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記事一覧

丘虎の尾に珍客

日当たりのいい草原にオカトラノオ(丘虎の尾)の花穂が風に揺れています。蒸し暑い日が続きますが、オカトラノオの花は涼しげです。一度垂れ下がった花穂が先のほうで少し上向き気味になります。それがトラの尾に似ているということからの命名です。言われてみれば、納得です。1つの花は直径1cmくらいで小さいのですが、これだけ並ぶと目立ちます。下方から順番に咲いていきます。つぼみの形が可愛いです。花びらは5裂、雄しべ...

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花蜂を待つ靫草

神鍋山の登山道でいま一番目立つのがウツボグサ(靫草)です。昔、武士が背負った弓矢を入れる容器を靫(うつぼ)といったそうです。茎の先端の角張った花穂がそれに似ているということでの命名です。匂いは特に感じられませんがシソ科の花らしい唇形の花です。キチョウが長い口吻を伸ばして吸蜜しています。でも、花粉の運搬にはあまり役立っていません。こちらはウツボグサにやって来たホソヒラタアブです。ホバリングが上手です...

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残そう、笹百合

山道でササユリ(笹百合)の花に出会いました。撮影場所は言わない方がいいのかな?種子を持ち帰るならまだしも、球根から根こそぎ持ち帰る人がいるらしいですから。私が子どもの頃は、山裾などにササユリはふつうにたくさん見られました。それがいまは激減しています。その原因の一つは、里山の崩壊にあると言われています。ササユリの種子が発芽して初めて花を咲かせるまでに、最低7年、10年近くかかるそうです。その間、地面に...

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軽くて強引

近畿地方もやっと梅雨入り。最も遅い梅雨入りの新記録だそうです。きょうは雨が降ったりやんだり。そこで、きょうはアメンボ(水馬)の写真です。と言っても、アメンボの名前は雨とは関係なくて、飴坊あるいは飴棒なんだそうです。アメンボはカメムシの仲間ですから臭腺から臭いを発します。それが嫌な臭いではなくて、飴のような甘い匂いだということでの命名です。「飴のような」ってどんな匂い?と思って嗅いでみようと思いまし...

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取ってクレソン

出石城の下を流れる谷山川の中にオランダガラシ(和蘭辛子)が大きな塊をつくっています。オランダガラシという和名よりも、フランス語でクレソンと言ったほうがわかりやすいと思います。肉料理の皿の上に乗っているクレソンです。もちろん食べられます。ヨーロッパ原産で、世界中に広がり、極めて強い繁殖力のため問題になっています。クレソンはキャベツと同じアブラナ科の植物です。モンシロチョウがたくさん飛び交い、花で吸蜜...

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白い葉っぱで虫を誘引

山沿いの道を車で走っているとマタタビ(木天蓼)の白い葉っぱが目立ちます。花の時期だけ葉っぱが白くなります。表皮の内側に空気が入っているそうです。花は葉っぱの陰になっていますので、白い葉っぱは昆虫たちを花に導くのに役立っているようです。花の時期が終わると、元の緑色に戻ります。こんなに白いところがたくさんあると、光合成の効率も悪いですから。白い葉っぱに惹かれてやって来た昆虫は、芳香に惹かれて花に行き着...

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体外消化の松藻虫

田んぼの畦を歩くと、オタマジャクシがバシャバシャと音を立てて泳ぎ出します。こういう農薬の使用量が少ない田んぼでは餌が豊富でトンボが多くなります。そうすると、イネの害虫のウンカの発生が抑えられるという研究結果を聞いたことがあります。そんな田んぼで、マツモムシ(松藻虫)を見つけました。水生のカメムシの仲間ですが、泳ぎ方がユニーク。何しろ背泳ぎですから。腹面に空気をいっぱい蓄えているから、腹側が軽くなっ...

