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記事一覧

桑の実を摘む

昔、但馬は養蚕業が盛んでした。養蚕学校としての歴史をもつ八鹿高校の前庭に大きなマグワの木があります。ふつうは葉を収穫しやすいように低く剪定されますが、剪定されていないので高木になっています。創立100周年のときに樹齢約100年ということで移植されたものですから、もう樹齢120年以上です。先生も生徒もほとんど誰も気がついていませんが、そのマグワの木にいま果実が実っています。雌雄異株です。2本のマグワが並んで...

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大金鶏菊の根絶キャンペーンを

いま但馬ではオオキンケイギク(大金鶏菊)が大変な広がりを見せています。道端、空き地はもちろん、河川敷、庭、低木林にまで入り込んでいます。北米原産の帰化植物です。帰化植物は他にも多くありますが、これは特に繁殖力が強くて問題です。例えば、河原ではカワラナデシコなどの在来種がオオキンケイギクに駆逐されていきます。これだけ広範囲に繁殖すれば、かなりの在来種に悪影響をもたらすことは容易に想像できます。そのた...

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豚菜と紋黄揚羽

ブタナ(豚菜)の花がずいぶん広がりを見せています。ヨーロッパが原産の帰化植物です。日本だけでなく世界中に分布を拡大しているようです。やって来たのはモンキアゲハ(紋黄揚羽)。日本では最大級のチョウです。紋が真っ白なのでまだ羽化して間もない個体のようです。吸蜜に夢中なのでカメラを接近しても逃げませんでした。アップしてみると脚に黄色い花粉が付着しているのがわかりました。チョウも少しは花粉の運搬に貢献して...

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花弁のような雄しべ

ユズ(柚子)の花が盛りを迎えています。コマルハナバチなどがさかんに訪花して蜜や花粉を得ています。ユズは古くはユ(柚)と言ったのだそうです。ゆのす(柚の酢)からユズに変化したのだとか。そう言えば子どもの頃、ユズのことをユゥと言ってました。古い言い方が残っていたのでしょう。関西では、目をメェ、酢をスゥと言いますから、ユをユゥと言ってもおかしくありません。ユズなどの柑橘類の花は雄しべが特徴的です。雄しべ...

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臭くないカメムシ

昨年から今年にかけてカメムシが多くて辟易しておりました。ところが、このカメムシは臭くないんです。アカスジカメムシ(赤条亀虫)です。ハナウドの花の上で見つけました。ハナウドなどのセリ科の植物を食草としていて、花の蜜や種子の汁を食べます。葉っぱの上にもいて、茎の汁を吸っているようでした。黒地に赤いスジか、赤地に黒いスジかわかりませんが、なかなか個性的な色使いです。この目立つ色彩で、鳥に「食べても美味し...

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栃のダミー花

きょうは大相撲の千秋楽。かなり誤審に近い判定で優勝争いから後退した栃ノ心関には気の毒でした。しかし、大関に復帰できたことだし、来場所での活躍を期待したいと思います。きょうはそれを祈念して、そのトチノキ(栃、栃の木)の花。奥神鍋スキー場のトチノキの大木です。トチノキが花を咲かせ、実がなるまでには30年とか40年という長い年月が必要なんだそうです。「桃栗三年柿八年、柚子の大馬鹿十八年」なんて言いますが、ト...

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名草神社の九輪草

きょうも暑かったですねぇ。きょうの朝来市和田山町の最高気温34.1℃だそうです。まだ5月だというのにこの暑さ。この調子だと7月・8月はどうなるのでしょう。妙見山の名草神社の下のクリンソウ(九輪草)がもう咲いているかなと思って行ってみました。咲いてはいましたが、まだ咲き始めたばかりのようでした。兵庫県では、ちくさ高原のクリンソウ群落が有名ですが、クリンソウはここにもあります。ここのクリンソウはすべてこの...

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西ヶ岡の棚田

兵庫県の香美町には、「日本の棚田百選」に選ばれた棚田が2つあります。1つは先日ご紹介した香美町小代区貫田の「うへ山の棚田」です。そして、もう1つが香美町村岡区和佐父(わさぶ)の「西ヶ岡の棚田」です。この場所にたどり着くまでが急勾配でなかなかの難所ですが、上がれば絶景に出会えます。向こうに見えるのは、但馬大佛の長楽寺。ここも高齢化が進み、残念ながら水田が畑になっていたり、雑草が茂る田も増えています。ま...

