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記事一覧

赤い果実・その16

「戦ぐ冬青」・・・これがすぐに読める方は滅多にいらっしゃらないのではないかと思います。かく言う私も読めませんでした^^; 「戦ぐ」(=そよぐ)と読みます。草木が静かに音を立てながら揺れ動くさま。漢字のイメージがどうも合わないので、ほんまかいな?と思ってしまいます。で、この赤い果実をつけた植物がソヨゴ。漢字で「戦」あるいは「冬青」と書きます。 果実の柄も長いですが、葉っぱの柄も長くて、わずかな風でゆらゆら...

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冬の貴婦人

豊岡市の六方田んぼでタゲリ(田鳧)に出会いました。初撮りです。 ユーラシア大陸の温帯から亜寒帯の地域で繁殖して、日本には冬鳥としてやってきます。カールした冠羽が魅力的なところから「冬の貴婦人」と呼ばれます。クリクリッとした目が可愛いです。 冠羽も目立ちますが、光沢のある暗緑色の背中の色が素敵です。角度によっては青く光って見えたりもします。 田んぼの泥の中を盛んにつついて水生昆虫やミミズを探している...

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遠慮深い川鯥

カワムツ(川鯥)です。子どもの頃はモトと呼んでいました。植物が水面を覆っているような場所でガサガサやると、網の中に入ってくる魚です。オイカワは中流~下流域に、カワムツは上流~中流域に棲んでいます。オイカワとカワムツが一緒にいるようなところでは、川の中央部にオイカワが陣取ります。そのため、カワムツは岸の方へ追いやられてしまいます。遠慮深いカワムツです。 ところが、夏、アユが川を上ってくると、アユが川...

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中州の鸛

豊岡市出石町の出石川沿いを車で走行中、川の中州にコウノトリ(鸛)を見つけました。 ときどき雪の降る中、くちばしを胸の羽にうずめています。 足環は、左右とも黄色・黒色。足環カタログによると、J0130です。2016年4月25日、豊岡市庄境の巣塔で生まれた2歳の雌。出石町界隈でよく見かける個体です。このあたりがお気に入りなのでしょう。 和歌山コウちゃんと呼ばれるJ0057と仲良しなのですが、彼の姿は見られませんでした。...

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鷹じゃないよ、カシラダカ

34歳で高齢者扱いされる相撲界ですが、タフな34歳の玉鷲さん、見事でした。優勝インタビューにも人柄が表れていて良かったです。 こちらもタフな渡り鳥です。何しろ北極圏に近いところからやってくるのですから。カシラダカ(頭高)です。タカの仲間ではなくてホオジロの仲間の小鳥です。2016年にIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に選定されました。当地ではよく見かける鳥ですが、世界的には激減しているそ...

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栴檀に椋鳥

祝・大坂なおみさん優勝!真夏のメルボルンからの中継を見て、窓の外を見ると真っ白。こちらはやっと冬タイヤにしておいて良かったと思える天気になりました。まだ積雪量は大したことはありませんが、今年初めての雪かきをしました。 道路脇のセンダン(栴檀)にたくさんのムクドリ(椋鳥)がとまって果実を食べておりました。雪が降り、田畑が白く覆われたので、これまで手つかずだったセンダンの果実に来た感じです。センダンに...

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赤い果実・その15

インフルエンザ3日目です。熱はすっかり平熱になりましたが、うつしてはいけないので人前には出ないようにしています。さて、『地蔵の散髪』というちょっと下ネタの落語があります。その中に「横町の八百屋へ行てトリモチを買ぉておいで」というセリフが出てきます。昔はトリモチを八百屋で売ってたんですね。 トリモチはモチノキの樹皮からつくるんですが、このクロガネモチの樹皮でもつくれます。そのクロガネモチの赤い果実で...

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インフルエンザ2日目

インフルエンザ2日目です。昨夜は熱が上がって、電気毛布をダニも死ぬ「強」にしても震えてました。ところが、朝方、鉄板焼きの夢を見て目が覚めました。体温が下がってきて、電気毛布の温度が高すぎたのです。^^ そんなわけできょうも外出はできませんでした。先日出会った篠山の「futaba cafe」の看板ヤギです。のんびり草を食んだり、日向ぼっこをしたりしています。↓1日1回ポチッとよろしくお願いします。大変励みになって...

