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記事一覧

扇子の原形

山裾の草むらにヒオウギの花が咲いていました。植栽されたものではなく、自生しているものだと思います。 宮中の女性が半分顔を隠してホホホホホッなんて笑っているときに持っているのが檜扇。 平べったい葉っぱの形がヒノキの薄板でつくった扇に似ているということが名前の由来です。これを簡略化して出来上がったのが扇子です。 夕方にはしぼんでしまう一日花。 ハチがやって来ていました。コアシナガバチでしょうか。↓1日...

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南限に近い大白髭草

扇ノ山に向かう山道の途中にちょっとした滝があります。 その滝の飛沫がかかるようなところに、真っ白な花を見つけました。近づいて見ると… 花びらのまわりが糸状に切れ込んでいてモジャモジャとしています。オオシラヒゲソウです! 絶滅危惧Ⅱ類のちょっとレアな植物です。秋田県から兵庫県の日本海側の山地にしか分布しません。しかも、湿地を好みますので、生育場所が限られています。 アップで撮影したものの、興奮したせい...

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無毒のトリカブト

妙見山の名草神社に向かう山道の沢沿いで、トリカブトに似た花を見つけました。 トリカブトの仲間のサンヨウブシ(山陽附子)だと思います、たぶん。トリカブトの仲間には似たようなものがいっぱいあって同定が難しいのです。花は盛りなのに、葉っぱの多くが黒っぽくなって枯れておりました。 附子(ぶし)というのはトリカブトの根を乾燥させた漢方薬です。山陽(岡山)で発見されたのでサンヨウブシですが、むしろ山陰のほうに...

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崖の上のソバナ

山道で8月23日に紹介したツリガネニンジンとそっくりな花を見つけました。片側は谷、反対側は高さ2mくらいの崖。その奥には森というような山道の崖に咲いていました。 ソバナです。漢字で書くと「岨菜」。「岨」の音読みは「ソ」、訓読みは「そば」。切り立った険しいところ、崖、絶壁という意味だそうです。その名に相応しい場所に生えていたわけです。 それにしても、ツリガネニンジンとよく似ています。色はほぼ同じです。...

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県によっては貴重なお宝

山野草が続きます。きょうはオタカラコウです。秋田県、千葉県、山口県など、県によっては絶滅危惧Ⅰ類に分類されていますが、兵庫県では山のちょっと湿った土地に自生しているのをよく見かけます。 初めは「御宝」かと思ったのですが、メタカラコウ(雌宝香)に対しての雄宝香でした。夏から秋にかけて、下から上へ順に咲いていきますので、花は長く見られます。 でも、上のほうが咲き始めると、下のほうがしおれたり枯れたりし...

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山路のホトトギス

ホトトギスと言っても鳥ではなく、植物のホトトギスです。花びらにホトトギスの胸のような斑点の模様があります。何種類かの仲間がありますが、これはヤマジノホトトギス。扇ノ山に向かう山道で見つけました。まさに山路のホトトギスです。 6本の雄しべが寄り添って立ち上がり、反り返ってその先に葯をつけます。斑点の模様がある雌しべの先は3つに分かれ、さらに2つに分かれて、雄しべの上を覆います。 ハナバチなどが雌しべ...

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釣船草の共進化

きのう紹介した「猿壺の滝」のすぐ脇にツリフネソウの花が咲いていました。山では平地よりも早く花が咲くようです。水辺で見ると、やはりフネを連想します。独特の花の形が印象的です。 花の後方のガクが変形して距(きょ)と呼ばれる袋をつくり、これがクルッと巻いています。ここに蜜が溜まります。ここに口が届くのは、マルハナバチの仲間です。とくに舌の長いトラマルハナバチはツリフネソウの蜜が大好きのようです。ツリフ...

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名瀑・猿壺の滝

崖崩れのために2年前から通行止めになっていたのですが、期間限定で通行止めが解除されたと知り、前から行ってみたいと思っていた新温泉町の「猿壺(さるぼ)の滝」に行ってきました。 国道9号線を「おもしろ昆虫化石館」のところで左折して扇ノ山に向かって南下します。舗装はされていますが、台風のあとということもあってか、落石、落枝がいっぱいです。ときどき車を止めて、落枝を道路脇にどかしながら進みます。途中で、面...

