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記事一覧

カメムシに寄生するハエ

ちょっとレアな昆虫に出会いました。ハナウドの花の上で、ハナムグリと一緒に食事中の赤黒い昆虫。翅が2枚です。 カメラのレンズ越しにアップしてみると、マルボシヒラタヤドリバエです。噂には聞いていましたが、実物を見るのは初めてです。腹部の赤色と黒色の模様が特徴です。 ヤドリバエというのは寄生バエです。マルボシヒラタヤドリバエは、チャバネアオカメムシの仲間に寄生します。果樹に被害を与えるカメムシに寄生しま...

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手ぬぐいの柄にいかが?

ハナウドの花です。たくさんの小さな花が集まって塊をつくります。そして、その塊がまた大きな塊をつくります。花火みたいです。 小さな塊の周辺の花をよく見ると、5枚の花びらのうちの1枚が大きくて先が2つに分かれています。小さな花の塊を大きな花に見せる工夫でしょうか。 白い花の集まりですが、うっすらとピンク色を帯びている花を含むものもありました。自然のデザインって面白いです。そのまま手ぬぐいの柄になりそう...

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紋白のモンキアゲハ

モンキアゲハに出会うとうれしくなります。日本で最大級の蝶ですから動きが優雅です。 モンキ(紋黄)アゲハという名前ですが、紋の色はどう見ても白色です。標本にしてしばらく時間が経過すると黄色くなるのだそうです。標本で命名したんですね。この個体は、腹部がボテッとしているし、赤い斑点が鮮やかなので雌です。 モンキアゲハの大きさには地域差があって、北へ行くほど大きくなる傾向があるのだそうです。でも、モンキア...

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土食うて虫食うて渋い

「土食うて虫食うて渋い」というツバメの聞きなしは、なかなか上手いなぁと思います。昔から「ツバメは豊作をもたらす」とか、「ツバメが巣をつくる家は繁栄する」とか言います。ツバメが稲作の害虫を食べてくれるということに由来するのでしょう。ツバメの側から言えば、人家に巣を作ることによってカラスなどの天敵から逃れようとしています。互いに利害が一致して、昔からヒトとツバメはいい関係を保ってきました。 ところが最...

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白色から黄色へ

スイカズラの花がいい香りを漂わせています。子どもの頃、この花をよく吸ったものです。甘くて美味しいのです。 この花、2つずつセットになって咲くのが面白いです。白色の花と黄色の花が混じっています。別名、金銀花といいます。白色の花の雄しべにはたくさん花粉がついていますが、黄色くなった花にはあまりついていません。つまり、新しい花が白色、古い花が黄色です。白い紙が古くなると黄色く変色するのと似ています。 ...

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水蝋蝋

イボタロウというのをご存知でしょうか。漢字で書くと水蝋蝋…とても読めません。ロウソクの原料にもなるのですが、ふすまや障子の敷居のすべりをよくするのに使う蝋です。桐箱や桐箪笥の艶出し、囲碁の碁石の艶出しにも使うそうです。この蝋は、イボタロウムシというカイガラムシの幼虫が分泌します。 そのイボタロウムシが寄生するのが、この木。イボタノキ。漢字で書くと水蝋樹…やっぱり読めません。林の縁に白い花を咲かせてい...

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べた踏み坂

たまにはこんな風景写真もいいかな。 鳥取県境港市と島根県松江市八束町を結ぶ江島(えしま)大橋です。CMにも登場した橋で「べた踏み坂」というそうです。実際には、べた踏みというほどの坂でもありませんが、そう見えるから面白いです。 米子から米子空港を通って境港に向かう途中で、大根島入口を左折すると見えてきます。下を大きな船が通るそうで、橋の高さは約45mもあり、かなり高いです。江島側へ渡ってT字路の撮影ス...

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朝から咲く夕化粧

きのうご紹介したヒルザキツキミソウと同じマツヨイグサの仲間のユウゲショウです。ヒルザキツキミソウよりも早く、明治時代に日本にやってきて野生化したそうです。 夕方に咲くから夕化粧というなかなかいい名前がついているのですが、朝から咲いてます。もちろん夕方にも咲いてますが…。 花の直径を測ってみたら1.6cmでした。小さな可愛らしい花です。花をアップすると、8本の雄しべ、1本の雌しべの先が4つに分かれている...