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梅雨時の花、山梔子

「第2回 出石永楽館・全国子ども落語大会」が終了しました。出演の皆さん、ご来場の皆さん、スタッフの皆さん、ありがとうございました。心地よい疲労感に包まれております。そんなわけで、きょうも落語つながりの花の写真です。古典落語「魚の狂句」に出てくるクチナシ(山梔子)を詠んだ句・・・「くちなしや はなから下が すぐにあご」ばかばかし過ぎて笑ってしまいます。艶のある葉っぱの緑色と花の白色のコントラストが鮮や...

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風にゆらゆら九蓋草

きょうは「第2回出石永楽館・全国子ども落語大会」の予選大会でした。全国から子ども落語家24人が参加してくれて、素晴らしい話芸を披露してくれました。落語はとっても勉強になります。新しい言葉もたくさん覚えられます。「・・・あんさん方三人さんは、宿取りさんでございますか?」「そうや、宿を取るねん」「さいでござりましたら、どなたはんのでも結構でございます。お笠を一蓋(いっかい)拝借したいんでござりますが・・・」上...

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諸行無常の夏椿

きのうは神道のサカキでしたが、きょうは仏教と関連の深い樹木の花です。近くの高校の庭に植えてあるナツツバキの花が咲きました。花びらのふちに細かいギザギザがあって、すっきりとした白色の花です。落葉樹ですし、花の形以外はツバキと似ているところはありません。きのうまでは1つも咲いていなかったのに、きょうは5つの花が開きました。咲いた花はきょう限り。一日花です。真ん丸の可愛い次のつぼみがちゃんと用意されてい...

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梅雨時の花の智恵

木偏に神で「榊(サカキ)」です。神棚に飾ります。そのサカキの花がいま満開です。白い小さな花を葉っぱの付け根の所に下向きにつけます。だから、花は必ず葉っぱの下側になります。葉っぱや花びらが傘代わりになり、雨の日でも花粉が洗い流されないようになっています。梅雨時に咲くサカキの花の智恵だと思います。サカキの花にはほのかな芳香があります。花は目立たなくてもこの芳香で昆虫たちがやって来ます。ブンブンと大きな...

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額縁の紫陽花

今週の土曜日・日曜日に「出石永楽館・全国子ども落語大会」を開催します。そのステージをアジサイの花で飾ろうという計画を立てていたのですが、難しくなりました。というのが、アジサイがことごとくシカの食害にあっているのです。アジサイには毒があると言われていきたのですが、シカはなぜ大丈夫なのでしょう。シカが何かいい解毒作用を身につけているのか、あるいはアジサイは有毒という説がそもそもウソなのか、そのあたりは...

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デルタ翼機のような蝶

林の縁のススキの葉の上にキマダラセセリ(黄斑挵)を見つけました。日本では北海道から沖縄まで広く分布する蝶ですが、頻繁に見かけるわけではありません。黒色と黄色のまだら模様のセセリチョウです。セセリチョウの仲間は頭でっかちで翅が小さく、あまり蝶らしくない蝶です。でも、バタフライ(butterfly)って「バター+昆虫」です。色から言えば蝶の代表かな?止まっているときの羽の広げ方がデルタ翼のジェット機のようです...

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陽射しが苦手な仙人掌

鉢植えのクジャクサボテン(孔雀仙人掌)が大輪の花を咲かせました。砂漠の代表的な植物といえば、サボテンです。でも、サボテンの仲間がみんな砂漠に自生しているかというとそうではありません。山岳の森林に自生する森林性サボテンもあります。クジャクサボテンはその代表です。メキシコ原産で、森林の木や岩にくっついて育つ着生植物です。だから、サボテンなのに強い陽射しは苦手です。仲間の月下美人と違って、昼間でも鮮やか...

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種子ができない夾竹桃

暑くなってくるとキョウチクトウ(夾竹桃)の暑苦しい花が咲きます。キョウチクトウの「キョウ(夾)」は挟むこと、物の間にまじること。葉っぱがタケに似ていて、花がモモに似ているということで、タケとモモの間ということです。原産地はインドです。被爆地にいち早く咲いた花として広島市の花に指定されています。尼崎市の花でもあります。台風で市の南部が海水に浸かったときも花を咲かせたということです。いずれも困難な状況...