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インフルエンザでダウン

インフルエンザに罹ってしまいました。A型だそうです。いまは1回飲んだらOK!というありがたい薬があるんですね。でも、まだその効果は現れていません。高熱でフラフラします。アコンカグア登頂を断念した三浦雄一郎さんの悔しさとは比較になりませんが、ここで断念するのは悔しいですから、何かアップします。一昨日の1枚です。本来ならボツ写真ですが、丹波市氷上町の加古川上流の川霧の風景です。 川霧って、俳句の世界では...

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軽鴨の雌雄の区別

きょうはカルガモ(軽鴨)です。どこにでも一年中いる鴨なのでいつでも撮れると、あまり撮っていませんでした。車内からカメラを構えていると、川にいたカルガモのうち2羽だけがこちらに近づいて来ました。他のカルガモは反対側の岸のほうに移動していくのに、この2羽は平気みたいです。 他のカモと違ってカルガモは雄が地味で、雌とほとんど同色です。春になると他のカモは渡りをして日本からいなくなりますが、カルガモは日本...

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梅、チクショー

「士農工商」という言葉はずいぶん前に教科書から消えました。この言葉は、中国では本来「いろんな職業の人」ということであり、いわば「みんな」の意味。誰かが、これを日本に持ち込んで身分制度、順位を表すものと解釈してしまったようです。 同様に「松竹梅」も、中国ではめでたいものを3つ並べたものです。それを日本では料理の「特上、上、並」みたいな順位にしてしまったようです。どうも日本人は順位をつけたがるみたい。...

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誰のために咲く日本水仙

きょうは神戸に行ってきました。神戸の空は気持ちよく晴れていて、春のような陽射しでした。しかし、但馬に戻ってくると雨。瀬戸内と日本海側の冬の天候の違いが見事に現れた一日でした。さて、きょうの写真はニホンスイセン(日本水仙)です。花の少ないこの時期に清楚な姿を見せてくれます。香りもいいので嬉しくなります。 ニホンスイセンという名前ですが、原産地は地中海沿岸です。古い時代に日本に入って来て、庭に植えられ...

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カールした飾り羽の小鷺

きょうの昼間は穏やかに晴れて温かい一日でした。雪がないのはありがたいですが、こんなに降らないとかえって心配になります。気温の上昇や雪解け水の不足から、生き物の暮らしに異変が起きたりしないように願っています。さて、しばらく鳥が続いています。きょうはコサギ(小鷺)です。コガモの集団の中に1羽、コガモを従えるようにコサギが陣取っていました。 白鷺と呼ばれる仲間は、大きい順にダイサギ、チュウサギ、コサギと...

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赤くない鷭

篠山城の西濠の土手で、ハト大の黒っぽい鳥を見つけました。地面を盛んに突っついて虫か何かを食べているようすです。クイナの仲間に違いないと思うのですが・・・。 体つきはどうみてもバン(鷭)のようなのですが、バンなら額板が赤いはず!・・・と、思い込んでいました。 この後ろ姿は、やっぱりバン!調べるまで、バンの額板の赤色が冬には消えることを知りませんでした。12月30日に南濠で見たバンの額板は赤かったのに・・・。 額...

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ふわふわコウノトリ

豊岡市日高町久斗の田んぼにコウノトリがいると聴いて、立ち寄ってみました。夕陽に照らされた田んぼの畦に、確かにいました。 足環から左がJ0009、右がJ0006とわかります。カップルではなく、ともに10歳の雌です。姉妹でもありませんが、仲良しです。昨年12月1日にも、この近くの日高町伊府の農道で見かけました。このあたりが気に入っているのでしょう。 冷たい風が緩やかに私のほうからコウノトリの方向に吹いています。風...