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日本では結実しないってホント?

最近、この植物を道端でよく見かけるようになりました。最初、大きなユウゲショウのように見えましたが、そのはずです。ともにマツヨイグサの仲間です。 ヒルザキツキミソウといいます。大正時代に鑑賞用として日本に入って来たそうです。庭に植えられたものが野生化しています。ツキミソウは夜に咲きますが、昼間に咲くからヒルザキです。つぼみのときはやや濃いピンク色で、咲くと淡いピンク色になります。 ↑朝、開き始めたヒ...

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卯の花が先か、卯月が先か

旧歴でいうと、きょうは4月8日です。4月は卯月です。卯の花が咲く頃ということで「卯月」というそうです。その卯の花とは、↓このウツギの花のこと。 ウツギは茎の中が空洞であることから「空木(うつぎ)」という説が一般的ですが、卯月に花を咲かせるからという説もあります。卯の花が咲くから卯月なのか、卯月に咲くから卯の花なのか… 『夏は来ぬ』に、♪卯の花の匂う垣根に… と唄われますが、ウツギの花の匂いは感じられま...

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山法師、満開

我が家のヤマボウシが満開です。 例年よりやや早いように思います。 それに、例年より花の数が多いように思います。 剪定したり、肥料をやったりしているわけではないので、今年の気候がそうさせているのでしょう。 今年の夏の終わりにはたくさんの果実ができそうです。今年は、ヤマボウシのジャムでも作ってみますか。↓1日1回、ポチッとお願いします。大変励みになっています。「拍手」もよろしく!植物・花ランキングこの...

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小さな一日花

ニワゼキショウ(庭石菖)という和風の名前ですが、これも帰化植物です。北米原産だそうです。菖という字が示す通り、小さいけれどアヤメ科です。庭の芝生の中にも生えてきますが、道端にも生えます。一日花です。 面白いのは、白色の花をつけるものと赤紫色の花をつけるものがあることです。中間的なものはなくて、このどちらかです。すぐそばに両方の花が並んであったりします。 こちら↑が赤紫色の個体、こちら↓が白色の個体。...

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山のカケスも鳴いていた

蘇武岳の中腹を走る蘇武林道でハトくらいの大きさの鳥と出会いました。目のまわりの黒色、翼の一部の鮮やかな青色が目立ちます。カケスです。 頭には、白色に黒色の縦縞模様が入っていて、ごま塩頭と言われますが、私には小粋なベレー帽をかぶっているように見えます。 枝から枝へ飛び移る瞬間↑です。翼を閉じたユーモラスな姿を撮ることができました。 春日八郎さんの「別れの一本杉」に(…古いなぁ)、♪山のかけすも鳴いて...

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氷ノ山の春色

元・職場の先輩方とともにスズコ(チシマザサのタケノコ)を採りに氷ノ山へ行ってきました。採ってきたスズコをさっそく茹でて、マヨネーズ+七味唐辛子をつけて頂きました。美味! 林道はいま、タニウツギの花が満開です。日本海側に多い植物です。茎が中空になっているので空木(うつぎ)。棒(内部が詰まっている)とパイプ(内部に空洞がある)の強度を比べると、断面積が同じだとパイプのほうが(つまり、太いほうが)強いと...

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日本のバレリーナ

オドリコソウを見つけると、何だかうれしくなります。 オドリコソウの花にはピンク色と白色がありますが、我が家の近所では白色が多いようです。ヒメオドリコソウは3月から咲いていますが、オドリコソウの花はかなり遅れます。輪生状の花を輪になって踊る人たちに見立てて、オドリコソウという命名です。 赤紫色のヒメオドリコソウを見ると、私は花笠踊りを連想するのですが、白いオドリコソウを見ると、バレリーナを連想...

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困らないハナバチ

我が家のエゴノキが満開です。今年は、昨年よりもたくさんの花が咲いています。秋にはたくさんの実ができ、この実を目当てにたびたびヤマガラがやってくることでしょう。 エゴノキに近づくと、甘くいい香りが漂い、ブンブンと羽音が聞こえてきます。エゴノキの花の蜜を吸い、花粉を集めているのはコマルハナバチです。「困る花蜂」ではなくて「小丸花蜂」。エゴノキにとっては、困るどころか、とってもありがたいハチです。 エ...