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豪華で儚い朴の木の花

妙見山から蘇武林道をドライブしてきました。1か所だけでしたが、林道にまだ残雪がありました。びっくりです。林道脇に大きな葉っぱのホウノキ(朴の木)に白色の大きな花が咲いていました。ホウノキの大きな葉っぱを見ると、飛騨高山の朴葉焼きを思い出します。ホウノキの葉っぱの上に味噌ときざんだネギ、きのこや牛肉を焼いて食べます。枯れ葉なのに燃えないんです。ホウノキは抗菌作用があるだけでなく、火にも強いんです。ホ...

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人気の車輪梅

校庭のシャリンバイ(車輪梅)がウメのような花をいっぱい咲かせています。小枝が輪生状に出るので、車輪のスポークのようだということからの命名です。クロマツやトベラなどとともに潮風に強い植物で、本来は海岸近くに生育する低木です。潮風に強いだけでなく、大気汚染にも強いので高速道路にもよく植えられています。また、刈り込みにも強いので、公園や庭木にも・・・。とにかく丈夫なんです。いい香りに誘われて、たくさんの種...

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なんちゅうもんじゃ?

山裾に季節外れの雪が降ったような真っ白な樹木。ヒトツバタゴ(一つ葉田子)です。別名、ナンジャモンジャ。自生地は対馬と岐阜・愛知のようですので、これは植えたものです。この近辺には何本もヒトツバタゴがあります。地元の長老によると、地元の神主さんが明治神宮から種子をもらってきたのだそうです。果実のなる雌花と果実がならない雄花があるのですが、確認するのを忘れました。花びらを取って中の雌しべの存在を確かめな...

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ど根性葱

上方落語「延陽伯」で物言いの難しい新妻のセリフに「ひともじぐさ」というのが出てきます。「そもじの所持なすひともじぐさ、一束値いくばくなりや?!」ネギ(葱)のことです。奈良時代、ネギのことを「き」と呼んでいたそうです。だから、御所の女房言葉で「一文字草」。二股に分かれている様子が「人」という字のようだから「人文字草」という説もあります。ネギ坊主は、何百個という花の集まりです。黄色いのは雄しべの葯です...

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なぞなぞ、でーす

子どもの頃のなぞなぞを思い出しました。「四角い顔に目が3つ、歯が2本、これなぁーんだ?」現代の子どもたちには答えられないでしょうねぇ。まったく身近ではありませんから。ヒント、この花の木から作られるものです。「点々を付けると踊りだす家具、これなぁーんだ?」これならわかるかなぁ。ヒント、この花の木から作られるものは高級品です。「2人の王様がいまやっている楽器、これなぁーんだ?」漢字に強い子ならわかるか...

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樟のダニ室

クスノキ(樟、楠)の葉っぱの新緑が鮮やかです。クスノキの葉っぱの寿命は約380日。つまり1年とちょっとなんです。だから一応、常緑広葉樹ということになりますが、いまの時期、クスノキの下は落ち葉だらけです。紅葉した葉っぱがまだ枝に残っていたりします。若々しい黄緑色の葉っぱの中に紅葉した葉っぱが混じっていることが面白いです。高校生の集団の中に60歳代の教員が混じっているみたい^^クスノキの葉っぱには太い葉脈が3...

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うへ山の棚田の田植え

香美町小代区貫田の「うへ山の棚田」に行ってきました。「日本の棚田百選」にも選ばれている棚田です。畦が美しい曲線を描き、眺望が開けていて、休耕田がほとんどない素晴らしい景観です。しかし、耕作者の高齢化でこれを維持するのが難しくなっているのが現状です。そこで、地元の若い人たちの有志が休耕田となる予定の田を耕しています。そして、地元の村岡高校の生徒たちも毎年、田植えや稲刈りを手伝っています。きょうはその...

