誰も植えていないので、鳥が種子を運んできたのでしょう。サネカズラの果実を乾燥させたものは、南五味子(なんごみし)という滋養・強壮の漢方薬だそうです。覚えておいて、来年の夏には...