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記事一覧

昆虫界の最強ハンター

梅雨が明けました。途端に暑い一日になりました。小佐川沿いをウォーキングしていて、土手の草にとまったアオメアブ(青目虻)を見つけました。このブログによく登場するハナアブの仲間とは違って、花粉や蜜は食べません。コガネムシやハエなど、他の昆虫を捕まえてその体液を吸うアブです。トゲトゲの脚で獲物を捕まえて離さない、昆虫界の最強ハンターです。でも、この緑色の、角度によって赤色に見えるメタリックな複眼はちょっ...

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翅に耳あり

神鍋山に登ってきました。山頂付近でいま最もよく見かける蝶がこのジャノメチョウ(蛇目蝶)です。幼虫の食草がススキなどのイネ科植物なので、餌には不足しません。林の縁などでよく見かける蝶です。たくさんフワフワと飛んでいます。人の気配には敏感で、近づくとすぐに逃げてしまいます。前翅に2対、後翅に1対、蛇の目模様があります。捕食者がこれを見て一瞬たじろいだ隙に逃げようという作戦です。効果のほどは不明ですが、蛇...

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魅力的な竹似草

山道を歩くと道端にタケニグサ(竹似草)の大きな葉っぱが目立ちます。以前はこんなに目立つことはなかったのですが、妙見山の道端などはタケニグサだらけです。なぜ、こんなに目立つようになったのかというと、有毒でシカが食べないからです。というより、他の植物をシカが食べてしまったからです。そのタケニグサがいま花を咲かせています。下の方から順に咲いていきますので、上から下に見ると花の変化過程がわかります。上の方...

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ベゴニアの雄花と雌花

遠出は止めて、きょうは我が家の庭のベゴニアです。熱帯の植物ですが、世界中の庭で植えられているそうです。我が家の庭にも、赤色・白色・ピンク色、いろいろあります。面白いのは、雄花と雌花があり、その構造が違っていることです。↑この4つの花のうち、左上と右下が雄花、左下と右上が雌花です。雄花は花びら4枚、雌花には花びらが5枚あるように見えるので、区別できます。ほんとは花びらのようなガクが2枚あるので、雄花...

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真っ赤蜻蛉

1975年の初優勝までの弱ぁ~いカープを知っていますから、少々のことでは驚かないカープファンです。それでも、こう何度もサヨナラ負けを喫すると気分が滅入ります。しかし、昨夜は気分が良かったです。0-6からの大逆転で、終わってみれば10-6ですから。俊足の大盛穂くんも初安打を放ったし、中村奨成くんも1軍デビュー。若鯉の活躍も楽しみです。コイではないけれど、「赤」つながりで、きょうは赤いトンボです。スイレンの池の...

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日高・源太夫滝

そろそろ梅雨明けも近いのでしょうか。きょうは曇りときどき小雨。午前中は晴れ間もありました。密を避けて、豊岡市日高町羽尻の阿瀬渓谷へ出かけてみました。金山峠を源流とする阿瀬川の渓谷です。車で行けるところまで行って、あとは歩きです。10分も歩かないうちに、↑この風景に出会えます。以前は第2駐車場まで行けましたが、いまはその手前で車両通行止めになっています。鉄製の階段を降りて、源太夫滝(げんだゆうだき)の...

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切り離される花

細胞の内容物がゆっくりと流れるように動いている現象を「原形質流動」といいます。それを観察するのにいい材料がオオカナダモ(大カナダ藻)やコカナダモ(小カナダ藻)です。葉っぱが2層の細胞でできているので観察しやすいのです。顕微鏡観察で葉緑体がゆっくり動いているのが見られます。出石城の下を流れる谷山川にはコカナダモが繁茂しています。名前の通り北米原産の外来種です。ここはコカナダモが繁茂しやすいゆったりと...

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雨中の木槿

今年は、なかなか梅雨が明けません。真夏の暑い日差しが似合うムクゲの花がしっぽりと雨に濡れておりました。中国原産かと思っていたら、そうではないという説もあるようです。いずれにしても日本には古い時代に南の方からやって来たのでしょう。こちらはピンク色のムクゲ。一日花だと思っている方が多いようですが、朝開いて夕方に閉じるだけで、翌朝にはまた開きます。何日間開いたり閉じたりするのか、目印をつけて近いうちに調...