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田君川の河蜻蛉

きょうは午後から激しい雨です。東北北部まで梅雨入りしたというのに、近畿地方の梅雨入りはまだ発表されていません。そんなわけで、きょうは先日撮った写真です。バイカモの田君川で見つけたニホンカワトンボ(日本河蜻蛉)の雄です。清流に棲むカワトンボで橙色の翅が特徴です。翅の付け根は色が付いていません。本来は中流域に棲むカワトンボですが、海からわずか約4kmで見られるのがいいですね。それどころか・・・ミヤマカワト...

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湯屋と石榴

古典落語に「湯屋番」という噺があります。風呂屋ではなくて湯屋なんですね。「ゆ」だけでも通じる、庶民の憩いの場所だったんです。女性や子どもは「おゆーや」と呼んでいたそうで、落語にも出てきます。湯屋の表には弓に矢をつがえた絵の看板がありました。「弓射る」と「湯入る」のシャレです。入り口に「わ」と書いた板が置いてあれば開店中。「沸いた」のシャレです。遅くなると「ぬ」と書いた板に変わって閉店を意味します。...

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田君川の梅花藻

新温泉町の田君川のバイカモ(梅花藻)を見に行ってきました。洪水の影響でバイカモが流されてしまい、少ししか見られないとは聞いていました。見られないことはないのですが、情報通りほんとにわずかな株しか見られません。清流の冷水に生育するバイカモですので、西日本で見られるところはほぼ上流に限られています。海から約4kmしかない、標高十数mというこの場所にバイカモが生育するのは湧き水のおかげです。水中に花を咲...

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「蕺」何と読む?

「蕺」・・・こんな漢字、読めません、書けません。答えはドクダミです。畑の厄介者で、取り除いたつもりでも地下茎が残っていると、どんどん殖えてきます。白色の花弁のように見えるのは4枚の総包弁です。↓こんなふうに若い花序を包んで保護する役目を担っています。開くと白色になって昆虫を誘う役目も果たすのでしょう。しかし、昆虫がやって来てもドクダミには何のメリットもありません。開花したドクダミです。花弁もありません...

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可愛くて個性的な雪の下

ユキノシタ(雪の下)の花は近づいて見ると、とっても可愛い花です。5枚の花びらのうち上側の3枚は淡い紅色で、濃い紅色の斑点が入っています。下側の2枚の純白の花びらは大きくて、セーラー服のスカーフのようです。雄しべの先の若い葯は淡い紅色です。これがまた可愛いのです。花の中央に、まだ短い雌しべの花柱が2本あります。その基部の黄色いところは蜜腺です。上側3枚の花びらの黄色い斑点は蜜腺を強調する役割を果たし...

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栗の雄花と雌花

江戸時代、サツマイモが日本にもたらされたとき、サツマイモのことを「八里半」と呼んだそうです。クリ(栗、九里)に近いというシャレです。クリより(九里四里)美味い「十三里」とも。クリと比較されるということは、それだけクリが食用として一般的であったということでもあります。何しろ縄文時代から食用にされていたようですから。クリの花が咲くと梅雨入りの季節です。あたりには独特の香りが立ちこめています。それに誘わ...

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紫陽花の七変化

おとといの雨で梅雨入りするのかと思いましたが、梅雨入りの発表はありません。しかし、きのうは雨。きょうも午前中はどんより。梅雨入りした言ってもよさそうな天気が続いています。アジサイ(紫陽花)の花が色づき始めました。別名、七変化。アジサイの花びらに見えるのはガクです。最初はクロロフィルのため黄緑色をしています。このクロロフィルが徐々に分解されていく一方で、アントシアニンが合成されていきます。細胞の中で...