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名は体を表さない梅花空木

我が家の庭のバイカウツギ(梅花空木)の花が満開です。甘いいい香りに誘われて、ハナバチ、アナアブがたくさんやってきます。それを狙ってクモたちもやって来ます。バイカウツギは、花がウメのようだということでバイカ(梅花)だそうです。しかし、ウメの花は花びらが5枚、バイカウツギは4枚です。ウツギというのは幹が中空だからウツギ(空木)ですが、バイカウツギの幹は中央に白い髄が詰まっていて中空ではありません。まる...

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コスモポリタン箆大葉子

細い柄の先に火薬がついた線香花火のようなヘラオオバコ(箆大葉子)の花です。オオバコよりも背が高く、細長い花茎を伸ばして立っています。草刈りに強く、刈られてもまた花茎を伸ばしてきます。というより、草刈りが行われないところにはあまり生えていません。線香花火なら先端から柄の方に燃えていきますが、ヘラオオバコの花は逆です。柄の方から、つまり下側から順に開花していきます。先に雌しべが成長し、その後で雄しべが...

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春の蝶、薄羽白蝶

神鍋山の登山道のやや開けた日当たりのいいところにウスバシロチョウ(薄羽白蝶)がいました。ハルザキヤマガラシの花の蜜がお気に入りのようです。蝶にとっては外来種も在来種も関係ありません。蜜が美味しければいいのです。ウスバシロチョウという名前ですが、モンシロチョウなどの仲間ではなくアゲハの仲間です。白黒のモノトーンの美しい蝶です。北海道~四国に分布していて九州にはいないそうで、北方系の蝶のようです。その...

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川萵苣の遺伝的攪乱

カワヂシャという植物があります。環境省レッドデータで準絶滅危惧種になっています。川に生えていて、チシャ(=レタス、萵苣)のように食べられるのでカワヂシャ(川萵苣)。100年以上前に、これによく似たオオカワヂシャ(大川萵苣)という外来種が日本に入って来ました。オオカワヂシャはカワヂシャと交雑し、ホナガカワヂシャ(穗長川萵苣)という雑種をつくります。そして、このホナガカワヂシャは発芽能力のある種子をつく...

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世界に広がる春咲山芥子

今年、やたら目につく黄色い花があって気になっていました。遠目にはアブラナやカラシナのようですが、近づくと花が小さく、形も違います。調べて、ハルザキヤマガラシ(春咲山芥子)とわかりました。 ヨーロッパ原産の二年草で、世界中に広がり帰化しているようです。在来種を駆逐する心配があるため、環境省の生態系被害防止外来種リストに入っています。北海道の礼文島や長野県の霧ヶ峰では根絶駆除が行われたそうです。 1mm...

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崑崙草と昆虫たち

山からの水が湧き水になって流れ出る場所にコンロンソウ(崑崙草)の花が咲いています。 ネコノメソウが咲いていた場所ですが、いまはコンロンソウに覆われてしまっています。ネコノメソウは4月のうちにすでに種子をつくっています。こうして植物は同じ場所を、時間をずらして利用して共存しているんですね。 中国からやって来たような名前ですが、コンロンソウは日本に古来からある植物です。蜜が美味しいのでしょう。たくさん...

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矢筈豌豆の防衛作戦

矢の後ろの端っこを矢筈(やはず)と言います。矢筈に付いている矢羽の形に葉っぱが似ているというので、ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)。これが正式の和名ですが、カラスノエンドウという名前のほうが一般的です。 「烏の豌豆」かと思ったら「烏野豌豆」なんですね。中国では「野豌豆」というのだそうです。果実(豆のさや)が黒いからカラスだろうと思います。原産地は古代オリエントや地中海沿岸で、昔は作物として栽培していたの...

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川の濁りを考える

毎年、この季節になると川が濁ってしまいます。原因は田んぼの代かきです。水が濁っているということは田んぼの土が流出しているということです。田んぼの栄養が流出し、川の富栄養化を招きます。除草剤などの農薬も流出します。 スッポンも視界が悪くて困っているようです。先日、京都府のある町で「私たちは田の濁り水を川に流しません」という趣旨の立て看板を見ました。調べてみると、あちこちで代かき後の濁り水を川に流さな...