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巧みなアザミの受粉

ノアザミの花が咲き始めました。ノアザミの花はたくさんの花の集まりです。 青空に向かって高く花を広げ、昆虫を招きます。ノアザミの花の濃い紫色は雄しべ、薄い紫色は雌しべです。1本の雌しべのまわりに雄しべが5本あります。5本の雄しべの上部はくっついて筒状になっています。その中に白い花粉が入っています。 ノアザミの花にハチがやってきて、ゴソゴソと動き回ります。すると、雄しべが縮んで中から花粉が出てきます。...

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老富のシャガ群落

京都府綾部市の老富(おいとみ)町のシャガ群落を見に行ってきました。綾部市なら福知山市の少し先だと思って車を走らせ始めたのですが、目的地を入力したカーナビはとんでもないところを目指していました。舞鶴市を越え、福井県との県境付近を示しています。予想外のロングドライブです。 しかし、遠路はるばる行った甲斐のある光景を見ることができました。杉木立の林床を埋め尽くすシャガの大群落です。 3年前に写真家の...

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鯛釣り草

ボタン寺として知られている豊岡市日高町の隆国寺に行ってきました。ボタンの季節はすぎましたが、ボタンとボタンの間にひっそりとケマンソウが咲いています。 華鬘(けまん)はお堂の梁に掛けて飾る仏具で、それに似ていることからケマンソウだそうです。でも、別名のタイツリソウ(鯛釣り草)のほうが私にはしっくりきます。 私はこの花を見ると、鯛釣り→戎(えべっ)さん→西宮戎→落語「阿弥陀池」を連想してしまいます。「盗...

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白色とピンク色

道端のハルジオンです。花びらが細くてとっても繊細です。 ハルジオンには花の色がピンク色のもの↑もありますし、白色のもの↓もあります。 白色のものも、つぼみのときにはピンク色をしています。ピンク色のものにも濃淡があって、かなり濃いピンク色のもの↓もあります。 ピンク色の色素はアントシアニンだと思いますが、濃淡の原因はまだわからないのだそうです。 遺伝的な違いなのか、アジサイのように細胞内のpHの影響...

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きれいでも増やしたらアカン!

田植えの時期が近づき、田んぼに水がはられるようになりました。すると途端に、川の水が濁ってきます。例年のことですが、この時期、川の魚やカメたちにとっては視界不良の日々が続きます。そんな濁った川の縁に鮮やかな黄色の花が目立つようになりました。キショウブです。 明治時代に鑑賞用にヨーロッパから持ち込まれたくらいですから、とてもきれいです。でも、とっても繁殖力が旺盛で、在来の植物の存在を脅かしています。ま...

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いずれジャーマンアイリスかイチハツか

アヤメの仲間でいちばん先に咲くので、一初(イチハツ)。…というのが結構知られていて、いま咲いているアヤメの仲間はイチハツだと思っている方が多いようです。 でも、これイチハツではありません。ジャーマンアイリス、つまりドイツアヤメです。 イチハツは、花びらの上にニワトリのとさかのような突起があるのが特徴ですが、ジャーマンアイリスは、この突起がブラシのようになっています。 また、イチハツは淡い青紫色です...

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昆虫も迷うかも?

ハチ高原に行ってみました。山菜が採れるかと思ったのですが、山焼きが行われた直後でゲレンデは真っ黒。 山焼きの火が及ばなかったところに、ミツバツチグリの黄色い花が咲いていました。まわりが真っ黒なので、ミツバツチグリの黄色がひときわ鮮やかに感じられます。 この時期の黄色い花はよく似ていて、判断に迷います。ミツバツチグリとよく似ているのは、ヘビイチゴ、ツルキンバイ、キジムシロなど。みんな同じような黄色で...