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赤い果実・その14

昨年の1月16日、この「FC2ブログ」に移ってきて、丸1年が経ちました。1年間、毎日アップを目標にやってきて、何とか目標達成です!エライ! とりあえず自分で自分を褒めておきます。^^これからも、植物、昆虫、鳥など、毎日1種類の生きものに注目していきたいと思います。2年目に再び登場する生きものもあるかと思いますが、今後ともよろしくお願いします。さて、きょうは雑木林の中で見つけたアオキの果実です。 常緑です...

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青首家鴨か?

マガモを飼いならして家禽にしたのがアヒルです。アヒルはからだが大きくて飛ぶ力が弱いので、マガモのように渡りはできません。でも、種としては同じなのです。だから、交配が可能です。マガモとアヒルを交配したものをアイガモと言います。これも種としては同じです。アヒルやアイガモの中で原種のマガモに近い色彩をしたものをアオクビアヒルといいます。 これがそのアオクビアヒルです。たぶん。確たる証拠はありませんが、お...

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赤い果実・その13

朝方は寒かったのですが、昼前から陽射しの温かいいい天気になりました。「カメムシが多い年は大雪になる」と言われていますが、どうやら今年はハズレのようです。トキワサンザシ(常盤山査子)の赤い果実が目立ちます。ピラカンサという名のほうが知られています。でも、厳密にいうと、タチバナモドキやカザンデマリも含めた総称名がピラカンサだそうです。 枝の先が鋭い刺になっています。果実の先端に種子が顔をのぞかせている...

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金・黒・白

小佐川では珍しいカモがやってきました。キンクロハジロです。目が金色、頭や背が黒色、翼に現れる帯が白色ということで、キンクロハジロ。色を3つ並べるというのは、珍しい命名のしかたです。頭の後方に伸びたチョンマゲのような冠羽がチャームポイントです。 久美浜湾などではよく見ますが、円山川の上流ではあまり見られないカモです。円山川の支流、川幅が数mしかない小佐川にやって来てくれるとは、嬉しいことです。きのう...

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赤い果実・その12

いつもの散歩コースで、道路沿いの林縁に赤い果実を見つけました。 フユイチゴの果実です。いわゆるキイチゴの仲間です。何度か雪をかぶって、地表に押しつけられたようになっています。縁にギザギザのある葉っぱもかなり傷んでいます。 1つの粒は直径約7mmです。これがいくつか集まっています。ガクは毛深いし、果実の先には雌しべの先が糸のように残っています。そのため、食べるのはちょっと躊躇しますが、丁寧に果実を採って...

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霜降り山茶花

サザンオールスターズのサザンは、ニール・ヤングの「Southern Man」に由来します。つまり、「南部の男」です。 こちらは、サザンオールスターズとは何の関係もないサザンカ(山茶花)です。山茶花をそのまま読めば、サンサカ。これが、サンサカ → サンザカ → サザンカ と変化したようです。 サザンカは冬の花で、寒さに強いイメージですが、もともとは南方系の植物です。つまり、Southern Flower(南部の花)、「サザン・...

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霜降り皐月

きょうの最低気温は氷点下3℃、最高気温は4℃でした。朝、サツキの葉っぱに霜が降りていました。 葉っぱの周りが白く縁どりされたようで綺麗です。葉っぱが花のようにも見えてきます。 葉っぱの表面に氷の結晶ができると、葉っぱの細胞の内部まで凍ってしまうことがあるようです。そうなると、生命の維持が難しくなって、植物は枯れてしまいます。でも、サツキは耐寒性が強いそうで、そうならない何か巧いしくみがあるのでしょう...

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君の千両かと

先日、センリョウの果実を取り上げたとき、センリョウは無道管と紹介したのですが、誤りでした。ほとんどが仮導管なのですが、特殊な道管が発見されていました。いずれにしても、センリョウは被子植物の中では変わり者であることは確かなようです。 さて、センリョウはふつう赤色の果実ですが、黄色の果実をつけるものがあります。キミノセンリョウ(黄実の千両)と呼ばれる品種です。 庭に植えるとお金が貯まるということです。...