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釣鐘人参かな

山道でツリガネニンジンの花を見つけました。おそらく、たぶん、ツリガネニンジンです。というのは、サイヨウシャジンとの区別がよくわからないからです。 調べてみると、サイヨウシャジンは細葉(サイヨウ)、つまり「葉が細い」ってこと。…「細い」って、どの程度?そして、サイヨウシャジンは「花の先がややすぼまっている」って書いてあります。…「やや」って、どの程度?さらに、サイヨウシャジンは「ツリガネニンジンより雌...

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悪茄子

神鍋高原のゲレンデにナスとよく似た花が咲いていました。ナスと違って、茎や葉っぱに鋭いトゲがいっぱいついています。ワルナスビです。アメリカからやってきた帰化植物で、いまや全世界に広がっている厄介者です。 ワルナスビの命名者は牧野富太郎先生。植物をこよなく愛する牧野先生がワルと名付けたのには、それなりの理由があります。まず、この鋭いトゲ。バラのトゲよりも強力です。ミニトマトのような果実がなりますが、有...

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駒繋ぎ

山道の道沿いにコマツナギの花が咲いています。 クズの花を小さくしたような花で、ネムノキのような葉っぱ。いずれにしてもマメ科だとすぐにわかります。地面に這うように咲いているので、草本かと思ったら木本なんです。低木に分類されています。 草のようだけど簡単には切れない丈夫な茎をもち、馬を繫いでも大丈夫!ということでコマツナギ。ほんとに馬を繫いでいたとは思えませんが…。 コマツナギの花で、ダイミョウセセリ...

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二段露草

ツユクサの花には3枚の花びらがあります。上の2枚は大きくて青色、下の1枚は小さくて白色です。6本の雄しべと1本の雌しべがあります。6本の雄しべのうち3本はXの形、真ん中の1本はひっくり返ったYの形をしていて、ふつうの形をした2本の雄しべが長く伸びていて、その間に雌しべが1本あります。 苞からこの花が1つ飛び出して咲き、午後にはしぼんでしまいます。これが基本です。ところが、まれに1つの苞から花が2つ...

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おもだかやっ!

大向うから「おもだかやっ!」と声が掛かるのは、市川猿之助さん。澤瀉屋(おもだかや)という屋号は、初代の市川猿之助さんの生家が澤瀉(おもだか)を扱う薬屋さんだったことに由来するそうです。 猿之助さんの家紋もオモダカをデザインしたものです。矢尻型の葉っぱが特徴的です。カッコイイのでオモダカをデザイン化した家紋がたくさんあります。 でも、このオモダカは薬草ではありませんので、薬屋では扱いません。田んぼの...

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暑さにも逞しい植物

最高気温が25℃以上の日を「夏日」って呼ぶのでしたね。25℃という基準がずいぶん低いなぁと感じてしまうほど、今夏は感覚を狂わせられてしまいました。さて、きょうの1枚は、ハナツクバネウツギの花です。漢字で書くと花衝羽根空木。花が落ちた後、赤い5枚のガクが残り、羽根つきの羽根のように見えるところからツクバネです。 でも、ハナツクバネウツギというよりもアベリアと言ったほうが有名かもしれません。公園などに生け垣...

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夏の赤い実

暑さもピークを過ぎたのでしょうか。やっと過ごしやすくなりました。道路沿いの林縁に赤い実を見つけて、車を止めてみました。 5月頃、ツルアジサイかノリウツギのような白い花を咲かせていたヤブデマリです。この時期に赤い実をつける樹木は少ないので、とってもよく目立ちます。 鳥たちにとっても同じようで、数羽のヒヨドリが盛んに実をついばんでいました。残念ながら、そのヒヨドリの姿を撮ることができませんでした。 赤...