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雨中の日本鼻高蜂

高校のグランド脇で発見した絶滅危惧Ⅱ類のニッポンハナダカバチ(日本鼻高蜂)の続編です。(初めての方は、7月15~17日の記事からお読みいただければ幸いです。)雨の日のニッポンハナダカバチ(日本鼻高蜂)の行動を知りたくて砂場に行ってきました。活動時間のピークは12~13時頃ですので、12時過ぎに行ってみました。小雨の中、10個体以上が飛んでいました。しかし、晴れているときよりもはるかに少数です。しばらく観察してい...

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鼈の甲羅干し

川沿いのウォーキングコースでスッポン(鼈)と出会いました。小佐川ではよく見かけますが、野生のスッポンは案外珍しいのかもしれません。けっこう大きなスッポンが石の上で甲羅干しをしていました。スッポンの甲羅はカメのように角質化していないので柔らかく、皮膚病になりやすいのだそうです。細菌などから身を守るために日光浴が欠かせないのです。甲羅が柔らかく防御という点ではカメより弱いので、スッポンは臆病です。ヒト...

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曼陀羅華

落語の世界では、手ぬぐいのことを「まんだら」といいます。…と、よくいうのですが、実際に噺家さんから「まんだら」という言葉を聞いたことがありません。ほんとに「まんだら」っていうんですか? 昔はそういっていたということでしょうか?仏様の集会(しゅうえ)する図像を表す曼荼羅とどのような関係があるのかもよくわかりません。さて、この花の名前…マンダラゲとかマンダラケ(曼陀羅華、曼荼羅華)といいます。直径25cmく...

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出石・白糸の滝

きょうは蒸し暑い一日でした。調べたことはありませんが、全国で一番多い滝の名称はこれではないでしょうか。「白糸の滝」。どこにでもあるような気がします。これは、兵庫県豊岡市出石町袴狭の「白糸の滝」。出石の中心部から車で15分ほどです。案内板に従って細い道を車で行き止まりまで入って行くと駐車スペースがあります。簡素な無料キャンプ場があって、3組のキャンパーがおられました。そこから遊歩道を300mほど歩けば「...

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庭に来る高原の蝶

我が家の庭にホシミスジ(星三条)が来てくれました。特に珍しいというわけではありませんが、本来は高原の蝶です。何が気に入ったのか、何日も留まっています。よく似た蝶にミスジチョウやコミスジがいます。3本の白い帯が並んでいるのは共通ですが、一番前の白い帯に注目します。ミスジチョウやコミスジでは一本の長い線になっているのですが、ホシミスジでは紋が並んでいます。後翅の裏側に黒い斑点がある↓のも特徴です。ホシ...

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昼咲月見草の花の中で

優しいピンク色のヒルザキツキミソウ(昼咲月見草)の花が道端に咲いています。モモイロヒルザキツキミソウとも言います。ツキミソウの仲間は夕方から開花してガの仲間を誘います。しかし、ヒルザキツキミソウは朝から開いて、夜も次の日も咲いています。だから、いろんな昆虫たちがやって来ます。朝、開花したばかりのヒルザキツキミソウにやって来たのは、コハナバチの仲間。蜜は花の中央のさらに奥深くにあるので、ガやチョウの...

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巣を覚えている日本鼻高蜂

きょうもか?!って言われそうですが、きょうもニッポンハナダカバチ(日本鼻高蜂)です。動きが速すぎるためピンボケ写真もあります。ご容赦願って、懲りずにおつきあいください。きょうも連続写真です。ニッポンハナダカバチの雌が↑この写真の右側から獲物を持って巣に戻ってきました。この雌の巣穴の入り口は、この写真の中央にあります。2本の草の真ん中です。フラットな砂地で、巣穴があることは外見的にはまったくわかりま...

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獲物を運ぶ日本鼻高蜂

きのうのニッポンハナダカバチ(日本鼻高蜂)の続きです。グランドで絶滅危惧Ⅱ類のハチを見つけて興奮気味に職員室で話をしました。すると、野球部の顧問の先生が「ずっと前からいるよ! ヒメハナバチでしょ」。陸上競技部の顧問の先生も「少なくとも9年前(赴任したとき)から! ときどき砂かけてた^^」。私が気がつかなかっただけで、野球部や陸上競技部の生徒や先生たちはハチの存在を知っていました。ただ、絶滅危惧の希少...

