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記事一覧

蜻蛉のハート形

豊岡市野上のビオトープで見つけたオオイトトンボ(大糸蜻蛉)です。兵庫県のレッドリストでCランクからBランクに引き上げられた、ちょっとレアなトンボです。イトトンボの仲間はよく似たものが多くて区別が難しいのですが、複眼の後ろの●-●の斑点が特徴です。青色のからだと緑色の複眼が美しいトンボです。オオとついていますが、けっして大きくはありません。シオカラトンボなどと比べると小さくて細くて、いったん目をそらす...

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白粉かぶる水カンナ

ミズカンナ(水カンナ)という植物の花を初めて見ました。これは栽培されているものですが、野生化しているものもあるようです。北米原産の湿地に生える植物で、大きな葉っぱがカンナに似ているのでミズカンナ。カンナの仲間ではありません。草丈が高く、僕の背丈より大きいものもあります。白粉(おしろい)をかぶったような花が固まってついています。紫色の花びらのように見えるのは、仮雄しべが変形したものだそうです。ミズカ...

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真夏の黄花秋桜

残暑とは言いにくい盛夏の陽射しです。梅雨明けも遅かったし、季節がずれてしまったのでしょうか。炎天下、猛暑に負けず元気に花を咲かせているのがキバナコスモス(黄花秋桜)です。暑さに強いはず、メキシコ原産の熱帯の植物です。黄色い花を咲かせるコスモス(=オオハルシャギク)というわけではありません。仲間ですが、別の種です。コスモスより早く咲きはじめ、結構長く咲き続けます。コスモスより葉っぱが幅広で、茎も太く...

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早乙女花

ヘクソカズラ(屁糞葛)が防獣ネットに絡みついて、花を咲かせ、もう果実になっているものあります。それにしても、ヘクソカズラとは・・・。インパクトのある名前です。調べたら、英語では「skank vine(スカンクの蔓)」というのだそうです。中国語では「鶏屎藤(けいしとう)」。いずれにしても臭いということからの命名です。葉っぱをつぶすと匂うというので、葉を食べる虫に対する防御に役立っているのでしょう。どれくらい臭い...

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芙蓉と星蜂雀

きょうの豊岡の最高気温は38.6℃。日本一でした。朝のウォーキングで、フヨウ(芙蓉)の花にホシホウジャク(星蜂雀)が来ているのを見つけました。よそのお宅のフヨウの花ですが、撮らせてもらいました。ホシホウジャクは昼行性のスズメガの仲間です。暑い日中を裂けて朝に活動しているのは、ホシホウジャクも僕も同じです。ホシホウジャクは飛んでいないときには地味ですが、飛んでいるときは後翅の黄色が目立ちます。この体色か...

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朝の木槿

まだまだ暑い日が続きます。きょうも日中の暑さを避けて早朝のウォーキングです。橋のたもとにムクゲ(木槿)の木がピンク色の花を咲かせています。誰かが植えたものではなくて、どこかの庭から種が運ばれてきたものでしょう。朝5時半です。もうムクゲの花が開きかけています。「一日花」のように言われていますが、実際には朝開いて夕方閉じるということを繰り返します。それを何日繰り返すのか調べたいと思いながら、まだ調べら...

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篠山城バス

「ささやまじょうばす」というのは、篠山城の周りを走る観光バスのことではありません。篠山城址の南堀のハス(蓮)のことです。ここだけの固有種です。以前は、南堀の全面が淡いピンク色のこのハスで埋め尽くされていました。僕は昔、この風景を見ながら自転車で高校に通ったものです。賑やかなデカンショ祭りと落ち着いたハスの堀が「動」と「静」で、対称的でした。たくさんの雄しべの鮮やかな黄色と、花びらの優しい淡いピンク...

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藤袴の花の上で

いつもよりちょっと早いような気がしますが、フジバカマ(藤袴)が開花していました。秋の七草の1つですから、昔は馴染み深い花だったのでしょうが、最近は激減しています。環境省のレッドデータでは準絶滅危惧種に指定されています。市販されているサワフジマカマとの雑種とは違って、これはホンモノの自生種です。花はほとんど白色で、茎は赤紫色ではなくて緑色です。サワフジバカマには葉柄がありませんが、フジバカマには短い...