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葉が先か、花が先か

野山に生える花としては珍しいピンク色をしています。ナツズイセンです。 葉っぱがスイセンのようなのでこの名前ですが、スイセンの仲間ではありません。その葉っぱが見当たりません。明らかにヒガンバナの仲間です。 ヒガンバナより1か月以上早く咲きますが、同じ形をしています。 ヒガンバナは、花が咲いたあと、葉っぱが出てきます。ところが、ナツズイセンは葉っぱが春に出て、葉っぱが枯れてから花が咲きます。この生き方...

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臭木の性転換

林縁に生えているクサギに花が咲いています。クサギ(臭木)という名前から悪臭を放つようなイメージを持たれがちですが、そうでもありません。人によっては嫌いかもしれませんが、葉っぱをもむとビタミン剤のような匂いがします。クサギには病害虫がつかないそうです。この匂いの物質が関係しているのかもしれません。 花は、葉っぱとはまた別の匂いを発します。こちらはジャスミンのようないい香りです。この香りでアゲハチョウ...

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道端のハーブ

いつもの散歩コースの道端にミドリハッカが咲いていました。 和名はミドリハッカですが、スペアミントというほうが知られています。江戸時代にオランダから入って来たそうで、オランダハッカともいわれます。ほとんど不稔性で種子ができないようですが、地下茎で殖えていきます。それもかなり旺盛な繁殖力をもっています。 穏やかな清涼感のあるいい香りです。セイヨウハッカ(ペパーミント)ほど強烈な香りではありません。ペパ...

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盆花

お盆に仏壇やお墓にお供えする花というと、キク、ヒャクニチソウ、ホオズキ、…そして、このミソハギといったところでしょうか。 だから、盆花とか精霊花とか呼ばれます。 以前は、田んぼの畦とか、溝の周りとか、湿り気の多いところでよく見かけましたが、最近はその姿をあまり見かけなくなりました。 花びらが6枚のものがふつうなんですが、5枚のものも4枚のものもあります。花の構造は植物ごとにきちんと決まっているのか...

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糊に、煙管に

山道沿いの林縁にアジサイのようなノリウツギの花が目立ちます。 たくさんの小さな両性花と大きな装飾花がひとかたまりになって、枝先に突き出ています。装飾花は4枚のガクが花びらのようになっていて、これで昆虫たちを招きます。 ウツギ(空木)という名前がついていますが、枝や茎の中心部は完全な空洞ではありません。白いスポンジ状の髄になっています。昔は、ノリウツギの根っこや幹の髄をくり抜いて、煙管(キセル)やパ...

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ヤッショーマカショ

建築中の家の前の道端にポツンと1株だけ、ヤナギバハナガサが咲いていました。どこから種子が運ばれてきたのでしょう。周囲には見られません。 まっすぐにスッと伸びた茎から3つの花茎が分かれ、それぞれの先端にこんもりと花を咲かせます。山形の「花笠祭り」の花笠を連想しての命名でしょうか。 ベニシジミが吸蜜中です。綿毛がくっついていますが、他所から飛んできたオニタビラコの綿毛です。 ヤナギバハナガサは南米原...

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実るほど頭を

実るほど頭を垂れる稲穂かな…といいますが、こちらは… 実るほど頭を垂れる向日葵かな!……字余り^^近頃話題のスポーツ界のリーダーに見せてあげたい光景です。実が熟すほど垂れるのはイネもヒマワリも同じこと。謝罪で頭を下げているのではありません。人は徳が深まるにつれ謙虚になり、小人物ほど尊大に振る舞うようです。佐用町のヒマワリ畑に行ってきました。見頃は8月初めまでだったようです。多くのヒマワリが重くなった頭を...

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滑空する蝶

久しぶりに雨が降り、最高気温が30℃を下回りました。植物たちにとって、いや動物たちにとっても恵みの雨です。お天道さま、洪水になるほどではなくていいので、適度に雨を降らしてください。きょうは蝶です。コミスジです。翅を広げて止まると、「三」という字が見えるミスジチョウの仲間のうち、小柄なのでコミスジ。 珍しいというわけでもありません。草原や道端よりも、山裾の林の中やその周辺でよく見かけます。幼虫の食草と...