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校庭で鼻高蜂を発見!

近くの高校のグランドの脇に鉄棒があり、その下がちょっとした砂場になっています。その砂場の10cmくらい上をたくさんのハチが飛び交っているのが目につきました。砂場にはたくさんの月面のクレーターのような穴が空いています。ブンブンと素早く飛び交うので、止まるのを待って撮影します。1匹が穴の前に止まりました。体長20mmくらい。エメラルドグリーンの眼、脚は黄色、からだは眼に近い色と黒色との縞模様。ニッポンハナダカ...

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雨中の時計草

連日の雨。きょうも庭の花で、トケイソウ(時計草)です。この花、これ以外の名前は考えられないほど、時計のようです。細い糸状の副花冠が文字盤に見え、3本の雌しべが長針、短針、秒針に見えます。しかし、↑この花、雌しべがまっすく立ち上がっていて針のように見えません。雨の日だからでしょうか?5本の雄しべの先に大きな黄色い葯がありますが、これが完全に下側を向いています。雨上がりに見に行くと、先ほどと違って雌し...

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雨中の向日葵

連日の雨降りです。カメラを持って出かけるのも億劫になり、きょうは庭のヒマワリ(向日葵)です。矮性のヒマワリで、可愛らしい背丈です。開きかけた外側の舌状花が雨に打たれて、開くのをためらっています。寝ぼけ眼のヒマワリ。やはりヒマワリ(向日葵)は晴天が似合います。暑くないのはいいけれど、今週はずっと雨の予報です。1日1回、↓ポチッとお願いします。大変励みになっています。植物・花ランキングこのブログの写真...

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擬宝珠の盗蜜者

オオバギボウシ(大葉擬宝珠)の花は下から順に咲いていきます。1つの花の寿命は短くても全体としては結構長く楽しめます。花が下向きに開き、雌しべ1本と雄しべ6本が「J」の形になります。これがポリネーター(花粉媒介者)の足場になります。やって来るのは、コマルハナバチなどのハナバチの仲間。雄しべ・雌しべの先端に止まったあと、花の奥へと潜り込んで行きます。花筒の奥の方に蜜腺があります。花筒はかなり細くなって...

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黄銅色の小花蜂

ノアザミに来たモンキチョウを撮っていたときに、花の上に可愛い虫を発見。モンキチョウがいなければ見逃すところでした。もう少し接近してみます。金属でできた昆虫型のロボットみたいな小さなハチです。モンキチョウと比べて、とっても小さいのがわかります。見た目の大きさは6mmくらいかな。1cmはありません。金属光沢のからだに緑色の複眼が特徴的です。調べてみると、アカガネコハナバチ(銅小花蜂)の雌のようです。珍しく...

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雄性先熟の桔梗

きのう、キキョウで有名な兵庫県香美町香住区の遍照寺にお邪魔してきました。漢字で書くと「桔梗」。木偏に「更」に「吉」ということで、幸運を招く花だそうです。キキョウの花は雄性先熟です。先に雄しべが成熟し、その後、雌しべが成熟してきます。境内にたくさん咲いているキキョウの花を時間経過の順に並べてみました。↑これが開花直前。英語でバルーン・フラワーと呼ばれる通り、紙風船のようです。開花直後の花の中心部です...

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水量増した猿尾滝

久しぶりに晴れ間が出て、兵庫県香美町村岡区の猿尾滝に行ってきました。しばらく通行止めになっていた上段の滝へ通じる遊歩道が整備されていました。案内板によると、上段の雄滝は落差31m、下段の雌滝は落差21mだそうです。「日本の滝100選」に選ばれています。↑雌滝は優しい感じ。↓雄滝は荒々しい感じ。特にこのところの大雨で水量が増し、周辺に水しぶきが飛び、迫力満点です。天然のミストシャワーです。ゴツゴツした岩肌は...

