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日本石亀と臭亀の雑種

小佐川の石の上で、ニホンイシガメ(日本石亀)が日向ぼっこ。
骨や甲羅の成長に必要なビタミンDは日光浴をすることで合成されます。

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ニホンイシガメは、日本の固有種です。
目がヒトの目に近い感じがして好感が持てます。

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ニホンイシガメは甲羅の色がオレンジ色っぽくて、甲羅の後方はギザギザになっているのが特徴です。
1枚目と2枚目は別の日に撮ったものですが、同じ場所ですので、たぶん同じ個体だと思います。

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一方、場所は近くですが、↑こちらは別の個体です。
甲羅の色や後方のギザギザはニホンイシガメのようですが、ちょっと違います。
甲羅にキールと呼ばれる隆起が3本走っています。
また、顔から首にかけて黄色い斑点が見られます。
これらは外来種のクサガメ(臭亀)の特徴です。
つまり、この個体はニホンイシガメとクサガメの雑種だと思われます。

IMG_1461.jpg

ロバとウマの雑種ラバのように、雑種は生殖能力を持たないことが多いのです。
ところが、ニホンイシガメとクサガメの雑種は生殖能力を持ちます。
しかも、雑種×雑種、雑種×クサガメ、雑種×ニホンイシガメと、いろいろな交雑が可能です。
となると、ニホンイシガメっぽい雑種やクサガメっぽい雑種が現れ、それがまた交雑を重ねていき、本来のニホンイシガメの遺伝子が維持できなくなってしまいます。
1枚目、2枚目のカメも、もしかすると、ニホンイシガメっぽい雑種かもしれません。

外来種の問題は、このような遺伝子レベルの観点からも議論する必要があります。

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コメント

Re: No title

> さゆうさん、こんばんは。
ありがとうございます。恐縮です。
北海道にもニホンイシガメ、クサガメがいますか?
もともとの分布域ではないと思うのですが、持ち込まれたのでしょうか?

No title

こんばんは。
日本石亀とクサガメについての解説、大変為になり勉強しました。イシガメやクサガメと出合う度にじっくりと観察して見たいです。

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丹馬

Author:丹馬
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