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臭木と揚羽蝶

道路際のクサギ(臭木)の花にたくさんのアゲハ(揚羽蝶)がやって来ます。私が近づいたので、いったんは散ったのですが、しばらくすると構わずまた戻ってきます。クサギの蜜がよほどお気に入りなのでしょう。周辺にはクサギの花の甘い香りが満ちています。最もたくさんいたのが、このモンキアゲハ。モンキという名前ですが、後翅の紋は白色です。次に多くいたのが、カラスアゲハ。ちょっと翅が傷んでいるものもいましたが、元気に...

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ヤクザな悪茄子

夜久野高原のある場所に、ワルナスビ(悪茄子)が繁茂してします。最近、但馬でもあちこちで目につくようになってきた北米原産の外来種です。茎や葉っぱにあるトゲが鋭くて、いかにも「悪」って感じです。命名者は、日本の植物学の父といわれる牧野富太郎先生です。ついでに言うと、きのう登場したヘクソカズラも牧野先生の命名です。牧野先生、ときどき衝撃的な命名をして楽しんでいたようです。さて、このワルナスビ、牧野先生が...

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真ル鴨?

きょうも猛暑の日中を裂けて朝のウォーキングです。小佐川沿いを歩いていて、川の中に5羽のカルガモ(軽鴨)を見つけました・・・ん?何かへんです?先頭の1羽は、マガモ(真鴨)のようにくちばしが完全に黄色です。カルガモならくちばしが黒くて先端だけが黄色のはずです。頭の色も少し緑色がかっていて、マガモに似ています。他の4羽もくちばしがカルガモとはちょっと違うように思います。背中の羽の模様もカルガモよりもマガモ...

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野性味の昼顔

毎日、同じことを書いているように思いますが、ついつい書いてしまいます。きょうも体温超えです!畑の周りに張り巡らされた防獣ネットに、2種類のつる植物が巻きついています。ヒルガオとヘクソカズラ。畑が見えないくらいで完璧な防獣ネットになっています^^ヒルガオは、朝から開花し、夕方にしぼむ一日花。朝だけ開花するアサガオ(朝顔)に対して、昼間も開いているからヒルガオ(昼顔)です。アサガオは中国から持ち込まれま...

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命にかかわる猛暑

2学期が始まりましたが、まだ真夏。連日の猛暑です。豊岡市のきょうの最高気温は38.3℃。きょうも体温超えです。ニュースや天気予報で、「命にかかわる危険な暑さ」なんて表現を耳にするようになりました。こんなに暑いと昆虫たちは飛び回りません。昆虫たちは変温動物ですから、基本的に体温は気温と同じですが、それはじっとしていればの話。活動すると体内で熱が発生して体温はさらに上昇します。一般に、昆虫の活動する温度の...

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早朝の雌待宵草

メマツヨイグサ(雌待宵草)の花が咲いています。以前から咲いているのですが、昼間はしぼんでいるので、撮る機会がありませんでした。早朝のウォーキングで、やっと撮れました。日没とともに開き、翌朝しぼむ一日花です。マツヨイグサというと何となく風流で、いかにも日本的です。しかし、マツヨイグサの仲間はすべてアメリカ大陸原産の外来種です。先に入り込んだオオマツヨイグサやマツヨイグサを、このメマツヨイグサが駆逐し...

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続々・黄星脚長蜂

連日の猛暑ですが、近隣の小中学校、高校はそろってきょうから2学期です。日中の陽射しを避けて、早朝5時過ぎにウォーキングに出てみました。汗をかくこともなく、快適に1時間ほど歩きました。先日見つけたキボシアシナガバチ(黄星脚長蜂)の巣を覗いてみました。彼らは夜は巣に帰って休みます。まだ出かける前のようで、ほとんど動きません。数えてみると全部で22匹。そのうち5匹は雄バチでした。顔が白いのが雄バチです。た...

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朝の鷺草

お盆の間の運動不足解消に、密を避けて山歩きをしてきました。行先は「ささやまの森公園」。公園と言っても、広大な森林。かなりの起伏があります。公園に入ってすぐのところにサギソウが咲いていました。自生地ではありませんが、自生地のような湿地です。朝露に濡れています。名の通りの姿です。ついつい花びらに注目してしまいますが、面白いのは距(きょ)です。花の裏側から見た方がわかりやすいです。3~4cmくらいの長さ...