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単子葉なのに網状脈

道路沿いの林の中にウバユリが何株か花を咲かせているのを見つけました。薄暗い林床で、緑がかった白い花がひときわ目立ちます。 ウバユリは、どうも被写体にしたいという意欲を起こさせる花ではないですね。何となく。これより大きく花が開くわけでもないし、花びらの先の赤紫色の斑点が可愛くないような…。でも、ちょっと変わった植物だと知って興味を持ちました。 そもそも、ウバユリ(姥百合)という名前は、花が咲く頃、葉...

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金色の水引

きょうも暑いのですが、きのうまでの暑さが強烈過ぎて、きょうは過ごしやすく感じます。久しぶりにいつもの散歩コースを歩いてみる気になりました。 キンミズヒキの花が咲いていました。 花粉をいっぱいつけたミツバチが訪花中です。 花びらが5枚の花の場合、雄しべの数はたいてい5本か10本。これが基本です。でも、キンミズヒキの雄しべの数は花によって違います。平均12本くらいでしょうか。8本のものもあるし、上の写真の...

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朱色の山野草

フシグロセンノウ、漢字で書くと節黒仙翁。 葉っぱが出る部分がやや太く節のようになっていて、この部分が黒っぽいのでフシグロ。センノウの仲間です。仙翁というのは、京都の嵯峨の仙翁寺の山で発見されたことにちなみます。 園芸品種のような朱色の花ですが、林床に咲く野草です。野草にしては珍しい色ですし、暗い林床で目立ちますから、盗掘されやすいのかな。県によっては絶滅が危惧されています。 花をアップすると、雄...

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夏の森の妖精

3月に「森の妖精」というタイトルでバイカオウレンを、「春の妖精」というタイトルでカタクリを紹介しましたが、「夏の森の妖精」と呼べるのは、このレンゲショウマではないでしょうか。 ただ、但馬にはレンゲショウマは自生していません。太平洋側の森に自生していますので、これは植栽されたものです。 レンゲショウマの花にやってきたのはトラマルハナバチ。かなりお気に入りのようで、2つのレンゲショウマの花を行ったり...

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花托から果托へ

ハス池のハスの花の数がだんだん減ってきました。 ハスの花の中央には花托と呼ばれる部分があります。雌しべがおさまっている部分です。その周りにたくさんの雄しべがあります。花びらが散ると、次に雄しべが落ち、花托が残ります。 花托はだんだん大きくなり、果托と名前が変わります。ハスの古名は「はちす」。果托を蜂の巣に見立てた命名だそうで、これが訛ってハスです。トイ・ストーリーに出てくる3つ目のリトル・グリーン...

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花筏

落語に「花筏」というネタがあります。病気の大関・花筏に代わって提灯屋の徳さんが地方巡業に出かける噺。この大関の名前の「花筏」はどこから付けられたのか、定かではありませんが、たぶん、サクラの花びらが散って水面に帯状に浮かぶ様を表す「花筏」からの命名だと思います。 さて、この植物もハナイカダといいます。葉っぱの中央に花が咲きます。葉っぱを筏に見立てたところからの命名です。雌雄異株で、雄株には雄花が、雌...

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和池の大桂

8月に入っても「危険な暑さ」が続いています。この暑さから逃れるために、涼しいところへ出かけてみることにしました。大カツラのある香美町村岡区和池。標高約670mです。標高が100m上がれば気温は0.6℃下がるといいますから、約4℃下がるはずです。 和池の大カツラは、兵庫県指定の天然記念物。樹齢1000年以上といわれています。 瀞川平の森から流れる渓流をまたぐように立っています。 幹周囲15mの巨木です。樹高は39mだ...

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青いハナバチ

近くのお寺の庭に植栽されているハギの花です。キハギの仲間のようですが、栽培品種なのでよくわかりません。 ハギの花に頭を突っ込んで、青緑色のスジの入ったお尻が見えています。ジェムシリカでしたっけ。こんな色の宝石がありましたね。アオスジハナバチです。脚に花粉をいっぱいつけています。 アオスジハナバチはミツバチよりもやや小さいハナバチです。ミツバチよりも動きが速くて、落ち着きがなく、なかなか撮りにくいハ...

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