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春の七草2019・その1

きのうの朝の七草粥に入れようとナズナ(薺)の若葉を採りに出ました。今年はもうずいぶん葉っぱが大きくなっていました。雪は降りましたが、平均的にみると気温が高いからでしょうか。 中には、花を咲かせているナズナもあります。 中心部分に次々につぼみが現れ、花を咲かせ、下のほうから果実になっていきます。 果実は三味線のバチの形。だから別名、ペンペングサ。ペンペングサのほうが親しみがあって、呼びやすいです。↓...

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中心まで黄色の素心蝋梅

道路脇のお宅の庭のロウバイ(蝋梅)を撮らせていただきました。 蝋細工のような透明感のあるロウバイ。近づくと甘くいい香りが漂ってきます。 花はたいてい下向きか横向きについていますが、こんなふうに上向きに咲いているものもあります。別名、カラウメ(唐梅)というくらいで中国原産ですが、ウメの仲間ではありません。ウメはバラ目バラ科ですが、ロウバイはクスノキ目ロウバイ科。 ロウバイの中でも、これは花全体が黄色...

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病院に似合う花

父が入院することになり、きょうはほとんど一日病院にいました。そんなわけで、きょうは病院の廊下に置かれていたアンスリウムです。 お見舞いにもよく使われる花ですが、不思議な癒し効果のある植物だと気づきました。光沢のある赤色と鮮やかな緑色、肉穂花序の黄色の組み合わせがいいです。また、赤色の仏炎苞のハート形がいいです。 本来は、大地に根をおろすのではなく、熱帯の大樹に着生している植物です。ジャングルの植物...

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寒木瓜も木瓜

この時期、樹木の花を見つけると珍しいので嬉しくなります。よその庭ですが、ボケ(木瓜)の花が咲いていました。 ボケは中国原産で平安時代に日本に渡ってきたようで、いろんな品種が生まれています。ふつうは春に咲くのですが、晩秋から咲くものがあってカンボケ(寒木瓜)と呼ばれています。 ボケの品種ですから、同じボケなんです。しかし、いまごろボケが咲いてる!って驚きますので、カンボケと呼んだ方が混乱がなさそうで...

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赤い果実・その11

きのうのセンリョウに続いて、きょうはマンリョウです。センリョウは葉っぱの上に、マンリョウは葉っぱの下に赤い果実をつけます。センリョウよりたくさん果実がつくのでマンリョウだそうです。ということは、センリョウが先でマンリョウは後ということになりますが、ホントかしら。雪が似合うといっても、これはちょっと雪が多すぎました。 正月の縁起物で、センリョウ、マンリョウと言われるので、同じ仲間かと思いやすいのです...

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赤い果実・その10

落語ではとてつもない大金として、千両というのがよく出てきます。「千両蜜柑」では蜜柑1個が千両、「高津の富」の一番くじが千両です。「はてなの茶碗」の清水焼の安茶碗も千両で、「抜け雀」の雀が飛び出す衝立も千両で売れます。 そんなスゴイ価値の名前がついた植物が、このセンリョウ。縁起がいいので、正月飾りによく使われます。 でも、このセンリョウ、被子植物なのに裸子植物と同じ仮導管があり、道管はないのだそうで...

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綿毛の智恵

セイヨウタンポポは真冬でも見られます。1年中、花を咲かせ、種子を風に乗せて飛ばしています。 パラグライダーのような形の方が風に乗りやすいのかと思ったら、そうでもないようです。航空力学的には綿毛の方が適度に空気が抜けて、安定した飛行ができるのだそうです。人間のつくり出すものは、まだまだ自然の力にはかないません。 滞空時間が長いということはそれだけ、広い範囲に種子をばら撒けるということです。広い範囲に...

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謹賀新年

いつもご覧いただき、ありがとうございます。今年も毎日アップを続けていきたいと思います。 新年は、やっぱりコウノトリでスタートです。↓1日1回ポチッとよろしくお願いします。大変励みになっています。植物・花ランキングこのブログの写真の無断使用をお断りします。...

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プロフィール

丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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