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睡蓮池にて

連日、猛暑、酷暑です。少しでも涼しい気分になっていただくために、きょうはスイレン(睡蓮)の池から。優美な佇まい。何だか、モネの世界みたい。見頃は午前中です。午後には花が閉じていきます。スイレンの花は、3日間くらい、開いたり閉じたりを繰り返します。いろんな昆虫たちがスイレンの花を訪問しているのですが、遠くて昆虫の種類はわかりません。スイレン池に映り込む真夏の空を、日陰から眺めるのがGood!です。1日1...

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ジャパニーズ・ビートル

マメコガネ(豆黄金)という体長1cmちょっとの甲虫です。どこにでもいる小型のコガネムシです。黒緑色に輝く金属光沢があって、小さいながらも重厚なからだつき。↑こんな姿を見ると、カッコイイなぁなんて思ったりもします。でも、カブトムシの仲間なのに、まったく人気がありません。それどころか嫌われ者です。幼虫のときは、カブトムシの幼虫と同じような形をしていて、地中で植物の根っこを食べます。成虫になると、葉っぱを...

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犬胡麻の作戦

近隣の岡山県や奈良県では絶滅が心配されているというイヌゴマ(犬胡麻)です。兵庫県ではレッドリストには入っていませんが、以前と比べて少なくなっているのかもしれません。川岸の草むらの中で可愛らしいピンク色の花を咲かせていました。ちょっと左側に倒れかかっている花をアップしてみます。いかにもシソ科らしい構造の花です。花びらは上唇と下唇に分かれています。下唇には紫色の斑点があります。これが蜜標(ガイドマーク...

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ひらひら羽黒蜻蛉

県によっては絶滅が危惧されているというハグロトンボ(羽黒蜻蛉)です。ありがたいことに小佐川にはハグロトンボがたくさんいます。サクラの木陰にはたくさんのハグロトンボが間隔を空けて止まっています。近づくと手前のハグロトンボがヒラヒラと舞い上がります。飛び上がった個体に近づかれた個体がその距離感を感じて、また飛び上がります。ハグロトンボにもソーシャルディスタンスがあるんです^^↑こちらがハグロトンボの雄。...

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向日葵畑で

残暑お見舞い申し上げます。ご自愛ください。きょうも体温超えの37.6℃。暑すぎです。香美町香住区三谷の「但馬さとの風ファーム」のヒマワリ畑にお邪魔してきました。「べんりで酢」をつくる会社「トキワ」が、周辺の休耕田を借りてヒマワリ畑にされています。2つの畑があって、一方はもう結実していますが、もう一方はまだ見頃が続いています。ニホンミツバチたちが忙しそうに花粉まみれになりながら飛び回っています。ヒマワリ...

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愛らしい藤甘草

林の縁の日陰に淡いピンク色のフジカンゾウ(藤甘草)の花が咲いていました。マメ科植物によくある蝶形花です。出会うと何となく嬉しくなる愛らしい花です。ヌスビトハギとよく似た花で、ヌスビトハギよりちょっと大きめです。果実の形もヌスビトハギとよく似ています。でも、葉っぱが違います。ヌスビトハギは小葉が3つですが、小葉が5つか7つあるので、区別できます。茎に細かい毛が密生していて、触ると少し粘り気があります...

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姥百合の控えめな開花

林の縁に1本だけポツンとウバユリ(姥百合)が花を咲かせています。山ではよく見かけるのですが、平地で見かけるのは珍しいのではないかと思います。高さは人の背丈くらいです。太い茎の先端に水平に7つの花を咲かせていました。ユリ科ですが、他のユリの仲間のように花びらを大きく開くことはしません。緑色っぽい白い花びらを控えめに開きます。近づくといい香りがします。雌しべがいちばん長くて、それに沿うように雄しべが6...

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続・黄星脚長蜂

8月8日は「蜂の日」とかいうのかな?と思って調べてみたら、きょうは「蝶の日」でした。8を横にして∞を2つ並べたら蝶の形だから。知らなんだ^^ちなみに「世界ハチ(ミツバチ)の日」というのがあって、それは5月20日だそうです。3日前に見つけたキボシアシナガバチ(黄星脚長蜂)の巣が気になって、もう一度訪れてみました。8月5日付のブログの1枚目の写真と同じ方向から撮ってみました。比較してみると、3日前に盛んに...