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今シーズン最後のワラビ採り

雨が上がったので、昼過ぎに神鍋高原にワラビを採りに行ってきました。晴れていたら、たくさんの人がワラビを採りに来られるので、朝早く行くのがいいのですが、こんな雨の日は誰もいないだろうと思っていたのです。でも、2人だけでしたが先客がいらっしゃいました。 山焼きをしたあとなので、たくさん出ているかと思いましたが、そうでもありません。葉を開いているものが多くて、若芽のものは少なくなっていました。今年は、何...

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藤色でないフジ

きのうご紹介した福知山市大江町の「才ノ神の藤公園」の近くの普門禅寺に立ち寄りました。「才ノ神の藤公園」のはヤマフジ、普門禅寺のはフジです。 藤色といえば淡い紫色で、まさにフジの花の色なのですが、ここのフジは白色。清楚な感じで、白色もいいもんです。ふつうの藤色のフジも見頃でした。フジの花を観賞するのは、健康にいいそうです。藤見(不死身)って…。シャレとしてはイマイチですが、お寺の説明にそう書いてあ...

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樹齢2000年のヤマフジ

福知山市大江町の「才ノ神の藤公園」に行ってきました。看板の説明によると、「樹齢2000年、当地に自生したヤマフジ」だそうです。「東西32m、南北27mの藤棚に支えられ」ています。とっても大きなヤマフジで、京都府の天然記念物に指定されています。 ところが、訪れた方はちょっとがっかりした表情で、「花が短いね」と小声で言い合っています。「才ノ神の藤公園」の手前で見られた民家のフジのほうが花穂が長く垂れていて、立...

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逆さ氷ノ山

兵庫県の最高峰・氷ノ山は、海抜1510mです。例年なら、頂上付近にもう少し残雪が見られるのですが、今年は少なめです。 別宮(べっく)の大カツラの前から見ると、逆さ氷ノ山を見ることができます。氷ノ山を映しているのは池ではなくて、棚田の水面です。 したがって、逆さ氷ノ山は、田植え前のこの時期しか見られません。晴れた日で、しかも、無風のときが最高です。きょうは弱いながら風が吹いていましたので、鏡に映ったよう...

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由良川橋梁を行く併結列車

私は知らなかったのですが、撮り鉄には定番の構図のようです。北近畿タンゴ鉄道の由良川橋梁を渡る列車です。空の青、海の青、川の青、遠くの島の青。微妙に異なる青色を横切る赤色の橋梁と、カラフルな列車。…絶景です。 由良川橋梁の南側の「もみじ公園」が絶景スポットだと知り、行きました。到着して時刻表を調べてみると、直後に臨時の「丹後あかまつ号」が来ることがわかりました。絶好のタイミングで撮れたのが、この写真...

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なんじゃこりゃあ

「なんじゃこりゃあー」は、「太陽にほえろ!」で松田優作が演じるジーパンの殉職シーンのセリフ。暖かい5月に、雪が降り積もったようなこの木を見て、同じようなことを言った人がいたんでしょう。 だから、ナンジャモンジャ。正式な和名はヒトツバタゴです。絶滅危惧Ⅱ類に指定されている希少な樹木です。豊岡市日高町の三方小学校の横に植栽されています。 真っ白な花のまわりを、翅音を立てて飛び回っているたくさんの昆虫が...

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食べよう!ニューフェイスの外来種

道端にどう見ても園芸種と思えるきれいな花。ハナムグリも気に入っているようです。 調べてみると、ミツカドネギという地中海沿岸原産のネギの仲間だそうです。花茎の断面が三角形なのでミツカド。葉っぱをつぶすと、確かにニラのようなにおいがします。 白い花びらに緑の線が入った個性的なデザインですので、庭に植えたくなる気持ちはわかります。しかし、繁殖力が旺盛で、一気に周辺に広がっていくようです。ニューフェイスの...

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座れば…

きのうのキツネノボタンは、葉っぱがボタンに似ているということからの命名ですが、こちらが本家のボタンです。 牡丹寺として知られる豊岡市日高町の隆国寺に行ってきました。ボタンも例年より早いみたいで、もう花びらを落としはじめているものがたくさんありました。赤、黄、白、ピンク…いろいろなボタンが見られます。 赤紫色のボタンの花びらの上にアマガエル。豪華なベッドのようにも見えますが、獲物を待ち伏せているので...

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プロフィール

丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

いらっしゃい!

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