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スタミナ源の砂引草

竹野浜で見つけたスナビキソウ(砂引草)です。兵庫県では絶滅危惧Cランクになっています。先が5つに裂けている白い花は、真ん中は黄色く星形に見えます。雌しべ1本、雄しべ5本は、覗き込まないと見えません。花の寿命は短いのでしょうか、周辺部が茶色くなった花もありますし、つぼみも見られます。鼻を近づけると、とってもいい香りがします。この芳香に誘われてアサギマダラが来ていましたが、残念ながら撮ることができませ...

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小さな鼠黐の花

照葉樹林の陽樹の低木の代表がネズミモチ(鼠黐)です。伐採後とか森林の開けた明るいところにたくさん見られます。そのネズミモチに花が咲き始めました。これが咲くと、だいたい梅雨入りです。1つひとつは小さな目立たない花ですが、たくさんまとまってつきますので白い塊に見えます。モクセイ科の植物らしく甘い香りがします。モクセイの爽やかな香りとはちょっと違いますが、懐かしさを覚える香りです。香りに誘われてクサギカ...

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浜昼顔とお昼寝キューピー

きょうの豊岡市の最高気温は31℃。竹野浜に行ってみると、水着姿の方がたくさんおられました。熱くなった砂の上にハマヒルガオの花が咲いています。こんなに熱く、乾燥した砂の上に、しかも潮風が吹きつける、栄養分の少ないところによくぞ生えているものだと感心してしまいます。しかし、この砂を15cmほど掘ると、土が現れます。案外、湿り気があって栄養分もありそうです。ハマヒルガオは、そんな土の中に深く根を下ろし、茎を...

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蛍袋を覗いてみると

6月になってホタルが飛び始めました。そして、ホタルブクロ(蛍袋)の花が咲き始めました。山の中ではシカに食べられて激減しているようです。むしろ車が行き交うような道路の脇によく見られます。関西では多くが白色ですが、中には↓こんなものも見られます。うつむきに咲くホタルブクロの花を、道端に寝転がって下から覗き込んで見上げます。花の外側は白色なのに、内側には濃い紫色の斑点の模様があります。見えないところに模...

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優美な花菖蒲

丹波市市島町の三ツ塚史跡公園の花菖蒲園に行ってきました。2万本というのは大げさかもしれませんが、たくさんのハナショウブが植えられています。紫色、淡い紫色、白色など、優美な花を咲かせています。ハナショウブは、ノハナショウブの園芸種です。江戸時代にさまざまな品種がつくり出されました。↑この赤紫色の花びらの基部に黄色い筋が入ったものが原種に近いのではないかと思います。花の寿命が短くて1週間もつかもたない...

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白い花にいらっしゃい

スイカズラ(吸い葛)の花を取って花の付け根のところを吸ってみました。ほんのり甘くて懐かしい味です。スイカズラの花は咲き始めは白色ですが、やがて黄色に変わっていきます。花に来る昆虫を白色の花へ誘導する役目を果たしているようです。黄色くなった花の雄しべの葯にはほとんど花粉はついていません。それに対して、白色の花の雄しべの葯からは花粉があふれ出しています。ハナバチたちは黄色い花にも行きますから、黄色より...

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野薊の作戦

ノアザミの花は細長い管状の花の集まりです。濃い紫色が雄しべです。5本の雄しべがくっついて筒状になっています。ホソヒラタアブがやって来ました。しばらくホバリングして花に。花の上をゴソゴソと歩き回って花に刺激を与えると・・・雄しべが下がって、白い花粉がモゾモゾと出てきます。雄しべの真ん中から雌しべも出てくるのですが、雌しべの先端は閉じたままです。この花は、いま雄の時期で花粉を出す時期。花粉を受ける時期では...

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水無月の空木

ウツギ(空木)の花は卯月(旧暦4月)に咲くので卯の花と呼ばれます。でも、けっこう長く咲いています。皐月でも水無月でも見られます。飛んできたのはナミホシヒラタアブ。アリも蜜を求めてやって来ています。ウツギは茎の中心部が中空であることからの命名です。曲げやねじりに対する応力は表面付近で大きくなるので、中心部は詰まっていなくても強度を保つことができます。ウツギの材料力学です。金属バットの中が空洞でも大丈...

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