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鬼百合は何柄?

鬼は鬼門からやって来ます。北東の方角です。これを十二支で表すと丑寅(うしとら)の方角。だから、鬼はウシの角とトラのパンツをはいています・・・というのは、落語のマクラです^^山裾に草むらにポツン、ポツンとオニユリ(鬼百合)の花が咲いています。ヒトの背丈くらいの高さですし、オレンジ色の大きな花ですから目立ちます。花の色と形と斑点模様から赤鬼を連想させるというので、オニユリ。↑オニユリの花に来たナミアゲハの雌...

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薮枯らしと脚長蜂

きょうは暑かったですね。豊岡の最高気温は37.2℃だそうです。全国2位。体温を超えてます。まさに、うだるような暑さ。日中は暑すぎて昆虫たちも飛びません。きょうの午前中に撮った写真です。近くの川の土手にヤブカラシ(薮枯らし)の花が咲いています。花の直径は5mmくらい。とっても小さな花が少しずつ長い期間にわたって咲きます。穂の出た田んぼを背景に撮ってみました。セグロアシナガバチがやって来てくれたので、絵にな...

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笑顔になる脚長蜂

小佐川沿いのウォーキングコースでキボシアシナガバチ(黄星脚長蜂)の巣を見つけました。アジサイの葉っぱの裏側です。約10匹のはたらきバチたちが巣を増築したり、幼虫のために餌を運んで来たりしています。黄色いのは蛹の繭です。鮮やかな黄色をしています。幼虫の顔を見ると笑ってしまいます。マンガみたい。黄色い蛹の部屋の外側にもうすぐ蛹になる幼虫の部屋、その外側にまだ小さな幼虫の部屋。そして、最も外側に卵の部屋が...

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盆に咲く狐の剃刀

首からぶら下げて歩く一人用の充電式扇風機を買いました。日中に撮影に出かけるのにいいですね。林の縁にオレンジ色のキツネノカミソリ(狐の剃刀)の花が咲く季節になりました。ヒガンバナの仲間ですが、お彼岸より早くお盆の頃に花を咲かせます。春から葉っぱを出して光合成をして、球根に栄養を蓄えます。他の植物が生い茂ってくる頃にいったん葉を枯らしてしまって、いま、花茎だけを伸ばしてきます。だから、花が咲いているの...

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飛水産卵

道路脇の細い水路でオオシオカラトンボ(大塩辛蜻蛉)が産卵中です。水面近くにいる黄色いのが雌、その上の草に止まっている青いのが雄です。シオカラトンボの雄の複眼は緑色をしていますが、オオシオカラトンボは黒っぽい褐色です。後翅の付け根の部分が黒っぽいのと、体色が鮮やかなので区別できます。雌が産卵している間、雄はつねに警護をしています。雌を守っているというよりも、他の雄に雌をとられないように見張っています...

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お好きナ服は?

「春の七草」は言えるんだけど、「秋の七草」は、ハギ・キキョウ……で、何だっけ?と、いつも思ってしまいます。ハギ・キキョウ・クズ・フジバカマ・オミナエシ・オバナ・ナデシコ、なんだか語呂が悪いような。ネットで調べたら、面白い覚え方が紹介されていました。オミナエシ・ススキ・キキョウ・ナデシコ・フジバカマ・クズ・ハギの頭を並べて「お好きな服は?」ちょっと順序を変えて「ハスキーなお袋」も(…ロが余計だけど)。...

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蟻々合戦

山道を歩いていて路上に昆虫の羽がユラユラ揺れているのが見えました。昆虫の死骸があって、その羽が風に揺れているのかと思いました。ところが、その羽が揺れながら少しずつ移動していくではありませんか。よく見ると・・・1匹の小さな黒いアリが獲物を口にくわえて運んでいる途中でした。自分の体重の何倍もあるような大きな拾いものです。巣の方向に運んでいるのでしょう。ところが、50cmほど運んだところで事件が発生。やや大...

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プロフィール

丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

いらっしゃい!

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