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一日花、夏椿

先月からナツツバキ(夏椿)の花が咲いています。シャラノキ(娑羅樹)とかサラソウジュ(沙羅双樹)とも呼ばれます。清楚な白い花です。花びらの縁に細かなギザギザがあって可愛い感じ。品種によるのかもしれませんが、花びらの一部にほんのりピンク色があったり、オレンジ色が入ったり。朝に開花して、その日の夕方には落花する一日花です。その儚さゆえか、お寺に縁があるようですが、山に自生しています。ツバキ科の仲間には常...

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雨中の捩花

九州を中心に大変な被害がでています。このブログに来てくださる皆さまはご無事でしょうか。被害がないことを祈ります。こちらは被害が出るほどではありませんが、連日、激しい風雨です。そんな中、ネジバナ(捩花)が健気に咲いておりました。土手によくあるのですが、ちょうど花が咲く頃、草刈り機できれいに刈り取られてしまいます。花が咲くまでは目立ちませんので、しかたがないのかもしれませんが…。小さいながらもランの仲...

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続々・合歓木の花

ネムノキ(合歓木)の1つの花をしつこく追いかけてみます。開花2日目の朝6時20分頃おとといの昼に開花したネムノキのきのうの朝の状態↑と、夕方の状態↓です。雌しべが雄しべと同じくらいの長さに伸びて来たこと以外は、ほとんど変わりません。開花2日目の夕方17時頃ネムノキは雄性先熟で、このあたりまでが雄性期のようです。境目ははっきりしませんが、雌性期に変わっていきます。開花3日目の朝6時頃きょうの朝、シャキッと伸びて...

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続・合歓木の花

きのうからネムノキの1つの花に注目して撮影してみました。14時40分頃午後2時半頃に咲き始めた1つの花。縮れたような雄しべが最初に現れたのは、花びらの筒が他の花よりも長い頂生花でした。やや遅れて、周りの側生花も開いてきます。16時40分頃すべての側生花が開花し始めました。縮れた雄しべの先端には黄色い葯がついています。雌しべの姿は見当たりません。17時40分頃日没が近づきました。雄しべはだいぶ伸びてきましたが、...

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合歓木の花を分解

北近畿豊岡道を北上して丹波市から朝来市に入ると途端にネムノキ(合歓木)が多くなります。但馬はネムノキの生育に適しているのでしょうか。ネムノキはマメ科植物なので、根粒菌と共生しています。日当たりが良ければ、河原のような土中の栄養分が少ないところでも生育できます。果実を見ればマメ科の仲間だとわかりますが、花の構造は一般的なマメ科の花とずいぶん違います。淡い紅色をしているのは雄しべの花糸です。先端に黄色...

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渦紫陽花とウイルス進化説

アジサイの季節もそろそろ終わりに近づいています。名残を惜しみながら、きょうはウズアジサイの写真です。子どもの頃、こんなアジサイを見た記憶がありません。だから最近出回ったものかと思っていたら、江戸時代からある園芸品種だそうです。アジサイの花にこんなに接近して見ることはなかったので、気がつかなかったのでしょう。ガク片がクルンと渦を巻くように丸まっているので、ウズアジサイ(渦紫陽花)。親しみを込めてオタ...

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燕、巣立ち

ツバメの雛たち4羽が無事巣立ちました。↑これはちょうど2週間前の様子です。ふつうは親鳥2羽が交代で餌を運ぶものですが、今年の我が家の巣には4羽が出入りをしていました。しばらく観察をしていて、4羽が同時に餌を運んで来たことがあったので、間違いありません。2羽は両親でしょうが、あとの2羽はどういう間柄だったのでしょう。二番巣の雛には先に生まれた兄姉が子育てを手伝うということは聞いたことがあります。でも...

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胡瓜畑にて

キュウリのつるって面白いです。つかまるものはないかと辺りを探っています。接触するものがあればそれに巻きつくんですが、なければクルクルと巻いてひとまず諦めます。小学生の自由研究にはキュウリのつるの巻き方の研究がおススメです。キュウリの雄花にヒメハナバチの仲間がやって来ました。けれど、キュウリは雄花の花粉が雌花の柱頭につかなくても果実ができます。これを単為結果といいます。受粉は要らないんです。つまり、...

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プロフィール

丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

いらっしゃい!

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