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突然現れる松葉海蘭

このところ道端でやたら目につくようになった植物があります。細い茎で真っ直ぐに立ち、淡い紫色の花を咲かせているマツバウンラン(松葉海蘭)です。 葉っぱが松葉のようで、花が海辺に生えるウンラン(海蘭)に似ているということからの命名です。本家のウンランは絶滅の危機に瀕していますが、こちらは勢力拡大中です。北米原産の帰化植物で、1940年代に日本に入って来たそうです。 但馬にいつ侵入してきたのかはわかりません...

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自然のオブジェ

養父市大久保の大平頭(おおなるがしら)付近のブナ(橅)の原生林です。ブナは夏緑樹林の代表的な樹木です。兵庫県では平地は照葉樹林帯に属しますが、標高1100mにもなると夏緑樹林帯です。ブナは兵庫県養父市の「市の木」に指定されています。 スギ林とは違って、ブナ林の林床は雨水をたっぷりと蓄えることができる「緑のダム」です。土砂災害を防ぐ効果も大きく、果実はツキノワグマをはじめ多くの哺乳類の餌になります。生物...

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山藤と深山挵

フジとよく似ていますが、こちらはヤマフジ(山藤)です。 花序がフジのように長くならず、花が基部から先端まであまり時間差をつけずに咲きます。そのため遠目に見ると、薄紫色の花の集まりがフジは三角形に、ヤマフジは楕円形の塊に見えます。慣れてくると、花が咲いていれば、車で走りながらフジかヤマフジかを判断できます。わかりにくいときの決め手は、つるの巻き方です。 ヤマフジは「右肩上がり」。私は"右肩上がりで縁...

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ホードー杉

きょうの「こどもの日」は暑いくらいの好天になりました。そこで、きょうは山登り。兵庫県下第3位の巨木という天然スギ「ホードー杉」まで行ってきました。 まずは、養父市別宮から「逆さ氷ノ山」の撮影です。棚田に水を張る、この時期だけ見られる景色です。無風であればよかったのですが、微風。昨年のこの時期には氷ノ山に雪は見られませんでしたが、今年は雪が残っています。 ハチ高原から小代越(標高1035m)へ。赤倉山の...

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藤は熊蜂媒花

昨年5月4日からカウントを始めて、この1年間に延べ約25,000人の皆さまにご訪問いただきました。ありがとうございます。今後も毎日アップを続けていきたいと思います。いま、山ではフジ(藤)が花盛りです。但馬ではフジとヤマフジの両方が見られます。山にあるからヤマフジというわけではなくて、フジも山で見られます。藤棚だけではありません^^ フジは大木に巻きついて上へ上へと伸びていきます。巻きつかれたほうの樹木はたま...

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夏の茱萸と春の蝶

初夏に赤い果実をつけるナツグミ(夏茱萸)が淡い黄色の花を咲かせています。 ガクが筒状になった萼筒(がくとう)があり、その表面に赤っぽい褐色の斑点が見られます。この斑点をルーペで拡大すると、勲章のような形をしています。鱗状毛といいます。これがあるのがグミの特徴です。鱗状毛は葉っぱにもあります。葉っぱの表面の鱗状毛は銀色、裏面には褐色の鱗状毛も混じります。 ナツグミの果実は鳥の好物ですが、蜜も昆虫に人...

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山笑う

先日、夏井いつき先生の「句会ライブ」に初めて参加しました。自分に才能があるとは思いませんが、初心者でも簡単に俳句をつくれる方法を教えていただきました。その中で「山笑う」という春の季語を知りました。 ちょうどこんな風景をいうのでしょうか。山が明るく生き生きと輝いている感じ。神鍋高源の北の神鍋渓谷の風景です。 樹木の葉で最も美しく萌えるのがカエデの仲間ではないかと思います。鮮やかな黄緑色が眩しいくらい...

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しなる丸葉青梻

中学校や高校の部活動では道具を大事にすることを徹底します。自分が思うようにいかないとき、バットを地面に叩きつけるなんてことをやると厳しく叱られます。でも、プロ野球ではときどきバットにあたる選手を見受けます。プロなのに・・・。 山の日当たりのいい場所に、いまマルバアオダモ(丸葉青梻)の白い花が咲いています。アオダモとともに、プロ野球選手が使う木製バットの材料になる樹木です。材が軽くて柔らかく、振ったと...

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